flumpool「これまでのイメージを取り払って…」 活動休止後、初のアルバムリリース

エンタメ
2020.06.03
1年間の活動休止後、4年ぶりのアルバム『Real』をリリースしたflumpool。活動休止で得たものや同アルバムへの思いを聞きました。

イメージを取り払って弱さをさらけ出して楽になれた。

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ミニアルバム『Unreal』で12年前にデビューしたflumpool。1年間の活動休止を挟んだ4年ぶりのアルバムタイトルは『Real』。フロントマン山村隆太は、まずタイトルから決めたと語る。

「自分の声が出なくなって活動休止を発表して、そこで楽になれたんです。それまで大事にしていた優等生的なイメージを取り払って弱さを見せたことで、いろんな人が救いの手を差し伸べてくれた。ありのままの姿を感じてもらってる今だからこそ、よりリアルな夢を追い掛けられる」

全編にわたり、等身大の気持ちが綴られている。特に、幼馴染みとの思い出を素直に綴った「ほうれん草のソテー」は今作だからこそ。

「ほうれん草のソテーって、僕の地元ではガストなんです(笑)。学生時代にその一番安いメニューを頼んで何時間もメンバーと喋ってて。35歳になってみると、それぞれの社会的立場とか家庭の事情で壁を感じて寂しくなることがある。それをフラットにしてくれるのが、10代の時からの友達。このソテーを食べてたあの頃の自分たちは絶対的に胸の中にいるよねっていう、誓いの象徴として書きました」

今までのflumpoolのアルバムの中でも、随一の多彩な音楽性が溢れる作品でもある。

「いろんなルールがある中で、自由に好きなことを貫くのは難しい。でもflumpoolの音楽性で言うと、メインのソングライターの(阪井)一生がflumpoolの枠も無視して自分の音楽を貫くところに一生のリアルがある。僕も、表向きの山村隆太とリアルな自分の間で葛藤するんですけど、自分の好きなものを貫くっていう思い自体がリアルなので、それを重視しました。大体の人って、毎日なんてことない日々を送ってますよね。0点の日も100点の日もそんなになくて、良いことも悪いこともあって大体60点くらいの毎日だったりする。僕たちはこれまで0か100かで、100点の自分しか許せなかった。でも、現在の自分を好きでいて、プラス1点できたらいいって考えるのが大事なんじゃないかなって。今が一番ってわけではなくて、今の自分たちを楽しみつつ前進していきたいんです」

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アルバム『Real』。ドラマ『知らなくていいコト』主題歌「素晴らしき嘘」を含む全14曲収録。【初回限定盤(CD+DVD+Special Booklet+おまけ)】¥5,000 DVDには、2019年に行われた「Command Shift Z」ツアーのライブ映像を収録。【通常盤(CD)】¥3,000(A‐Sketch)

フランプール 左から、阪井一生(Gt)、尼川元気(Ba)、山村隆太(Vo)、小倉誠司(Dr)。2007年結成。’08年デビューシングル『花になれ』がau「LISMO」CMソングに抜擢され、大ヒット。’19年1月、約1年間の活動休止を経て活動再開。

※『anan』2020年6月10日号より。取材、文・小松香里

(by anan編集部)

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