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でんでん「人間の垢のようなものを感じさせる」新作舞台の魅力とは

2019.12.11
情けないほど不格好で滑稽なほど必死に生きる人々の姿を、笑いと少しの毒を交えて描く劇作家の赤堀雅秋さん。その赤堀さんの新作舞台『神の子』に出演するでんでんさん。
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「田中の哲ちゃん(哲司)から『やろうよ』って声をかけられて、一緒に芝居したら面白そうなメンツだったからいいよって答えたんだよね」

飄々とした口調でそう言って笑う。かつて赤堀さんが監督した映画『その夜の侍』に出演しており、「極端なデフォルメをせず、スケッチのように人間を描く」ところに魅力を感じているそう。そんな人々の「日常を切り取って、ちょっとドラマティックにした」物語は、「登場人物たちの汗の匂いとか、人間の垢のようなもの」を感じさせるのが面白いとも。でんでんさんはまさにそんな汗や垢にまみれて生きる市井の人を数多く演じてきている。

「人間、生きていればいろんな垢がついてくるもので、それが人生だと思うのよ。それがきれいに磨き込まれている人もいれば、カビがついたりサビがついたりしている人もいる。なかには垢を必死に隠していたのに、ある日ポロッとぼろが出てしまうこともあったり。そういうのが垣間見えるのって楽しいよね」

身近にいるいる、と思わせるリアリティにはモデルがいるそうで…。

「役を自分に引き寄せるのか、自分が役に向かっていくのか、なんて言われるけれど、僕は途中まで役の側に行くタイプ。毎回、ある程度セリフが入ったところで、自分の知り合いのなかで誰かモデルになる人を考えるんですよ。なかには途中から他のモデルもお呼びしたり、何人かをかけあわせたりも。そうやって役のイメージを膨らませていくんです」

今回演じるのは、警備員の男。

「セリフは何度も何度も繰り返して、体に付着するのは4日目くらいから。そっから稽古で何回も同じ芝居をしているうちに、このセリフは本当はこういう意味でしゃべってるのかとか、ここを言いたかったのかとかがわかってくる。でも今回、台本が上がらなくて稽古初日が数日遅れたりしてるんだよ(笑)。そう思うと、もしかして今回は試される現場なのかなって思ってるんだけど」

稽古場で、他の俳優の役作りの過程が見られるのも舞台の醍醐味とも。

「人が頑張ってるのを見ると、勉強になる。誰かに刺激を受けたくて舞台をやってるのかもしれないね」

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1950年生まれ。福岡県出身。放送中のドラマ『死役所』『歪んだ波紋』に出演するほか、来年には出演映画『星屑の町』の公開も控える。

『神の子』 2016年に上演された赤堀さん作・演出の舞台『同じ夢』で共演した田中哲司さんと大森南朋さんが再びタッグを組んだ今作。初の赤堀作品となる長澤まさみさんの参加も話題。12月15日(日)~30日(月) 下北沢・本多劇場 作・演出・出演/赤堀雅秋 出演/大森南朋、長澤まさみ、でんでん、江口のりこ、石橋静河、永岡佑、川畑和雄、飯田あさと、田中哲司 全席指定8500円(税込み) プラグマックス&エンタテインメントTEL:03・6276・8443(月~金曜11:00~17:00) 名古屋、福岡、広島、大阪、長野、静岡公演あり。https://www.comrade.jpn.com/kaminoko/

※『anan』2019年12月18日号より。写真・中島慶子 インタビュー、文・望月リサ

(by anan編集部)

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