猫背の根本的原因は“骨盤と首”でした。まずは骨盤を立てることから始めよう!
猫背を直すために、まず着目すべきは骨盤。
「頸椎・胸椎・腰椎、24個のブロックからなる背骨を支えているのは骨盤です。土台の骨盤が歪むと背骨のS字カーブも乱れて猫背になります」
また、猫背と切り離せないのが“猫首”。顔が前に出ていると首や肩甲骨まわりが固まる。背骨まわりの柔軟性を保つためにもケアを習慣にしたい。
自分の骨盤は前傾、それとも後傾? タイプ別ストレッチ。
骨盤前傾TYPE
・カーブの山が上の方にある
・腰が反っている
・お尻が出っ張っている
・顔や肩が前に出ていることが多い
・お腹がぽっこり出ている
・内股気味
骨盤前傾タイプの人には…股関節伸ばし
股関節まわりの筋肉をゆるめて、骨盤の位置をニュートラルに整える。
骨盤が前傾すると前ももの大腿四頭筋が慢性的に緊張している状態に。股関節の可動域が狭くて動きづらいうえに骨盤がより前に引っ張られてしまう。骨盤の位置を正しつつ股関節の可動域を広げよう。
1、左膝を床につき、右脚は前に出して膝を直角に曲げる。両手を重ねて右の膝上にセット。腰が反らないようお腹に軽く力を入れ、お尻から背中を真っすぐに保つ。
2、右膝に添えた両手に体重を乗せながら、重心を前に移動。左脚の股関節と大腿四頭筋が伸びるのを感じられるポジションで10秒間キープ。逆側も同様に行う。
骨盤後傾TYPE
・カーブの山が全体か下の方にある
・お尻の出っ張りがない
・膝が伸びきらない
・がに股気味
骨盤後傾タイプの人には…太もも裏伸ばし
骨盤を正しい位置に戻しながら、腰から脚の裏側全体をストレッチ。
骨盤が後傾すると、もも裏のハムストリングスが縮んだままの状態になり、骨盤の歪みが悪化。また、股関節の伸展に必要なお尻の大臀筋も拘縮。股関節の位置をリセットしながら、もも裏とお尻をしっかり伸ばす。
1、骨盤を立てる意識のもと、椅子に浅く座る。右脚は膝を曲げて足裏を床につける。左脚は膝を伸ばして踵を床につける。股関節あたりに両手を添えておく。
2、上半身のラインを一直線に保ったまま、股関節から曲げて上体を前に倒す。お尻から太もも裏にかけて伸びたところで10秒間キープ。逆側も同様に行う。
あごの位置を正しながら、背中のこわばりを10秒リセット。
猫首ケアストレッチ
背骨や肩甲骨をスムーズに動かすには“猫首”を整える。
猫背の一因である“猫首”は頸椎が固まった状態。あごの位置を正しながら背中のコリを解消するのがこのストレッチの目的。首に負担がかからないよう頭をゆっくり動かそう。デスクワーク中に行うのもおすすめ。
1、真正面を向いて肩の力を抜いた状態から、あごを引きながら首全体を後ろに引く。その時、肩が上がらないように肩甲骨は下げた位置のまま保つ。
2、首を後ろに引いたまま、首を後方に倒して目線を無理のない高さまで上げてから10秒間キープ。首を後方に倒す時、胸を開きながら行うイメージ。
NG:あごだけを上げ下げするのはNG。首をぐっと引いたまま顔を動かそう。
小林篤史さん 猫背矯正マイスター。施術を中心に治療を行うほか、ケア商品の開発、猫背矯正の専門家の育成にも尽力している。『ねこ背が治る! 寝たまま「耳ピタ」ポーズ』(KADOKAWA)など著書も多数。
キャミソール¥2,990(GapFit) ショートパンツ¥2,490*共に税込み(Gap) 共にGap新宿フラッグス店 TEL:03・5360・7800
※『anan』2021年3月10日号より。写真・中島慶子 スタイリスト・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・大見謝葉月(プラチナム) 取材、文・門上奈央
(by anan編集部)