出張のお土産は“不倫を隠すため”でした… 妻をだまし続けた夫の「巧妙なアリバイ工作」【前編】
夫のパソコンを偶然見たことで嘘が判明
智美さん(仮名)が2週間に1回のペースで出張に出かける夫に違和感を覚えたのは、結婚4年目のこと。
「夫は出張に出かける際は必ずスーツケースを持ち、毎回お土産も買ってきてくれていたので、本当に出張に行っているんだと思っていました。
出張が増え始めたのは結婚3年目のころで、夫が転職して2年目でした。仕事で色々と忙しくなってくる時期だろうとも思って、土日に出張が重なっても“そんなものなのかな”っていう気もしていました。けれど、あるとき開きっぱなしになっていた夫のパソコンを興味本位で覗いたら、全て嘘だったことが判明したんです」
夫から「出張先で買ってきた」と言って渡されていたお土産の数々は、実は通販で取り寄せたものだったそう。ちょうど夫は次の“嘘出張”の準備をしていたようで、パソコン画面には通販サイトの購入確認メールが表示されていたといいます。
「思わず目を疑いましたよ。今までの出張もほとんど嘘だったんだろうなと察しました。いつも買ってくるお土産が“なま物”ではなく、日持ちがするものばかりだったことも納得でしたね」
夫の不倫を知るも離婚をするか悩む日々
夫の不倫に気づいてから、智美さんは離婚をするかどうか数週間にわたって悩み続けたそうです。
「私は不倫をする男性とは絶対に一緒に居たくないので、不倫を察した時点で夫を許すつもりは一切ありませんでした。
仮に夫が不倫相手と別れて私に謝ってきたとしても、私の性格的に一度でも自分を裏切った相手と結婚生活を続けるのは無理だとわかっていたので。ただ…いざ離婚となると住まいや生活のことが不安で、離婚はしたいけれどどうしようかと考えあぐねました」
友人や親に相談をすると、実母が「いざとなったら一時的にでも実家に戻ってくればいいんじゃない?」と言ってくれたことで、智美さんの心はずいぶん軽くなったそう。そして、実母の言葉に背中を押されて離婚を決意したそうです。
泣き寝入りではなく夫への制裁を下す形での離婚を決めたと話す智美さん。そして決意どおり、離婚に向けて計画的に動き出すことになったのです。「別れてもなんとかなりそうとわかってから、私の行動は早かったです。夫の不倫にまつわる証拠を集めて慰謝料をきっちりもらって別れようと決めました」
信じていた配偶者の裏切りを知ったとき、動揺のあまり冷静な判断ができなくなる人も少なくありません。智美さんのように「一度の不倫でも絶対に許せない」と考える人ほど、途方に暮れるのではないでしょうか。しかし周囲の理解があれば、離婚・制裁に向けて動きやすくなるのでしょう。
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