寝る前のハグは欠かせません…絡み寝がお得意、双子の姉妹猫さまの日常

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.2.18
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第107回目はサイベリアンの茶トラ、クリームコートのプウシ(Poushi)さまとレッドコートのアキ(Aki)さまです。

同時に引き取られた双子の猫さまの物語

【フレンチ猫さま】vol.106
猫さまの話をもっと聞かせて!  

プウシさまとアキさまは1歳半の双子の姉妹です。


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プウシさまとアキさまが語る自分たちのこと。

私たちはパリ市内の7平米のバルコニーを備えた35平米のオスマン様式のアパートメントに住んでいます。平均的な1日は6時30分に起きて遊び、8時に朝ごはん食べます。その後、ひと眠りして身だしなみを整え、天気が良ければバルコニーを少し散歩します。12時にお昼ご飯を食べて、14時~18時はシエスタ、そしてバルコニーを散歩、18時に夕食を食べて、23時30分に就寝前の抱っこをリクエストして1日が終わります。


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主食はカリカリとパテですが、おやつは食欲をそそるチキンとチーズが入ったドライフードです。お気に入りの場所はそれぞれですが、アキは机で仕事をしている飼い主(パパ)の膝の上。プウシは旅行かばんの上、キャットツリーにあるバスケット、そして床の角度のあるコーナーです。大好きなおもちゃは、アキは装飾品(羽、糸)の付いた糸と玉。プウシはボール、箱の中で遊ぶのが大好きです。
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性格は、アキは怠惰で貪欲で食べることしか考えていません。プウシはおしゃべりで独占欲が強く嫉妬深いです。双子ですが、あまり似たところはないかもしれませんね。でも、毎日仲良く暮らしているのです。いつもお互い求め合っているので離れ離れにならなくてよかったねとよく話しています。
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飼い主から見たプウシさまとアキさま

私は小さい頃からいつも動物に囲まれていました。私の夫は、アレルギーのため家族と一緒に動物を飼う機会がありませんでした。私の家族のヨーロッパ種の猫であるコスタ(2023年で13歳の女性猫)に会い、彼の願いはいつか生姜猫(茶トラ)を飼うことになりました。そこで2年前、私は夫に内緒で低刺激性のサイベリアン種のリサーチを始めました。課題はコートの色が赤であることでした。しかし、そのような猫がいるパリの近郊のブリーダーをなかなか見つけることができませんでした。


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12月の最後の週、夕方に映画館に行く前に、生姜猫のサイベリアン種の子猫5匹 (オス2匹とメス3匹)の養子縁組の紹介を見つけました。私はすぐに、赤ではありませんでしたがクリーム色の毛並みの女性猫に気づきました。子猫の管理者からは、予約はできないと言われましたが、私の熱意を知って翌日の朝一番であれば、連れて帰ることができると約束してくれました。閉店まであと30分しか残っておらず、この機会を逃すわけにはいかないと思い、夫に連絡を取り、早急に写真を送って、状況を把握してもらいました。夫はすぐに小さなプウシに恋をしてしまった様子でした。その夜は猫の事で頭がいっぱいで、映画のあらすじはほとんど覚えていませんでした。
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翌朝一番に夫と2人でブリーダーを訪れ、小さなクリーム色の女性の子猫を迎え入れることが決まりました。夫がもう1匹飼ったらどうか? と言った時は驚きでした。その結果、30分ほど様子を観察し、どのきょうだい猫がプウシと一番楽しそうに遊んでいるかを確認しました。それは赤毛の女性猫で、すぐにアキと名付けました。
アキ(日本語で秋)は、赤毛の色と生年月日を考慮してつけました。長い毛のプウシの由来は、ほこりを集める長い毛があるため、ホコリ取りというアクションにちなんだ、かわいい名前をつけました。
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2匹は私達に、責任、楽しみ、融和、愛を全て同時に持ち込んでくれたました。プウシはお腹にカールがあり、ふわふわの長い絹のような毛並みです。アキは小さな顔で、ピンク色の足をしていて、満足するととても愛情深くなる性格です。どれをとっても世界最高の2匹と一緒になれたのです。彼女たちにとって私たちは「食品の流通業者」で、「できれば私たちをかわいがってください」、「今すぐハグしてください」という要求程度なのかもしれませんが、これからも2匹同時に溺愛したいと思っています。
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――猫アレルギーのある猫さま好きカップルが、ついに猫さまとの生活を手に入れた幸せなお話が聞けました。いつも猫さまのことを考えていたので、ラッキーにもプウシとアキに出会えたのです。彼女の夫の満足顔が想像できますね。

取材、文・松永学