眠っていた筋肉を目覚めさせ、姿勢を矯正。
運動不足や猫背などの悪い姿勢の影響で、筋肉のポテンシャルを発揮できていない人は多いもの。
「筋肉を使えないカラダでは代謝が落ち、夏バテの症状を解消しにくいでしょう」(ピラティスインストラクター・千葉絵美さん)
そこで千葉さんが考案したのが、どんな運動不足の人でも狙った筋肉をダイレクトに刺激でき、効率良いトレーニングが可能な“手ぬトレ”。手ぬぐいを結んで使えば、正しいカラダのポジションをキープしたエクササイズができ、結び目は筋肉をほぐす刺激にも使える。
「悪い姿勢でこわばった腸腰筋をほぐし、姿勢を支える筋肉・脊柱起立筋を刺激して姿勢をニュートラルのポジションに戻します。使わずにいた筋肉を目覚めさせて」
この結び方を使って狙う筋肉
腸腰筋(ちょうようきん):股関節前面の深層部にあり、腰椎と大腿骨を結ぶ筋肉群。カラダの中心部を支えている。
脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん):美姿勢を維持する要となる脊柱を支える筋肉群。正しく機能すると腰痛予防にもつながる。
手ぬトレ:背中と股関節を刺激。
手ぬぐい1本で体幹にアプローチ。
(1)うつ伏せになり、手ぬぐいを2回ずつ結んで作った結び目の玉2つが恥骨を挟むように置く。両足は腰幅より少し広めに開く。両肘は肩の真下に置き、上半身を支える。
(2)息を吸いながらゆっくり上体を起こす。おへそを少し凹ませる感覚で、お尻の筋肉を使って持ち上げる。腕の力に頼らないこと。腰が痛くない程度まで持ち上げたら、息を吐きながらゆっくり(1)の状態に戻る。上げ下げを5回繰り返す。
多方面から筋肉を鍛え動きたくなるカラダへ。
ニュートラルなポジションを取り戻したら、背面の筋肉を中心に刺激を加え、自然と動きたくなる軽やかなカラダに進化していこう。
「簡単に見える動きですが、普段使っていない筋肉をピンポイントに狙い、刺激するので結構ハード。伸縮性がない手ぬぐいで足や手を固定すると正しい位置をキープしやすいので、運動経験がない人でも効果的なエクササイズが実現できます。ここで狙う筋肉が鍛えられれば姿勢が整い、カラダを動かす際の可動域が広がります。その結果エネルギー代謝が上がるので、太りにくいカラダに変わっていくでしょう。肩こりや腰痛対策にもとても効果的なんですよ」
狙う筋肉をイメージしながら行えば、運動効果はさらにアップ!
この結び方を使って狙う筋肉
僧帽筋(そうぼうきん):首から背中に広がっている筋肉。デスクワークが長い人や猫背気味の人はこわばりがち。
多裂筋(たれつきん):背骨の深層筋。小さな筋肉が連なり椎骨一つ一つをつなぎながら姿勢を保つ役割を担う。
菱形筋(りょうけいきん):背骨の上部と肩甲骨を繋げるように付く深部の筋肉。肩甲骨を引き寄せる動きに使う。
腰方形筋(ようほうけいきん):骨盤の上にある腰椎を両サイドから支えている筋肉。腰を安定させる重要な役割を担う。
手ぬトレ:腰方形筋を意識。
お尻のサイドの筋肉を使って歩く。
(1)両足の間隔が腰幅程度でキープできるように手ぬぐいの輪を足首にはめる。長座で座り、手は後ろ手に組み腰の辺りに置く。
(2)背中と膝を曲げないよう注意しながら、右お尻の外側の筋肉を使って骨盤をひねり、右足を前に出す。両足の幅はキープ。同様に、左お尻の外側の筋肉を使って骨盤をひねり、左足を前に出す。これをリズミカルに繰り返し、お尻の筋肉で前に進み、前に6歩進んだら、同じ要領で6歩後進。
手ぬトレ:肩甲骨を上下左右。
肩甲骨まわりの筋肉の可動域を広げる。
(1)手ぬぐいの輪に両手を入れ、息を吸いながら頭上に。手のひらは外側に向ける。
(2)息を吐きながら両手を下げ、手ぬぐいが頭の真後ろに来るように。腕を下げる時、肩関節ではなく肩甲骨の筋肉を使って下ろすイメージ。
(3)息を吸いながら、肩甲骨をグッと寄せる。息を整え(2)の体勢に戻す。(1)~(3)を繰り返す。
千葉絵美さん ピラティスインストラクター。女性限定のスタジオ『studio‐emi』代表。手ぬぐいを使った体幹エクササイズ「手ぬトレ」を考案。
マイクロブラ¥6,900 マーブル柄タイツ¥8,900(共にナージー/ジュンカスタマーセンター TEL:0120・298・133)
※『anan』2019年8月28日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) イラスト・菜々子 取材、文・板倉ミキコ
(by anan編集部)
※朝・昼・晩、3500時間どんな時もスキンケアタイム&“モテ”時間。
ファンデ美容で叶うこと。
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