3大ドーム決定! Sexy Zoneサマーツアーの熱いステージレポ

写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子 — 2023.7.24 — Page 1/2
Sexy Zoneがニューアルバム『Chapter Ⅱ』を引っ提げたサマーツアー「SEXY ZONE LIVE TOUR 2023 ChapterⅡ」を開催。梅雨明けの真夏の太陽が照り付ける7月21日(金)、横浜アリーナで行われた日本でいちばん熱いステージの模様をレポートします。

3大ドームが決定したSexy Zone第二章の幕開けは攻めのダンスからスタート!


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今年11月16日にデビュー12周年を迎えるSexy Zone。メンバーそれぞれがドラマや映画、バラエティ番組で勢いたっぷりの活躍ぶりを見せる中、行ったサマーツアーは今の彼らを表明するようなステージ。若者の流行の発信地である東京・渋谷の街並みをイメージしたセットの前に4人が登場すると今までの彼らのライブでは想像もつかない激しい攻めのダンスナンバーからスタート! ほとばしる情熱をまき散らしながらパフォーマンスする4人の姿から、前へ前へと突き進もうとするSexy Zoneの新章が幕開けしたことが1曲目からビシバシ感じられる。

今回のツアーは、最新オリジナルアルバム『Chapter Ⅱ』を引っ提げたステージ。前作『ザ・ハイライト』の懐かしい空気感もありながら、サウンドの幅が広がって新たな彼らの表現が堪能できる楽曲ばかり。メンバー全員で話し合って決めたというタイトルには、“Sexy Zone第二章”という想いが込められたもの。ライブでは、等身大の大人な楽曲を鋭い感性でエネルギッシュに歌い、とにかく踊りまる“攻めのSexy Zone”に圧倒されっぱなしだ。

イントロと共にファンの「ワーッ!!」という凄まじい期待の声が巻き起こったのは、9月20日発売のニューシングル「本音と建前」。現在放送中の菊池さん主演ドラマ「ウソ婚」の主題歌で椎名林檎さんが作詞作曲を手掛けた曲だ。ドラマのテーマである“ウソから始まる甘酸っぱくて大人のラブストーリー”を彷彿とさせる世界観で新鮮なSexy Zoneの魅力を開示。彼らのいつになく色気たっぷりな声色と耳に残るメロディで心を掻き立てられるような大人なナンバーを表情豊かなパフォーマンスで届ける。

そして、新曲のカップリングであり、中島さんが主演吹き替え声優を務める映画『トランスフォーマー/ビースト覚醒』の日本語吹き替え主題歌「Try This One More Time」も披露。映画の舞台が90年代ということでその時代のちょっと懐かしいヒップホップの曲調とラップがアクセントに。男らしくワイルドなラップで新たなSexy Zoneに触れられる一曲で会場が同じタテノリのリズムを刻み、一体になる。

「極東ダンス」のステージの立ち位置のミスを中島さんが「Sexy Sorry!」と謝罪したMC。「熱気がすごいですね、皆さん」と声出しが解禁してファンの歓声のすごさにしみじみしていた松島さん。じつは、声援が全部“聡ちゃん”に聴こえて反応してしまうそうでメンバーから「アイドルの鏡じゃん」と褒められる場面も。

「ていうか、勝利くん、髪いいっすね」と菊池さんが佐藤さんの髪型について切り出したことから盛り上がったのは、メンバーの最新髪型事情。ウルフヘアからサイドを少し切って、男っぷりが増したニューヘアに「結構好き」「大好き」と盛り上がるメンバー。照れた佐藤さんは「聡くんもね、今日の髪型は結構、飛ばしていて。クールに見えるし、なんかよく見るとキラキラしてる? ラメ?」と松島さんの編み込みヘアを絶賛。前髪アップヘアは、心境の変化なのか問われると「北海道公演で(前髪を上げた髪型に)歓声を頂いて。また歓声が欲しくなっちゃって(笑)」と理由を明かす松島さん。

この日、サラサラストレートヘアだった中島さんは「ライブで結構、楽なんだよね。皆、自然な俺が好きでしょ? ほどほどにしとけよ、お前ら!!」と煽ると会場のファンは絶叫。これには「危険な男だ」とメンバーも認めるデンジャーぶり!? 中島さんは「ポイズンよ、俺」とドヤ顔をして、菊池さんのドラマの役作りヘアに触れると、そこからそれぞれの出演ドラマやバラエティ番組の話で約15分のトークタイムが終了!


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それぞれ自分の言葉で、ありったけの今の想いを感動的に語ってくれたのは、ライブ終盤のあいさつ。まずは中島さんが「喉、乾いた~。皆は大丈夫そう。乾いてる? まあ、俺の存在…、俺らの存在で、少しでも潤すことができたらなって」とトップバッターで語り始める。

「皆さんの声援、黄色い声援をいつもエネルギーにステージに立っています。 そして、ライブに立つごとにこう思います。日々、生きていく中で、すごく人生の緩急みたいなものがあるんだけど、なんかその緩急があって、上がり下がりしている中で皆に会えると、どんなに落ち込んでいても、1人の人間としても、アイドルとしても、強くなれる気がしていて。本当はエネルギーを与えなきゃいけない立場なのに、いつも皆さんから、ライブやメディア、SNSを通じて、エネルギーをもらっています。ありがとう。音楽、パフォーマンスに今の自分の全力、今のSZの全力を注いで、これからもステージに立って、皆さんと一緒に前に進みたい。その先にあるバラのつぼみを一緒に探しに行きましょう」。ポエムのような美しい言葉を放った後、ラストは指をクルクル回しながら、「セクシーサンキュー!!」の言葉で締めるのが言葉の魔術師・中島さんらしい。

続いて、深々と頭を下げてからひとつひとつの言葉を噛みしめるように丁寧に語ったのは、佐藤さん。「『Chapterz Ⅱ』、“第二章”と題してツアーをまわっています。今回は“攻める”ってことをテーマにしてずっとやっているんですけど、ずっと攻めていたい。『これからずっと攻める』って言ってきたと思うんですけど、まぁ、何をしたいかって言ったら、逆に聞こえるかもしれないけど、守りたくて。攻めることで今のSexy Zoneが守られると思うし、攻めることで前向いているように見せられると思うし。それで Sexy Zoneがずっと前向いて前に進んでいけると思う。だから、攻める、攻めるって言っているけど、僕はやっぱSexy Zoneを守るためにそうしたい」と、まっすぐに前をみつめる。攻めることでSexy Zoneを守り続けたいと力強く宣言してから、頼もしい表情でこう語る。「そして、皆のこと守らせてください。どんどん、どんどん上を目指して攻めていきます! ずっとずっとついてきて欲しいなと思います」。

マイクを会場のファンに向けながら、「声を出せますか? やってみる? 行くよ!」とコール&レスポンスでコミュニケーションを楽しむことから始まった松島さんのあいさつ。「ケンティー」「風磨」「勝利」「聡ちゃん」「マリ」「Sexy Zone」とメンバーの名前を客席に投げかけ、ファンとひとつに。「お母さんみたいな眼差しで見てくる(笑)」と自分をみつめる眼差しの優しさが“お母さん”みたいと笑う。

「こうやって声を出すことができて、皆さんのエネルギーを直接もらうことができて、ホントに嬉しかったです。ずっと笑っていたいですよね。楽しいことを、みんなといろいろ共有できたらいいなっていうのは、いちばん伝えたいことです。人の心に寄り添う方法って、たくさんあると思うんですけど、僕たちの場合は、音楽とか、こういったパフォーマンスとか、文章など、いろんな表現方法があると思うんですけど、その1つ1つを今日この会場に来て下さっている皆さんもそうですし、今日来られなかった、今回のツアーに来られないよっていう全てのファンの皆さんに、 愛をいろんな形で届けていきたいなって改めて思いました。きっと皆さん、自分自身で乗り越えなきゃいけないこともきっとたくさんあると思うし、 仲間と共に乗り越えなきゃいけないこともたくさんあると思うんですけど、決して自分1人だけだと思わず、僕らもいますし。セクシーファミリーとして、お互い支いあえたらいいなって思いました。今日はホントに素敵な時間をありがとうございました」。

最後は菊池さん。「皆さん、本日は本当にありがとうございました。『ChapterⅡ』と題したにはワケがありまして。まずは、皆さんのおかげでドーム公演を昨年完成することができました。長い時間、待たせてしまいましたが、皆さんと一緒に5人でドームに立てたことは僕たちの宝物だと思っています。ただ、それでまた燃え尽きることはなくて、ここからもう1回帯を締め直して、また新章開幕、幕上げと行きたいなという意味を込めて、『ChapterⅡ』というツアーとアルバムにしました」。

そうタイトルに込められた想いを説明してから、語ったのは、大切な仲間のひとりマリウス葉さんについて。「5人から4人になって、マリウスさんが卒業して今、インスタグラマーとして頑張っていますし。(インスタを)覗いてみてほしいですけどね。ちょっとね、彼はパリピっぽいですけど(笑)。それぞれの道を、それぞれが歩いていく中で、僕たちも皆さん1人1人の新たな背中を押せる存在になれればいいなと日々、尽力して参りたいと思います。また、大きい夢を見るため、今はまだ夜明け前かもしれませんが、夜明けのきれいなオレンジを見に行くべく、この曲で皆さんと1つになりたいと思っております」と、グループの輝かしい未来に思いをはせ、次の曲紹介へ。

この日いちばんの大歓喜に包まれたのは、アンコール。まずは菊池さんが「俺らのライブってアンコールで撮影、ダメなんだっけ?」と切り出す。中島さんが「えっと、イノッチ社長に聞いてください(笑)」とやんわりNGを出しつつ、「セクシーラバーズの皆さん、今日、俺らと会えて嬉しかったですか? 横アリ初日最高の時間になりました。楽しかったか? 叫び切ったの? まだまだ叫べる? 最後に俺らの名前叫べる?」と、繰り返しファンをあおりまくる。


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ラスト、「We are Sexy Zone」とグループ名をみんなで叫ぶ場面で、「俺たちの名前、全力で叫んでください。行きますよ。せーの!!」と意気込んだ途中で、いきなり中断!? すると、ステージのスクリーンにSexy Zone初の3大ドームツアーの日程が発表され、ファンの嬉しい悲鳴と大きな拍手が巻き起こる。菊池さんは「Sexy Zone、3大ドーム、ぶっかまし~!!」と叫び、最高の笑顔に。鳥肌が立った松島さんを見て、中島さんは「鳥肌がすごすぎて羽根が生えそうなレベル(笑)」は大騒ぎ。

そして、昨年のドームライブ発表では、佐藤さんが体調不良でステージに立てなかったため、ファンと一緒に感動の瞬間を味わえなかったことが話題に。画面越しでその瞬間を見守っていたそうで、「去年のドーム発表を画面越しで観ていて、すごいなと思ったけど、やばいね、興奮が。俺、去年は(ステージ上でこの感動を味わうことを)叶えられなかったから、これだけ盛り上がってくれてありがとう」と特上の笑顔でお礼を言う佐藤さん。

2大ドームから3大ドームと会場をひとつ増やせたことに「1個、レベルアップしたぜ~!」と、嬉しさを噛みしめる4人。そして、東京ドームの日程はクリスマスシーズンということで、「えー、ちょっと。また一緒に過ごせちゃうのね」と松島さんは大興奮。中島さんは「すごいよね。どのアーティストも、アイドルもさ、クリスマスにドームで絶対ライブやりたいじゃん? …俺らがクリスマスに雪降らします!!(笑)」、みんな、「サンタコスプレしたい!」などプランを語り、ハイテンション。

サプライズ成功の記念に松島さんが「写真を撮っておく?」と提案。「いや~、写真はダメなんですって。ちょっとSNSがダメで」と言いながら、自分のスマートフォンをステージ上にスタンバイさせていたのは菊池さん。そこからは、「撮っちゃえ!!」と4人だけの撮影タイムに突入。松島さんは帽子をかぶりながらも前髪を必死で整える姿が可愛らしい。「じゃあ、自撮りは面倒臭いから、撮ってくんない?」と、オフィシャルカメラマンをステージに上げて撮影。カメラマンに「マリウスじゃないよね?」と確認する松島さん。「あんな襟足、長くないだろ。今のマリウスの新しい髪型かっこよくね?」と盛り上がる一同。そのはしゃぎぶりが微笑ましい。

「テンションが上がっていて、今、いろいろトラフィックジャムですけど(笑)」とパニックになりつつ、インスタ用の写真を撮影し、最後に「3大ドーム、決まりました!! 絶対来てくれよな」。会場のファンを入れて、メンバーの記念用の写真もパチリ。そんなわちゃわちゃ写真タイムの後は、「Sexy Zone、3大ドームも決まったってことで、さらなる愛で俺たちの名前を叫んじゃってください」と今度は全員揃って「We are Sexy Zone!!」とパワー全開で叫ぶ。

思わぬサプライズに会場の興奮が冷めやらぬまま終わったこの日のステージ。佐藤さんがSexy Zoneを守るためには、攻めて突き進まなくてはいけないと語っていた通り、攻めのパフォーマンスからは、歩みを止めない力強い覚悟が感じられた。菊池さんの言葉を借りて言うなら、夜明けの美しく感動的な光景のようにまだまだ彼らは見たこともない景色をたくさん見せられる可能性に満ち溢れている。Sexy Zoneは、今からがさらに面白い。

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