中川大輔「客席から観たら迫力があると思います」 “やじきた”喜多八を演じる

エンタメ
2025.03.03

中川大輔さん

“やじきた”といえば、江戸時代の旅ブームの一端となったといわれる『東海道中膝栗毛』の主人公。弥次郎兵衛と喜多八のふたりが東海道を旅する小説だが、それを題材にした“疾走!! 音楽劇”なる舞台で喜多八を演じるのが中川大輔さん。

SHARE

  • twitter
  • threads
  • facebook
  • line

喜多さんの自由奔放な姿を見て、開放的な気持ちになってもらえたら。

「疾走というだけに2時間ずっと走り回っている印象です。実際に舞台上を走るし、ダンスも殺陣もあるし、毎回フルマラソンぐらいの運動量。その上で歌うわけですから、本番までが修行の気持ちです(笑)」

それでも「『もう無理』ってみんなで言いながら寝っ転がって笑っています」と稽古場は楽しそう。

「共演者がいろんな舞台で活躍されていらっしゃる方々ばかりで、毎回、セリフの言い方だったり、お芝居を変えてこられるんです。演出のウォーリー(木下)さんも楽しんでいるし、次はこんなことをやってみようというアイデアがつねに飛び交っています。弥次さん役の牧島(輝)さんが『ウォーリーさんの舞台は笑いどころをハズさない』とおっしゃっていましたが、まさにそうなんです」

ウォーリーさんは、俳優の体に、照明や映像、音楽などを駆使した創造性の高い演出に定評がある人。

「俳優の体とダンスと、フォーメーションの変化のダイナミックさが、歌とダンスにのってすごい絵になっていて、まさに総合芸術という感じです。客席から観たら迫力があると思いますし、それが冒頭からあるので楽しんでいただけると思います」

喜多八について伺うと、「後先を考えず喧嘩早い誰より熱血な人なので、一番動いて一番大きな声を出せたら」とまっすぐな瞳で語る。

「喜多さんの自由奔放な姿を見て、お客さんも開放的な気持ちになってくれたらいいなと思います」

なんと中川さん、今回の作品のため自主的に日本橋から静岡の興津まで7日かけて東海道を歩いたとか。

「役にどれだけ生きるかはわからないけれど、役と同じ経験をしたということが自分の拠り所になってくれる気がして…。土地ごとの名産や、記憶に残る景色がいっぱいあり、この景色を見たのかなと想像するのは楽しかったです」

喜多八との共通点を伺ったとき、「お芝居が楽しいと思っているところかな」と即答した中川さん。

「現場で共演の方々とお芝居について話すのが好きです。あと、お芝居をしているときに相手の方と気持ちが深く繋がれたと感じる瞬間があると、本当に嬉しいし楽しいです」

PROFILE プロフィール

中川大輔さん

なかがわ・だいすけ 1998年1月5日生まれ、東京都出身。2016年にMEN'S NON-NOのオーディションでグランプリを受賞し、’17年に俳優デビュー。現在、ドラマ『東京サラダボウル』(NHK総合ほか)、『フォレスト』(テレビ朝日系)に出演中。

INFORMATION インフォメーション

浅まる企画第1弾 舞台『きたやじ オン・ザ・ロード~いざ、出立!!篇~』

江戸で興行をおこなっていた旅一座の劇団を飛び出した喜多八(中川)は逃げる途中、かつての仲間・弥次郎兵衛(牧島)と偶然再会。旅をすることにしたふたりは、伊勢を目指し出立するが…。3/1(土)~16(日)東京・日本青年館ホール、3/21(金)~23(日)大阪・SkyシアターMBS 作/シライケイタ 潤色・演出/ウォーリー木下 出演/中川大輔、牧島輝、浅川梨奈、尾上寛之、和田雅成、秋山菜津子、山本亨ほか 全席指定S席1万2800円(東京は平日1万1800円) A席9300円(東京は平日8800円) U‐22 2500円。東京公演・サンライズプロモーション東京 TEL:0570・00・3337(平日12:00~15:00) 大阪公演・キョードーインフォメーション TEL:0570・200・888(平日・土曜11:00~18:00)

写真・土佐麻理子  スタイリスト・深澤勇太 ヘア&メイク・橋本庸子 インタビュー、文・望月リサ

anan2436号(2025年2月26日発売)より

PICK UPおすすめの記事

MOVIEムービー