ルールに縛られすぎず柔軟性を持つことが大事!
このあいだ家族でファミレスに行った時のこと。子どものために注文したお子様ランチを運んできた店員さんが、「お口に合わなかったらすみません」「全部食べなくてもいいですから」と言ったんです。これまで、そんなことを言われたことがなかったから、不思議な人だな~と思っていました。でも、その後も気になっていろいろ考えたところ、子どもにごはんを残すことを許さない母親だと思われたのかも、という結論に至りました。子どもがおもちゃを置いてあるコーナーに行こうとするのを止めて「座りなさい」と言ったり、運ばれてきたお子様ランチのゼリーを先に食べないよう隠したりする様子を見ていて、“この人なら何があっても全部食べさせるに違いない”と。それで、“無理に食べなくてもいいよ”と言おうとしてくれたんだなと気づきました。子どもが自分の好きなものを頼んだとはいえ、最後まで全部食べさせるのは至難の業。せっかく作ってくれたものを残すのは申し訳ないので、いつも“食べさせなきゃ”が最優先事項になり、鬼の形相になってしまう私にとっては、ものすごく心が軽くなるありがたい一言でした。そして、残さず食べることはもちろん大事ですが、せっかく外食に来ているのだから、まずは楽しく食べることが何よりも大事だということに、あらためて気づかせてくれるきっかけにもなりました!
店員さんが私たちに言ったことは、普通、なかなか口にしないものだと思うんです。だからこそ、彼女のようになるためには、状況に合わせて、いい具合にルールから外れられることが大事。仕事のマニュアルは大事にしつつも、臨機応変に動ける柔軟性を持ち、目の前のお客さんを最優先に考える。そんな人を目指したいです。
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。2021年10月に第二子を出産。
※『anan』2023年1月11日号より。写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾
(by anan編集部)