柔く品よく麗しく、世界を魅了中! 町田啓太が今考える、演じ手の喜び。

エンタメ
2021.05.29
5/26(水)発売・anan2251号にご登場、俳優・町田啓太さんのアザーカットを特別に公開! 役者の仕事のやりがいやエンタメ作品について語っていただいたインタビューとあわせてご覧ください。
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端正なルックスと順応力抜群の演技で、さまざまな役柄を魅力的に演じてきた俳優・町田啓太さんが、ドラマ『チェリまほ』で大ブレイクを果たした。ブームを巻き起こした立役者がいま挑んでいるのは、大河ドラマと、漫画家との全く新しいコラボ企画。役者の仕事のやりがいやエンタメ作品について、今考えていることを語っていただきました。


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俳優として活動を始めて10年が経ち。着々とキャリアを重ねてきた町田啓太さんは、昨年放送されたドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』(以下、『チェリまほ』)の黒沢優一役で大ブレイク。メディアで続々と特集が組まれるなど、その人気は日本のみならず、アジア圏を中心とした海外でも絶大に。

「『チェリまほ』をきっかけに、また新しいことに挑戦させてもらえるようになってきたな、と最近すごく感じています。僕を主人公にした漫画の連載と、それをドラマ化するという斬新な企画が現在進行しているのもそうですが、ファッション誌の表紙や海外メディアの取材など、ここへきて初めて経験することも多くて。いろんな形でお声がけいただける機会が増えたのは、本当にありがたいですね」

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『チェリまほ』が多くの人の心を掴んだ理由は数々あるが、その一つは間違いなく町田さんが演じた黒沢の魅力。同期の安達清(赤楚衛二さん)へのひたむきな恋心を、視線や指先の表情など一つひとつから丁寧に浮かび上がらせ、視聴者の共感を呼んだ。演技力の確かさはこれまでも注目されるところだったが、役作りに対する研鑽は続く。

「役作りに関しては、“これが正解”というものは自分の中にはないと思っているんです。毎回、現場に行っていろいろと考えたり、試したりしながら、自分なりのやり方を模索しています。今は、演じる人物についてよく考え、そして現場でなるべく自由に演じられるように、できる限りの準備をしておく、ということを重視して役作りをしていますが、これからも試行錯誤を続ける中で、もしかしたら明日にでも全然違うやり方になっているかもしれません。よりよくするために、自分はどうするべきか。悩みがなくなる、なんてことはないですよね。でもそんなふうに考え続けていくことで、何かしら掴めるようになっていければいいんじゃないかなって思っています」

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現在は、NHKの大河ドラマ『青天を衝け』に土方歳三役で出演中。大河は‘18年の『西郷どん』以来、2度目の出演に。

「子どもの頃から時代劇が好きで、なかでも大河ドラマは歴史があり、特別な存在です。土方歳三役は、これまで数々の役者さんが、その人物像を構築されてきました。今度は僕なりの土方歳三を真摯に作り上げていければと思っています」

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そんな充実しながらも、忙しい日々の中で、自分へのご褒美は「映画やドラマを観ること」と、少年時代からエンタメ作品漬けだった町田さんらしい答え。最近観た中で、面白かった作品を聞くと、

「ネットフリックスで配信している『シーシュポス:The Myth』というSFドラマです。SFって、膨大な知識量とか、それを映像化する技術がないと成り立たないのですごく難しいと思うんですけど、このドラマは“実際にあるんだろうな”と感じさせてくれるリアリティに引き込まれます。ヒロインがフィジカル的にめちゃくちゃ強くて、天才エンジニアの男性を守るという構図もいい。これまでなら男性が女性を守るという描かれ方が一般的だったと思いますが、そこをことさら強調することなく普通に逆転させているところが、素晴らしいなと」

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女性の強さに注目して、そこがいいというところに、町田さんのしなやかさかつニュートラルな感性が窺える。そもそもSF好きなこともあり、今後出演したい作品にも真っ先にSFを挙げるほど。

「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や、近年では『レディ・プレイヤー1』とか大好きで、ああいう世界観に入って非現実的な日常を演じられたら、最高に楽しいだろうなと思います。ドラマ『西荻窪 三ツ星洋酒堂』(‘21)では『レディ・プレイヤー1』に出演していた森崎ウィンくんとの共演だったので、撮影の空き時間にいろいろ話を聞かせてもらいました。ドラマの現場は、ウィンくん、藤原季節くん、僕の同世代3人ですごーく楽しくて、今も『あの映画観た?』なんて連絡を取り合っています。そう考えると、僕は人に恵まれることが多くて、本当に幸せですね」

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物腰が柔らかく、受け答えが丁寧で、気品あふれるビジュアル。撮影時、花を活けてもらうと「華道家っぽい顔を作りますね」と目力を入れるなどチャーミングな一面も。もはや完璧とも思えるが、弱点などあるのだろうか…。

「もちろんありますよ!(笑) 最近そう言ってもらえることがよくありますが、それはきっと黒沢役しかり、わりと完璧と見られる役を任せてもらえることが多いからかと。同時に、その人物像がちゃんと伝わっているんだと思えて嬉しいです。ただ、町田自身は決してそんなことはなく…。忘れ物はよくするし、言ったことは忘れるし(笑)。弱点だらけです」

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撮影中実際に町田さんが活けてくださったお花の完成形がこちら。初めて挑戦したとは思えない、美しいバランスです!


まちだ・けいた 1990年7月4日生まれ、群馬県出身。俳優。劇団EXILEメンバー。『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』Blu-ray BOXが発売中。現在、NHK大河ドラマ『青天を衝け』に土方歳三役で出演中。『西荻窪 三ツ星洋酒堂』のBluray&DVD BOXが7月9日発売。テレビ東京とめちゃコミックのコンテスト「僕を主人公にした漫画を描いてください!それをさらにドラマ化もしちゃいます!!」の主演・審査員を務める。

シャツ(レディース)¥99,000 Tシャツ¥53,900 パンツ(レディース)¥129,800(全てメゾン マルジェラ/マルジェラ ジャパン クライアントサービス TEL:0800・000・0261)

※『anan』2021年6月2日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・水元章裕 ヘア&メイク・KOHEY 取材、文・保手濱奈美

(by anan編集部)

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