相手の気持ちをつかむノウハウを、 現場で活躍する赤江珠緒さんが公開。彼女のトークの心得、そしてさらなる課題とは? 会話術の講師・鹿島しのぶさんのアドバイスとともにご紹介します。
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春から1年ぶりにトーク&バラエティ番組『たまむすび』に復帰した赤江珠緒さん。毎日生放送で、カンニング竹山さんや博多大吉さん、ピエール瀧さんなどキャラの濃い人たちと楽しいトークを繰り広げている。

「関西人の血なのかもしれませんが、人といるときに間が空くことがずっと怖かったんです。でも、20年くらいやってきた仕事を1年休み、客観的に自分を見たり、さまざまなトーク番組を見たり聴いたりして、最近は“間ができたらできたでいい”と開き直るくらいでいいのかな、と思うようになりました。間を取って、人の話を受けてからきちんと考えを返す、私には、このスキルが圧倒的に足りないと感じたことも大きいです。そうして自分を俯瞰したことで“失敗してもいい”と覚悟が決められたし、そうならないよう、普段から人の話を聞こうと意識をしたり、自分にできることを考えて実践もしています」

さらに腕を磨いた赤江さんのコミュニケーション術を伝授します。

たわいない話題のときこそ、気持ちを込める。

もともと好奇心が強いからか、知らない人と話すのも嫌いじゃないほう。人と同じ空間にいてシーンとしているほうが耐えられなくなってしまい、温泉で一緒になった人にも「寒いですね~」と話しかけることも。でも、ある番組のMCを任されたとき、自分の仕事にいっぱいいっぱいで余裕がなくて、世間話をして挨拶したつもりが、後からゲストの方に「最初すごくよそよそしかった」と言われたことがあって。軽い話のときこそ、ちゃんと相手と向き合って心を込めてしないと、悪い印象を与えたり、かえって逆効果になってしまうんだなと学びました。

【解説】
いろいろな人に自分から話しかけること自体は、とても素晴らしいと思います。ただ、人それぞれ心地のいい距離感は違うもの。実践するときは相手に質問ばかりを投げかけたり、深く話し込まないよう注意を。たわいもない話や、自分のことをテーマにしてみましょう。(会話術の講師・鹿島しのぶさん)

初対面の相手には、身だしなみだけは注意。

子供の頃、親が転勤族で転校が多かったこともあり、新天地にポンと放り込まれることには耐性があると思っています。また、アナウンサーという仕事柄、ほぼ毎日、新しい人に出会っているので、“初対面だから”“普段から会っている人だからこうしよう”と、意識して接し方を変えたりすることはないですね。ただ、第一印象は大事にしています。やっぱり、清潔感がある人のほうが素敵だし、話しかけられたときに相手が嫌な気持ちにならないと思うんです。本当に最低限のことですが、小汚くならないよう身だしなみには注意をしています。

【解説】
清潔感は印象をアップするために、とても大切なものです。なかでも髪型は、イメージを左右する場所。おじぎをしたときに顔にかからないようにしたり、髪に手をやる仕草は控えましょう。また、手元も見られるパーツ。ネイルは話題のきっかけになることもあるので、TPOに合う範囲で塗ってみて。(鹿島さん)

沈黙を受け止め、勇気を出して間を作る。

実践しているというより今の目標としているのが、間に耐えられるようになることです。これまでは相手の反応が返ってこないと不安になり、畳み掛けるように話しかけていたのですが、それでは相手が話してくださったことを消化できていないと気づきました。特にトーク番組では、相手が話したことや見せてくれたものと同じだけ自分も返さないといけない、50対50の関係でいないとダメだと思っていたので、まだまだ浅いなと…。静かな間を取り、人の話をきちんと受け止めることが“話を聞く”ということだし、大人のふるまいだと気づきました。

【解説】
間はみんなが怖いと思っているものですが、確かに大切なものでもあります。相手を惹き付けるためにも使えるし、相手に考える時間を与えることにもなるので怖がりすぎないで。相手の表情や様子を見て、答えに困っているなと感じたら、ほかの角度から質問を投げかけるなど工夫をしてみましょう。(鹿島さん)

苦手な相手も、一冊の本だと思ってみる。

人と一緒にいると、“この人ってどんな人だろう”と興味がわきます。何十年も生きているといろいろなことがあっただろうし、まるで一冊の本のようだなと思うんです。電車に乗っていて暇なとき、鞄に本があったら手に取るのと同じ好奇心や野次馬根性で、相手のことを根掘り葉掘り聞くと、意外に面白い方向に転がることも多いですよ。相手も、自分に興味がある人に対して嫌な気持ちはしないでしょうし。もちろん、本を開いたけど興味を持てなかったこともあります。でも、そんな自分も後で振り返れば面白いので、それはそれでいいと思うんです。

【解説】
“相手を本だと思う”というのは、素敵な表現だと感じました。誰かに興味を持たれることを嬉しく感じる人は多いので、相手に関心があるということをアピールするのは、コミュニケーションでは大事です。質問を投げかけて相手が言い淀んだら、自分のことを話して、会話を広げていきましょう。(鹿島さん)

あかえ・たまお 1975年生まれ。フリーアナウンサーとしてTVやラジオを中心に活躍。1年の産休&育休を経て『赤江珠緒たまむすび』(TBSラジオ)に出演中。

鹿島しのぶさん 披露宴などイベントの司会者育成を行う総合会話術仟言流を運営。プロ司会者としても活動。『「また会いたい」と思われる人』(三笠書房)など著書多数。

※『anan』2018年4月25日号より。写真・塚田亮平 スタイリスト・田中智美 取材、文・重信 綾

(by anan編集部)


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