横澤夏子の「いい女ごっこ」第365回:“可愛い”を引き出す女

エンタメ
2024.11.08

出会った女性がネタの源。そんな横澤夏子さんが、街で見つけたいい女を実演。今回は、責任を持ってプロの仕事をする女性、「“可愛い”を引き出す女」になりきり。

指示に従うのはもちろん現場の目線も大事に!

先日、本当にまさかのことですが、「東京ガールズコレクション」のランウェイを歩かせてもらいました。“なぜ私が…すみません…”と思いながら会場に着くと、まず、メイク室に通されたんです。すると、テレビ局のそれとは違い、部屋の中で60人以上のメイクさんがせわしなく動いていて、次から次へとやってくる出演者の皆さんを一斉に仕上げていました。その光景のカッコよさに圧倒されました。私の席は、空間全体を見渡せるような場所にあったので、ヘアメイクをしてもらいながら、他のモデルさんたちが完成へと近づいていく様子を観察していました。すると、隣の席に座っている人を担当しているメイクさんが、おそらく指示書と思われるものを見ていたのですが、「チークはどうしよう…」と呟いていて。自分のボスに「この子にチークを入れたいのですが、どうすればいいですか? ここにはチーク抜きと書いてあるけれど入れた方がいいと思うんです」と相談したんです。すると、ボスは「この子が可愛いのが正解だよ」と一言。なんてカッコいいんだろう! と感動しました。メイクさんは「絶対に可愛くなるのでチークを入れさせてほしい」と伝えていて、まるでドラマのワンシーン。指示とは異なっても一生懸命考えて、モデルさんの可愛いを引き出す提案をするのは勇気がいることですよね。責任を持って仕事をするプロの姿が、めちゃくちゃカッコよかったです。

ベストな姿を引き出せる人になるためには、まず、与えられた指示書やルールをちゃんと確認、理解した上で、現場の目線に重きを置くことが必要だと思います。モデルさんと向き合い、相手が一番よく見える方法を考える。そして、最終的に自分を信じることが大事なのではないでしょうか。

PROFILE プロフィール

横澤夏子

よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。バラエティ番組やCMで活躍中。2023年6月に第三子を出産。

写真・中島慶子 イラスト・別府麻衣 文・重信 綾

anan 2421号(2024年11月6日発売)より

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