離婚寸前で白紙… 不倫相手との略奪婚を望んだ30代女性の「悲劇的な結末」【前編】

離婚寸前で白紙… 不倫相手との略奪婚を望んだ30代女性の「悲劇的な結末」【前編】

文・並木まき — 2022.9.4
不倫関係の末に略奪を画策する人はいますが、一見順調に進んでいても、最終的に悲劇的な結末を辿ることも多々あります。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、略奪婚寸前で人生が大きく狂ったという30代女性のエピソードをご紹介します。

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2年におよぶ不倫の末に… 彼が離婚をすることに

奈緒さん(仮名)は29歳のときから、2年間にわたり5歳年上の男性と不倫。出会いは職場だったそうですが、不倫の噂が社内に飛び交い、噂から逃げるように奈緒さんは転職をしたのだそう。そのあとも不倫相手との関係を続けてきたと言います。

「運命の出会いと言っていいくらい、私は不倫相手に夢中でした。前の職場では、付き合って半年も経たないうちに私たちの目撃情報が増えてしまって、これ以上は不倫を隠せないと判断したので私が転職をして噂をおさめた形です。
彼にはその職場で仕事を頑張ってほしかったし、私が職場から消えればそのうち噂はおさまるだろうと思っての決断でした」

“本気モード”で不倫相手に恋していた奈緒さんは、前職を退職する際、不倫相手に対して「自分は遊びではなく、本気で愛しているからこそ転職までする。だからあなたもそこまで遠くない未来に離婚をして、私と結婚すると約束してもらいたい」と迫りました。

不倫相手もこれを了承し、妻と離婚して奈緒さんと再婚する前提で、不倫交際を続けていたそうです。

「不倫をして2年を迎える直前に、彼が離婚の意思を固めてくれました。妻との間に子どもはおらず、夫婦仲も悪いと聞いていたので、彼が離婚の決断をしたら進展は早いだろうと思っていました。
実際、彼が離婚を申し入れたところ『私もあなたとは一生一緒にはいたくない』と言われたそうで、その日から離婚に向けての話し合いをスタートさせたと聞いています」

財産分与の話し合いが難航する彼… しかし信じて待っていた先には

不倫相手の離婚話は、財産分与の部分で難航。離婚には双方が合意しているものの、離婚後の生活に経済的不安を感じていた妻が「もっと私にください」と主張し、なかなか話し合いがまとまらずにいたそうです。

「彼は私が結婚したがっていることをよくわかっていたので、しばらくすると『もう全て妻に渡してでも離婚しようかな』と言い出し、私も了承しました。“全部を渡す”ということは、彼が一文なしになって私のもとへ来るということですが、それでもいいから私は早く彼と結婚をしたかったのです」

そして、次の話し合いでおそらく協議離婚がまとまるだろうとなったタイミングで、まさかの事態が起きました。
奈緒さんの略奪婚計画は無惨にも白紙になるどころか、とんでもない結末を迎えることになるのです。


奈緒さんを待ち受けていた「妻の思わぬ反撃」とは… 後編に続きます

略奪婚を夢見る不倫女性は、少なくないかもしれません。しかし略奪は成功せず、深く傷ついて不倫を終える人も多いでしょう。奈緒さんのように略奪婚に向けて着々と進んでいるように見えても、最終的に幸せが待っているとは限りません。むしろ「不倫をしていた代償」は忘れた頃にやってくることも…。誰かを傷つけた先に自分だけが幸せになることを望めば、その代償も大きなものとなって不思議ではありません。どんなに相手のことが好きでも、不倫の道には足を踏み入れるべきではないでしょう。

©west/Virojt Changyencham/gettyimages