熱気と歓声が渦巻く「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」東京ドームレポ

写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子 — 2023.6.13 — Page 1/2
Snow Manの夢だった4大ドーム公演が遂に実現した「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」。7月頭の愛知バンテリンドームまでまだまだツアーが続く激熱ステージから6月10日(土)、東京ドームに集結した5万5千人を完全魅了した公演の模様を特大ボリュームでお届けします。

Snow Manらしさを追求して挑むグループ初の全国ドームツアー!

5月26日の京セラドーム大阪を皮切りに初の4大ドームツアー「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」を現在開催中のSnow Man。5月17日に発売されたニューアルバム「i DO ME」は、初週売り上げミリオン達成。1Stアルバムから3作連続累積ミリオンは、男性アーティストでは史上初という偉大な快挙を成し遂げたばかり。そんな大ヒットアルバムを引っ提げたツアーの演出は、深澤辰哉さん、阿部亮平さんを中心にメンバー全員でアイディアを出し合い、作り上げた史上最強最高のステージ!


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この日は、デビューが発表された東京ドームでの初の単独ライブということで、9人を出迎えるファンの熱気が充満する会場。レーザー光線が眩しく飛び交う中、「What’s up東京~! 騒げるかい? 楽しめるかい? かかってこい、ドーム!!」という声と共に豪華絢爛のゴールドゴンドラで登場したSnow Man。すべてはここから始まった、デビュー曲「D.D」から幕開け。「最後まで楽しんで行きましょう! よろしく」という岩本照さんの叫び声に歓声が渦巻く。

アルバムタイトルであり、ツアータイトルにもなっている「iDO ME」 は“自分らしく”という意味とローマ字読みで“挑め”と読めることから、Snow Manらしさを追求することに挑むという思いが込められている。バイタリティ溢れるチャレンジ精神を武器にエンターテインメントの最前線を突っ走ってきた彼らの“らしさ”を詰め込んだパワフルなステージ。セットリストには、東京ドームという夢の大舞台までの軌跡をたどるように、シングル曲も満載だ。

阿部さんが作詞作曲を手掛けた「Nine Snow Flash」は、メンバーの最新キャラがまるわかりのラップソング。今回のセットリスト35曲中、振付を手掛けた楽曲は10曲にもなる岩本さんは、“Mr.振付ヒットメーカー”。最年長の深澤さんは、MCを回すスターと歌う、ユーモア溢れるメンバー紹介曲だ。それぞれ自分のパート後の決めポーズも個性的でラウールさんは、マイクを両手で握り「大好きだよ」と末っ子らしい笑顔を覗かせ、美容キャラの渡辺翔太さんは投げチュー、関西出身の向井康二さんは「好きやで」。

院卒アイドル・阿部さんは、あざとく「好きだっちゃ」、俳優としても目覚ましい活躍を見せる目黒蓮さんは、「野球したい!!」と、バットを振るしぐさを。独特な舘様ワールドがお茶の間に人気の宮舘涼太さんは、「抱いてやるよ」とセクシーな表情を見せ、佐久間大介さんは「お前ら幸せにしてやるよ」と美声を轟かせた後、全力ヲタ芸を披露。個性が爆発する彼らのマインドを阿部さんは「1人じゃないって最強」「なんとかなるっしょ、そんな9人」とリリックで分析。こんな9人だからこそ、どんな逆境にも負けず、前へ前へと突き進めると判明!

それぞれの魅力が炸裂するユニット曲も今回のライブの目玉に。向井さんと阿部さんのふたりは、遊び心たっぷりなディスコファンクを息ぴったりに披露。向井さんが「上のほうも盛り上がっていますか?」とスタンドを見上げれば、阿部さんも「声出せますか?」と会場に呼びかけ、コール&レスポンス。「ドームがひとつになりました!」と笑顔になる場面も。

岩本さん、深澤さん、宮舘さんは、グルーピーなヒップホップソングを。カラフルな衣装にグローブをはめて手振りが特徴的なダンスをする姿はまるでDJのよう!? 渡辺さんと目黒さんのコンビは、切なくドラマティックなラブバラードで2人ならではの甘く美しい世界に誘う。そして、ラウールさんと佐久間さんは、テクニカルなダンスパフォーマンスとアーティスティックな世界観で見る者をひき込む。鋭いセンスを持つ異次元感のあるふたりだから、作り上げられる摩訶不思議なワールドだ。その組み合わせでしか生まれないユニット曲たちから、まだ見ぬ無限の可能性にワクワク感が高まる。

MCは、観客のヒートアップぶりに「マジ盛り上がってるね~」と佐久間さんが言えば、「すごいよ、熱気が」と向井さんも圧倒されるほど。念願の東京ドーム公演がスペシャルなのは、ファンも同じだ。「改めて皆の声が聞きたい」と言う深澤さんの声で、佐久間さんが「今日、東京以外から来たよっていう人~」「大阪から来たよっていう人~」など、ファンに呼びかけていく。そして、「初めて東京ドームに来たよっていう人~。いいね。皆の初めてが俺らじゃん。最高じゃん!!」とビッグスマイル。

阿部さんは「皆さんの推しが東京ドームでライブしてま~す」と叫ぶと、向井さんは「俺たちのファンが東京ドームに座ってるぞ~!! ありがとう」とハイテンション。そこから、深澤さんが「ホントそうよ。デビュー発表させて頂いたのもここ東京ドームでね」と切り出し、デビュー発表の瞬間を振り返ることに…。目黒さんは「ここら辺に立ってたもん」と懐かしんだ後、「Jr.時代は天井(にいた)」と上のほうを指差す。

デビュー発表された瞬間の顔を「いい顔してたなぁ…」と思い返していた佐久間さんは、「ちょっとさー、感情を醸し出したい気持ちと隠したい気持ちがあって…」と当時の表情を再現。喜びと緊張が入り混じった、何とも言えない表情に笑いが起こる。向井さんも「だいたい皆、こんな感じやったで」と、しみじみ。「あとさー、誰か1人カメラ目線バチバチの人がいた」と阿部さんが言い出すも、「俺はしてない」と深澤さん。バチバチ目線アリは「だてさんの気もする」という向井さんの予想に「いや、今はカメラ目線は得意ですけど。当時はどうでしたかねぇ」と首をかしげる。そんなデビュー発表の瞬間もスクリーンに流れる場面もどこかにあるので、これから参戦予定の方はチェックをお忘れなく。

思い描いた夢の地図の現在地を確認しながら、明日も手探りでもいいから生きていこうと歌うバラードソングでは、9人が1人1人横並びで立ってしっとり歌い上げる。ときおり目をとじながら歌っていた目黒さんとラウールさん。頬をトントンと叩きながら歌っていたのは宮舘さん。岩本さんはただ前をまっすぐみつめながら歌う、など9人それぞれがありったけの想いを込めて歌う姿が印象的。Snow Manが思い描く未来に希望を抱く、観客の眼差しが熱い!

しっとり大人っぽく歌い上げるパートもあれば、「今から皆の近くに行っていいですか?」(ラウールさん)とフロートに乗って、明るく笑顔満載なハッピーナンバーを客席のすぐ目の前で聴かせる。「Snow World」では、フロートから伸びるリフターに乗って、メンバーもペンライトを持ってダンス。タワーのようなリフターはかなりの高所のため、渡辺さんは振付を一時停止して、「怖いから降ろしてください!」と冗談っぽく叫ぶヒトコマも!?

ラストスパートは、ハードに踊りまくるSnow Manで攻めていく。ダンスナンバーでは色気たっぷりにグルーブ感あるダンスを。最高潮に盛り上がったのは、2019年にジャニーズJr.時代に舞台『少年たち To be!』のショータイムで初お披露目されて以来、愛されてきた「Cry out」。ファンから人気が高かったダンスチューンがニューアルバムで初音源化し、ドームツアーのクライマックス曲に! 攻撃的な激しいサウンドにのせて、渡辺さんが力強いボーカルで煽ると、宮舘さんものっかり、4000発の炎の演出に負けない大迫力の圧巻パフォーマンスを繰り広げた9人。


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初のドーム公演に奮闘中の彼らの思いを知ることができたのは、最後の挨拶。まずは深澤さんが「本当に最高に楽しかったです。東京ドームという思い出の地で、こうやって9人でステージに立って。皆さんと共に楽しめたことが本当に嬉しいです。こんな時間をまた共有できたら嬉しいです」と感慨深い表情に。

阿部さんは「楽しかった?」と会場に何度も尋ね、最高の笑顔に。「皆さんのことが大好きでたまらなくて、今日まで準備を進めてきました。でも、ここに連れて来てくれたのは、皆さんです。皆さん、ここに連れて来てくれて本当にありがとう」とお礼の言葉を伝える。

直前のパフォーマンスで透け感ある衣装を身に着けていた宮舘さんは、「安心してください、着ていますよ(笑)」と、おどけて爆笑をかっさらう。そして、キリッとした表情になり、「こうやってありのままの自分をさらけ出せるのは、ここにいるファンの皆様のおかげだと思っています。ここには幸せな空間が広がっていました。また愛し合いましょう」。舘様ワールド全開の挨拶に会場は湧きっぱなしだ。

目黒さんは、「僕たちのパフォーマンス、どうでしたか? 良かったですか?」と、いつになく元気よく会場に尋ねて、その反応に「よしっ!!」とガッツポーズ。「今みたいに皆さんの声を生で聞けて、初のドームツアーという楽しみを一緒に共有できていることが本当に嬉しいです。皆さん、本当にありがとうございます」。

ラウールさんは可愛らしくニコニコ笑顔で「どうもラウールです。皆さん、今日はどうでしたか?」と話し始めた。「僕もめちゃくちゃ楽しかったです。本当に東京ドームという大きな会場で皆さんが一同に集まって。で、スタッフさんたちと自分たちと準備を重ねて立てるこの場所が人生にあることがすごく幸せだなと実感しています。僕も皆さんに幸せを届けられる存在になれるように頑張ります」。

渡辺さんは、「先ほど阿部ちゃんが言っていましたけど、僕たちが実現したドームツアーではなくて、本当に皆さんが僕たちをドームに連れて来てくれたんだなと思います。僕、視力が約2.0あるんですけど、皆本当に笑顔で、楽しそうに声を出してくれて、僕たちは幸せをもらいました」と飾らない言葉で感謝の想いを。

会場のペンライトをみつめていた佐久間さんは、「こうやってメンバーカラー、一色に皆がしてくれるのがすごく嬉しくて。メンバーそれぞれも絶対嬉しい気持ちもあると思うし、皆で本当にひとつになれたなって思えるこの空間が大好きです。皆、心から騒げましたか?」とレスポンスを求め、熱い気持ちを会場にぶつける。「皆のこういう声が聞きたくて俺たちはステージに立っているし、皆がいないと俺たちはステージに立てません。これからもSnow Manのことを全力で応援してください。また遊ぼうね!」。

向井さんは「東京~!」とマイクなしで叫んだ後、「キャーって言って!! キャーって言って!!」とコール&レスポンスを繰り返し、自らも「キャー!!」と悲鳴を上げ、会場を笑いの渦に包む。「これからもよろしく。ありがとう」と満足気な顔に。

最後に挨拶したのは岩本さん。「皆さん本当にありがとうございました。楽しかったですか? 僕たちもね、楽しかったです。ここでデビュー発表させていただいて。こんなにも自分たちのファンで埋め尽くすことができる日が遂に来たのかと思うといろいろ有難いなという風に思います。時代がね、すごいスピードで動いてる中、いつこうやって、次に直接『ありがとう』って言える日が来るか分からないから。その瞬間を、これからもこれだけSnow Manには大切な人たちがいるんだって思って大事に皆で一歩一歩進んで行きたいなと思います。本日は素敵な思い出をありがとうございました」。

たくさんの「ありがとう」の言葉を口にしていた彼らが初ドーム公演のラストソングに選んだのは、ファンの皆へ伝えたいメッセージを詰め込んだ「あいことば」。マイクを高くあげ、「歌って下さい」と叫ぶ渡辺さん。その声をきっかけに目いっぱいの愛しさに包まれながら、心をひとつに、声をひとつに合せて、皆で大合唱。

愛をメロディにのせて、寄り添いながら仲良く歌う9人の姿にハッピーオーラに包まれる東京ドーム。幸せの余韻がいつまでもいつまでも会場には、満ち溢れていた。Snow Manが「i DO ME=挑め」精神で挑んだドームツアーのステージは、大成功でまた次の公演へ――。彼らのチャレンジングな物語は、これからも続いていく。


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