トークもパフォーマンスも最高に楽しい! SEVENTEEN日本ツアーレポート 【K-POPの沼探検】#98

文・尹 秀姫 — 2019.4.28
日本デビューから1年を迎えたこの春、SEVENTEENが「SEVENTEEN 2019 JAPAN TOUR 'HARU'」を開催。今までにない規模のアリーナツアーにもかかわらず、チケットはすべてソールドアウト! ますます人気に拍車がかかるSEVENTEENの幕張メッセ公演をレポートします!

【ペンになってもいいですか!?】vol. 98

ステージと客席のコミュニケーションが熱い!

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真っ暗闇の会場の中、センターステージの一角にだけがスポットライトに照らされ、見るとそこには懐かしの黒電話が。チリンチリンと鳴り響くその電話を手にとったバーノンが「もしもし?」と出ると、それがコンサート開始の合図。ギターのリフでロックサウンドにアレンジされた「CALL CALL CALL!」から元気よくスタート。続く「CLAP」ではホシの「声、ちょうだい!」の要請に応えてCARAT(SEVENTEENのファンの名称)の掛け声が会場いっぱいに響き渡り、それに呼応するかのようにSEVENTEENのダンスもバックスクリーンに映し出された炎に負けないくらい熱く、激しさを増していきます。

今回のツアーでは、自己紹介コーナーでジョシュアの番になると会場から「ジェントルマン」コールが起きるのが定番に。この日もCARATたちの大きな「ジェントルマン」の声を聞きながらゆっくりとステージ中央まで進むと、優雅に王子様風のあいさつをしてくれました。このあいさつの元祖でもあるホシは、すっかりおなじみとなった「王子様」コールをイヤモニを外して聞きながら、恒例の「何時何分?」「10時10分!」のコール&レスポンスに満足げ。
SEVENTEENのコンサートでは毎回、コンサートの合間にキャッチフレーズを叫ぶのですが、今回はタイトルツアーにちなんで「SEVENTEENとCARATの’HARU’」に決定。この日はディエイトが両手で顔を花のように支えるポーズを考案してくれて、コールアンドレスポンスの後、再び曲に戻ります。

ますます磨きがかかったチーム別ステージ

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毎回、趣向を凝らしたパフォーマンスを用意してくれるチーム別ステージは、今回はHIPHOPチームからスタート。今回はさまざまな都市名の歌詞が入った「Check-In」でこの日の会場のある“幕張”を加えるアレンジが心憎い。シティポップなテイストが軽やかな「What’s Good」では花道を駆けながら会場を盛り上げ、前回のツアーではカッコよさで圧倒した彼らの振り幅の広さを見せつけてくれました。
 続いて登場したパフォーマンスチームは、ギャラクシーバージョンとでも言うべき「HIGHLIGHT -Japanese ver.-」で浮遊感のあるダンスを披露したかと思えば、「MOON WALKER」ではしなやかなダンスで会場を魅了。それぞれの個性を生かしながら、パフォーマンスとして統一感があって美しい、パフォーマンスチームの本領を最大限に発揮していました。
最後に登場したボーカルチームは、ウジのピアノ演奏からスタート。5人がそれぞれのパートを歌い、1曲を紡いでいく「Pinwheel」では、ウジが自身のパートの歌詞を「泣かないで」と日本語に変えて歌ってくれるうれしいサプライズも。今回、初めて披露した「Come to Me」では曲の内容に合わせて「おいで」というふうに手招きする振り付けなど、愛らしいダンスでも魅せてくれました。

ボーカルチームの「Come to Me」が終わって、ジョシュアとジョンハンがセンターステージに元気よく駆け出すと、その流れのままに全員揃って「Run to You」。疾走感のあるロックサウンドがSEVENTEENのボーカル力で歌われるとこうなるのか! と、うなるほど迫力があってカッコいいステージ。最後にはウジとドギョムが思わず「カンペキじゃーん!」とつぶやくほど、客席も大熱狂。

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 VCRをはさんでの「Don’t Wanna Cry」では一転して、アコースティックバージョンで曲を聴き入るステージに。ダンスもなく歌だけ、声だけで会場を呑み込んでいきます。実はこの時、ホシが歌うパートをアレンジして、いつもとはメロディを変えて歌っていたのですが、後のMCでそれについて「実はあのメロディはウジさんがアレンジしてくれたんですよ」と教えてくれました。「Don’t Wanna Cry」と続く「Without You」ではペンライトの演出もなく、ステージに集中してほしいという気持ちが伝わり、その気持ちがパフォーマンスからも感じ取れるステージでした。

トークが面白すぎて、ギャググループに!?

MCでは、パフォーマンスチームが見せたジュンとディノの蹴り上げダンス(ジュンとディノが腕を絡めて、ジュンの肩にディノが乗り上げる形で回転する)が話題に。あまりに見事なディノのキックに、スングァンが何かを思いついたようで、突然、タオルを板に見立てて「ここにさっきのキックして!」と、空手の板割りをさせようとします。何度かチャレンジして、見事成功。板ならぬタオルが2枚にわかれました! このコントを見守っていたジョンハンが「僕たち、もうほとんどギャググループだよね」とつぶやくと、会場も大笑い。
ボーカルチームに、他のチームの曲を即興でバラードにして歌わせるという無茶振りをしたり、ディノがHIPHOPチームの「What’s Good」のラップを披露したり、やりたいことを何でもやって見せるメンバーたち。この後のMCパートでは、DA PUMPの「U.S.A.」ダンスカバーも披露したりと、MCでの自由度が上がって、ますますコンサートでの楽しみが増えました。

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コンサート終盤では「Oh My! -Japanese ver.-」から「VERY NICE」「Adore U」と盛り上がり必至の曲の連続で畳み掛け、本編ラストの「Getting Closer」ではこの日いちばんのコールが鳴り響きます。アンコールの「Our dawn is hotter than day」はトロッコに乗って広い幕張メッセの後方までやってきて、「みなさんも一緒に歌ってほしいです」というホシの言葉で大合唱。会場がひとつになる感覚もSEVENTEENのコンサートの醍醐味です。
アンコールでは韓国語で「SEVENTEENは私たちの花」という紙を掲げているCARATを見てジョンハンが「僕たちはCARATのために絶対枯れません。枯れないようにたくさんの愛をくれないと。みなさんの愛が水だって言いましたよね。水をかけてください!」と言うと、その言葉を曲解したメンバーたちが一斉にステージドリンクとして用意されていた水を手に持ってジョンハンの元へ。ジョンハンが慌てて「その水じゃないよ!」と言うも、ついには観念して「僕たちは枯れません!」と叫んで、メンバーから水をかけられる一幕も。

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アンコールラストはスングァンが「みなさんのジャンプが必要です!」と言って「Holiday」がスタート。花道の先までメンバー全員が駆けていき、客席には大きな風船が飛び跳ね、会場にいる全員がジャンプ! 盛り上がりすぎて、ステージでは水を振りまき、濡れるのも構わずはしゃぐメンバーも。曲が終わり、メインステージのスクリーンが開き、その扉が閉じるかと思いきや、再びステージに飛び出して歌い出すのを何度も繰り返し、名残惜しみながらコンサートは終了。3時間半ものコンサートの最後まで力を振り絞って全力でライブを楽しみ、心から音楽を楽しむSEVENTEENの姿は見ているだけで大きなパワーをもらいました。
 先日のインタビューでコンサートのたびにアレンジが変わることについて聞いたところ、エスクプスが「僕たちのコンサートを楽しみにしている人がいて、毎回来てくださる方もいるので」と、当たり前のようにさらりと答えてくれたのが印象に残っていますが、この姿勢こそがSEVENTEENの真骨頂。また次の日本ツアーを楽しみに待ちましょう!

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SEVENTEEN
2015年に韓国でデビューした13人組の男性グループ。メンバーは「ボーカルチーム」「ヒップホップチーム」「パフォーマンスチーム」の3つのユニットで構成されている。楽曲、アルバム制作、振付、プロモーション、イメージ戦略、ステージ構成などを主にメンバーが担う、セルフプロデュースグループであることが魅力。日本でのデビュー前から、人気が高く注目される。2018年の日本デビューから約1年で、人気の勢いがさらに加速中。2019年4月~5月に行われたコンサートツアー(2019 JAPAN TOUR ‘HARU’)では20万人を動員。
5月29日(水)に日本デビュー後初シングルJAPAN 1ST SINGLE『Happy Ending』を発売。

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©PLEDIS

Information

SEVENTEEN 公式サイト
https://seventeen-17.jp/


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