“友人の密告”で婚約解消に… 幸せの絶頂から地獄に落ちた「不倫女性の絶望」【後編】

“友人の密告”で婚約解消に… 幸せの絶頂から地獄に落ちた「不倫女性の絶望」【後編】

文・塚田牧夫 — 2023.4.12
琴音さん(仮名・29歳)は、和寿さん(仮名)と2年間の交際を経て婚約。結婚生活を見据えて、友人の由香子さん(仮名)と一緒に、イタリアンシェフの滝上さん(仮名)に料理を教わるようになりました。しかしあるとき、琴音さんはひとりで滝上さんを訪ねた際、ひょんなことから関係を持ってしまいます。その後、どのような結末を迎えたのか聞きました。

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平日に密会を重ねて

Couple with suitcase looking out bedroom window

「滝上さんと関係を持ってからも、週末は由香子と一緒に料理を習いました。それとは別で、平日もひとりで彼の部屋を訪ねて密会を重ねていたんです。
そんな中、和寿との同棲が始まって実家を出ることに。同棲中は、滝上さんから習った料理を和寿に作ることもありました。和寿は“おいしい! 愛を感じる”と言ってくれますが、褒められるたびに罪悪感が膨らんで、胸の奥が痛みました」

最後の北海道旅行

「結婚式の日取りなども決まり、結婚ムードが高まってきたころ。滝上さんから“カニを食べに行かない?”と、1泊2日の北海道旅行に誘われました。
お互いに、婚約を解消してまで関係を続けるほどの気持ちはありません。だから、この旅行で最後の密会になるだろうな…と思いました。
和寿には、“女友だちと旅行に行ってくる”と伝えて出かけることに。滝上さんは食の目利きでもあるので、北海道ではおいしい料理を楽しめました」

友人の密告

「旅行から帰ってきて、平穏な生活に戻ったのも束の間。その日私は家で夕食を作り、和寿が仕事から帰ってくるのを待っていました。また喜んでもらえると思ったのですが、彼の様子がいつもと違います。
テーブルについても、料理に手をつけようとしません。どうしたのかと尋ねると、和寿に“旅行って誰と行ったの?”と聞かれて…。
ごまかそうとしましたが、和寿は“一緒に旅行に行ったのって料理を習っている人だろう?”と言います。たぶん、密告したのは由香子。
由香子が滝上さんに好意を持っていることは、なんとなく気付いていました。由香子は私と滝上さんの関係を知って、面白くないと思ったのでしょう。今は由香子と疎遠になってしまったので、定かではありませんが…」

婚約は解消に

「和寿はテーブルの上にあったチキンソテーを口に入れ、“何の味もしない、愛も感じない”と。“そんな人に教わった料理を、俺はおいしいって言いながら食べてたんだな”と悔しそうに言う彼に、謝るしかありませんでした。
そこから関係が修復されるはずもなく、婚約解消に。予約していた式場をキャンセルし、同棲も解消して私は実家に戻りました。
実家に戻ってしばらくは料理を続けていましたが、作るたびに気が滅入ってしまって今はしていません。和寿だけではなくいろんな人を裏切ってしまい、すごく申し訳ないことをしたと思います」


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