蒸しあがったら10分おく…野菜の時短「蒸し料理」のコツ

フード
2016.11.07
もう一品…と言う時に簡単に調理できる野菜が主役の時短メニュー。野菜をおいしく手早く調理する極意は、「手をかけすぎず、でも手抜きをしないこと」と、野菜料理の第一人者、ウー・ウェンさん。

「簡単だからこそ、大切なポイントがたくさんあります。例えば、炒め物は野菜の厚みや大きさを揃えて切り、中火でじっくり炒めること。青菜を茹でる時は数秒にとどめると、おいしく仕上がります」

ウー・ウェンさん 料理研究家。旬の野菜のおいしさを引き出す調理法で知られる。『「時短」で作ると、料理は美味しい!』(弊社刊)など、著書多数。
ウー・ウェンさん 料理研究家。旬の野菜のおいしさを引き出す調理法で知られる。『「時短」で作ると、料理は美味しい!』(弊社刊)など、著書多数。

食材に合った下ごしらえと調理法をぜひ知って、とウーさん。

「コツが分かれば、手早く、丁寧に作れるようになります。料理がもっと楽しくなりますよ」

今回は「蒸す」調理法について教えてもらいました。

「火にかけておくだけだから簡単だし、蒸している間は他の調理ができるので“時短”に。何より、野菜のうまみや栄養を余すところなくいただけるのが蒸し料理です」

おいしく作るためにまず守るべきは、食材に適した蒸し時間。

「れんこんやキャベツなど、火の通りやすい野菜は10分以内を目安に。肉は加熱しすぎると硬くなるので、一緒に蒸すなら、こうした野菜が向いています」

一方で、じっくりと加熱することで甘みが増すいもやにんじんは、中火で30分ほど蒸すのがコツ。時間は少しかかるけど、いろいろな根菜をまとめて蒸すことで一度に数種類のおかずを作れる。

そして10分蒸し、30分蒸しどちらの場合も、「蒸し上がったら10分おいておくことを忘れずに」と、ウーさん。「食材に付いていた蒸気が吸収されてしっとりと食感が良くなり、うまみも凝縮されます」

じゃがいもやにんじんは手で軽く押し潰して崩し、シンプルに味付けすれば、ごろりとして食べ応えのある一品が完成。

「調味料をあえてムラになるようにざっくりと混ぜて、味わいの濃淡を楽しむのもおすすめです」

それでは、レシピを一つご紹介します。

れんこんと豚肉の巻き蒸し

肉は上新粉をまぶして蒸すことでうまみを閉じ込め、ジューシーさもキープ。

肉は上新粉をまぶして蒸すことでうまみを閉じ込め、ジューシーさもキープ。

【材料】(2人分)
豚肉生姜焼き用…4枚、(A)[酒…大さじ、こしょう…少々、しょうゆ…大さじ1、粗塩…ひとつまみ、上新粉…大さじ1]、れんこん…100g

【作り方】

  1. ボウルに入れた豚肉にAを順番に加えて絡め、下味を付ける。れんこんは皮をむいて4等分に輪切りにする。
  2. 豚肉をれんこんに巻いて蒸し器に並べ、蒸気の立った鍋に乗せて、強火で10分蒸す。火を止めてそのまま10分おく。
ウー・ウェンさん 料理研究家。旬の野菜のおいしさを引き出す調理法で知られる。『「時短」で作ると、料理は美味しい!』(弊社刊)など、著書多数。

※『anan』2016年11月9日号より。料理・ウー・ウェン 写真・新居明子 スタイリスト・高橋みどり 取材、文・新田草子

(by anan編集部)

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