ハスキー犬の妹、どすこい姉猫に挟まれて…病弱な猫さまが身に着けた処世術とは?

取材・文 Manabu Matsunaga — 2022.3.19
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介! 第13回目はおしゃべり上手な白茶トラ猫のナポレオン(Napoleon)さま。

おしゃべり上手で勇敢な猫さまが登場!

【フレンチ猫さま】vol. 13

猫の話をもっと聞かせて! ナポレオン・ボナパルト似の猫さま。


猫 フランス 保護猫

ちょっと病弱な面もありますがナポレオンという名前のごとく勇敢な面を持っている5歳の男性猫さまです。


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どうして飼い主が僕の名前をナポレオンとつけたのか、理由があります。どうも生まれた時から胃腸が丈夫ではなくて、食事は穀物が入っていないものを食べています。はやりのグルテンフリーなんです。ナポレオン・ボナパルトは胃の具合が悪くていつも胃の周りに手を置いていたと聞いていますが、今の時代はいい薬や食事で調整できるので助かっています。それと持病の鼻炎もあるので飼い主は気が気ではないようです。


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僕はどうしておしゃべりかというと、家には僕より若いハスキー犬の女の子のオリアナと2歳年上のローリーというお姉さん猫と一緒だからです。間に挟まれた男猫の僕は、おしゃべり上手な女性の間でどうやって飼い主に要求をすれば良いのか考え続けてきました。それには声を出すのが一番! 怒ってみたり甘え声で飼い主に注目されたり僕の存在が消えてしまわないように毎日を精一杯頑張っています。


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シベリアンハスキー犬のオリアナは末っ子ですが逞しく、外に出た時は僕の護衛係に徹してくれています。一緒に昼寝もするのですが体が大きいので安心できますね。


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ローリーはよく食べるお姉さんで太り過ぎと獣医さんから注意を受けています。でも性格はおっとりしていて僕とけっこう仲もいいのですよ。

で、僕にはあだ名があって、スパイダーマンとたまに呼ばれます。なぜならどこにでも登ってしまうからだって。高いところが大好きなんです。


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よくみんなで散歩にも出かけます。森の散歩は本当に大好き! オリアナは小川を見つけたら飛び込んだりしますが、僕はちょっと苦手かな。オリアナが体についた水を振るい払うとすごい水飛沫がかかるので、とっさに木に登って避難します。


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勇敢なナポレオン・ボナパルトもきっと逃げることも大切だって思っていたと思います。僕も同じ名前をもって幸せな毎日です。


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ーーナポレオンがここにやってきたのは、飼い主の友達のところで母猫さまがナポレオンを産んだとき、そこのお父さんが激怒して処分しろ! と言ったとか。その話を聞きつけて急いで飼い主が保護したそうです。元々病弱だったナポレオンは献身的な介護で元気さを取り戻しました。賑やかな家で生活することで、毎日が生き生きしたものになっているようでした。