少し立ち止まって自分を振り返るきっかけになりそうなドラマです。
「登場人物たちは、真面目でまっすぐな人ばかり。相手の気持ちを考えて言葉をかけてあげたり、相手の負担にならないような距離感を模索したり。自分と他人との距離感に敏感な優しい人ばかりが描かれるのは、脚本家の兵藤さんが持っている優しさが反映されているのかもしれませんね。素敵な言葉がちりばめられている脚本なので、ニュアンスを変えることなく丁寧に表現したいです」
自分と他人との間に見えない距離を感じ、言語化できない悩みを抱える若者の姿を等身大で演じる清原さん。役どころの優希について語る姿は、愛おしそうな表情。
「ちょっとしたことで落ち込んだり、悩んだりする優希は、繊細なキャラクター。家で台本を読んでいると『優希ちゃんの気持ち、分かる!』と、思わず、ほっこりしちゃいますね(笑)。私も優希と同じで、何かあるとしっかり落ち込むタイプなので、そこは役との共通項。でも、ちゃんと悩み切ったら、“なんとかなるからもういいや”って、のほほんとしています」
優希を取り巻く大学の仲間たちのキャラクターについても「性格は違えど、みんなに共感できる」と全ての登場人物たちに寄り添う。
「人間はいろんな側面を持っていると思うので、どの役の気持ちにも共感できる部分があります。青春時代に味わった経験の全部がこの先の自分に繋がっていくことを感じられる物語なので、今作が皆さんにとって少し立ち止まって、自分を振り返るきっかけになったら嬉しいです」
描かれるのは、優希が心のシャッターを切って残した“人生の日記”。
「私は今目の前にあるものに全力投球するタイプですけど、気が向いた時にたまに日記を書いて、自分を振り返ることも。最近は、携帯に頼りすぎて、自分で言葉を紡ぐ機会が減ったので、言葉を書き出す時間を大事にしています」
今作は何気ない幸せな日々を描いており、日曜の夜にそっと心を軽くするヒーリングドラマ。疲れた夜に自分を癒してくれるものは――?
「眠ること。本当は毎日8時間眠りたいですけど、台詞を覚える時間もあって難しいので、家に帰って眠るまでの時間をいかに効率よく、スピーディに過ごせるかが大事です。お風呂に入って、布団に入れば、3分で眠れるかも(笑)。あとは、絵本。特に、シンプルで分かりやすく自分を諭してくれるヨシタケシンスケさんの文章とファンタジックな絵を見つめているとホッとします。荒井良二さんの絵本も色彩がキレイで好き。私も趣味で絵を描くので、素敵な絵だなと思いながら、物語の世界観に浸る時間に癒されます」
『マイダイアリー』 10月20日より毎週日曜22時15分~ABCテレビ・テレビ朝日系で放送。社会人1年目の主人公・恩村優希(清原)が些細なきっかけで仲間たちと過ごした大学時代の思い出を振り返るヒューマンドラマ。脚本/兵藤るり 出演/清原果耶、佐野勇斗、吉川愛、見上愛、望月歩ほか ©朝日放送テレビ
きよはら・かや 2002年1月30日生まれ、大阪府出身。’15年、連続テレビ小説『あさが来た』で俳優デビュー。’21年の連続テレビ小説『おかえりモネ』では主演で活躍。’25年公開予定の映画『片思い世界』で広瀬すず、杉咲花と主演を務める。
トップス¥13,200(アメリ/アメリヴィンテージ TEL:03・6712・7965) ドレス¥74,800(ウジョー/エム TEL:03・6721・0406) リング¥33,000(リューク info@rieuk.com)
※『anan』2024年10月16日号より。写真・川村将貴 スタイリスト・井阪 恵(dynamic) ヘア&メイク・窪田健吾(aiutare) インタビュー、文・福田恵子
(by anan編集部)