【ぐっすり眠れる簡単テク】 2杯目はコーヒーより… 飲むだけで快眠!

文・大久保愛 — 2019.6.26
暑くて寝苦しかったり、逆に朝方冷えて目が覚めたりと、いまの時期は温度調節が難しく、睡眠に不満を抱きがち。そこで、漢方薬剤師の大久保先生に、熟睡するためのアドバイスをお聞きしました。

【カラダとメンタル整えます 愛先生の今週食べるとよい食材!】vol. 13

梅雨~夏は、睡眠ストレスを抱えがち

朝の目覚めは良いですか? 暑くて寝つきが悪かったり、エアコンをつけっぱなしで寝たり、窓を開けて寝ると朝方寒くて目が覚めたり……と睡眠に対して不満を抱えやすい時期になってきました。ただでさえ寝つきが悪い傾向にある人にとっては、辛い季節だと思います。

寝づらい気候であることは変えることはできないですが、体や習慣を変えることはできます。空調だけでなんとかしようと対策をとるのではなく、その他に改善できるポイントを探したほうがよいかもしれません。

例えば、コーヒーを1日に何杯も飲んだり、休日は昼まで寝ていたりといった行動は睡眠の質を下げてしまいます。すっきりしない天気ですが、下弦の月から新月へ向かう時期は、体調が安定しやすく生活習慣を整えるのに適している時といえます。本格的に暑い夏が始まり、さらに寝苦しくなる前に今週は、飲み物で対策しましょう!

自然の変化が体調に影響している

漢方医学で人は自然の一部であり、自然の変化は体調に影響を与えると考えられています。気温や湿度、気圧の変化だけではなく、太陽や月の動きまでもが体に影響を与えています。学生の頃、太陽暦や太陰暦を学んだことを覚えていませんか? 一月の日数や季節などは太陽や月の動きから決められていたことはご存知のかたは多いと思います。

月や太陽は、地球との位置により引力が変わり、地球では潮の満ち引きが起こります。地球の約七割が水分と言われていますが、同様に人の体も約七割が水分と言われています。そう考えると、人間も月や太陽の影響を受けることは想像しやすいことだと思います。中国最古の医学書である皇帝内経(こうていだいけい)にも、月が体調に影響を与えることは記されています。

つまり、気温、湿度、気圧、太陽、月の変化とさまざまなものを指標にすることにより、より正確に体調管理をすることができます。

今週は、熟睡できる毎日を目指そう!

雨だったり暑かったりすると、冷房をつけたり、除湿して寝る日は増えますよね。ただ、その風が足もとや顔に集中的にかかり、部分的に冷えたり刺激になったりして、鬱陶しい存在となってしまうこともあると思います。すんなり眠れたらあまり気にならないことでも、寝つくのに時間がかかると些細な空調や音が入眠の妨げになってしまいますよね。

眠りが浅くなり疲れが取れないと、日中コーヒーを何杯も飲んだり、寝る前にお酒を飲んだり、布団に入りながらスマホをいじったり、休日に昼まで寝ていたりという習慣が身についてしまうこともあるでしょう。しかし、これはすべてNG! 

その理由を簡単に説明すると、カフェインは、多く摂りすぎることで不眠はもちろん、頭痛、焦燥感などを感じさせることがあります。寝る前のお酒は睡眠を浅くし、早朝覚醒しやすくします。寝る前のスマホは、強い光が入眠の妨げになるだけではなく依存性も高く夜更かしの原因にもなります。さらに、人の体は、起きて光を感じ取ってから約15時間後に眠気を感じます。そのため、昼まで寝ていると翌日以降の就寝時間がずれていきます。

まずは、こういった悪習慣の見直しが急務です。そして、月の位置は今週下弦の月から新月に向けて陰っていく週です。漢方医学で考えても安定しやすいので、何かを新しく補うというよりも、今週はカフェインを【ハーブティー】に変更してみましょう。

今週食べるとよい食材:ハーブティ

ルイボスティー、カモミール、ミント、ローズヒップなどは、意外とチェーン店のカフェでもメニューとしてラインナップされています。カフェに行った時、メニューを見ずに「ブレンドで」などと決めずに、今週は少しカフェインを減らせるように気を使ってみましょう。

・ルイボスティー

紅茶と同様に発酵茶ですが、カフェインは含まれていません。カルシウム、鉄、マグネシウム、セレンなどのミネラルが豊富なことが特徴です。

カモミール

甘みがあります。心を落ち着かせる代表的なハーブティーです。消化も助けてくれます。

ローズヒップ

少し酸味があります。ビタミンCを含み抗酸化作用もあるため、日差しの強くなるこれからの時期の美容にはオススメです。

ミント

スッキリした香りです。イライラを鎮めたり、喉の不調、胃の不調などにも効果的です。

ハーブティーは、さまざまな効果が期待できるので便利に使うことができます。今週、コーヒーを控えてみて調子良いかも!? と感じた人はぜひこれからも続けてみてくださいね。カフェインには、メリットがありますが、デメリットもあります。メリットを感じるためのカフェイン量には、かなり個人差があるのもカフェインの特徴です。そのため、コーヒーは、何杯も無意識に飲まずにハーブティーの選択肢も取り入れてみましょうね。

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大久保 愛 先生
アイカ製薬株式会社代表取締役・漢方薬剤師。
昭和大学薬学部生薬学研究室で漢方を学び薬剤師免許を取得。その後、中国で漢方・薬膳・東洋の美容などを学び資格を取得。漢方相談、調剤薬局、エステなどの経営を経て商品開発・ライティング・企業コンサルティングなどに携わる。

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【腸活×漢方×栄養学】の理論で考えた、【今週食べるとよい食材】をお伝えしていきます。

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