
未知の才能を発掘し、共に作品を生み出すオーディション『THE OPEN CALL -MAIN PARTNER 山田孝之- 』。見る側にも「俳優とは何か?」を問いながら挑戦者の背中を押す、熱き応援の神髄に迫ります。
Index
What’s?
『THE OPEN CALL -MAIN PARTNER 山田孝之- 』
俳優の阿部進之介さん、映画プロデューサーの伊藤主税さん、山田孝之さんなどが企画した、本気で俳優を目指す人を探すためのオーディション。経験不問、年齢は15歳以上(上限なし)などの条件で参加者を募り、15~84歳、約1万4000人がエントリー。その様子は10月1日(木)よりLeminoにて独占配信。
本気で俳優を目指す人を探すオーディション番組
15歳以上であれば、性別、国籍、所属事務所、演技経験の有無を問わず、やる気と条件が合えば誰でも挑戦できる“オープンコール”形式を採用したオーディション「THE OPEN CALL」が始動している。俳優の山田孝之さんがメインパートナーとなり、審査にも参加。自身が問う“俳優の役割とは?”の答えを見つけるために、信頼するプロデューサーやクリエイターとタッグを組んだ。オーディション通過者はオリジナル映画への出演が決まっており、8月下旬には4次審査を終えたところ。その全プロセスはオーディション番組『THE OPEN CALL -MAIN PARTNER 山田孝之- 』として配信される。まもなく詳細が明らかになる、このプロジェクトの行方に注目だ。
今年2月から5月にかけて募集が行われ、エントリー数は約1万4000人に上った。1次審査では「自身の自己紹介」と「役としての自己紹介」のセルフテープを提出。それを通過した2次審査では「病院の待合室」を設定した対面審査、3次審査では2人芝居による4日間の合宿審査を実施。1次審査からメインパートナーの山田孝之さんがすべての審査に立ち会い、審査員陣と共に一人ひとりに対して議論を重ねながら選考を進めている。
伊藤主税(プロデューサー)「『何者でもない』彼らの変化と覚醒の瞬間を見届けてほしい」
── この番組の企画背景や現在の映画・エンタメ界に対する課題意識、ご自身が特に熱量を置いている点について教えてください。
映画は通常、脚本・役柄がある上でキャストを募集しますが、今回は俳優陣のお芝居、そして人間性や個性などを丁寧に見つめ、そこから役柄や脚本を作り上げていきます。そうすることでキャスティングミスは絶対に起きなくなりますし、その人にしか演じられない役を必ず生み出せる。そういったアプローチを経ることで、映画は絶対に面白くなると確信しているからこそ、このオーディションを企画しました。
また、僕たちが普段目にするのはスクリーンに映し出される俳優の姿だけですが、山田孝之さんや阿部進之介さん、ゲストパートナーの俳優の方々と出会い、一つの役やシーンを演じるためにプライベートや精神力、心を含めた全存在を費やしている姿勢に深いリスペクトを抱くようになりました。これはエンタメ業界に限らず、一人の人間が何かに真摯に向き合う姿そのものであり、映画を通して日本社会に対しても大切な気づきを与えるはずだと感じています。また現状への危機感として、いま人気があって数字を持っているとされる俳優の方々のルーティンに頼るだけでなく、日本にまだ眠っている様々な才能を見逃してはならないという強い想いも背景にあります。
── 審査中に感じる山田さんの凄みや信頼感をお聞かせください。
現場での山田さんは、10代から主演を含めて100を超える役柄を演じてきた経験や知識、そしてプロデュース業まで手掛けてきた自身のすべてをつぎ込み、参加者に敬意を払いながら「教える」のではなく「共有する」姿勢で接しており、その姿に非常に感銘を受けています。また、常に「どう映り、どう伝わり、どう見られるか、感動を生み出せるか」という観客目線と言葉を持ち、お芝居を通じて人の心を動かすことを自然と体現しています。
約1万4000人から審査を経て絞り込まれた候補者一人ひとりと向き合う作業はとてつもない労力ですが、責任感はもちろん、彼自身が芝居を探求し、経験を共有することを心から楽しんでいるようにも見えます。俳優という職業に強い誇りと責任を持ち、売れている・売れていないにかかわらず、本気でお芝居に向き合う仲間として候補者たちと真剣に接する姿には、リスペクトしかありません。
── 「この才能を応援したい」と感じる候補者の共通点は?
今を一生懸命に生き、自分が向き合っている人たちをしっかりと見つめ、失敗しても成功しても探求を繰り返し、クリエイティブな表現のためにすべてをつぎ込む覚悟を持っている人です。そういう必死さや覚悟の「純度」が高い人を目にすると、人は感動し、「この人の力になりたい」と心を動かされる気がします。「純度」というのは集中力、または信じる力なのかもしれません。「純度」が高ければ高いほど、美しく、尊く見えてくる。そうした姿勢を持つ人に強く惹かれますし、「この才能を絶対に埋もれさせてはいけない」という気持ちにさせられます。演技の経験値もプロの仕事としては当然関わってきますが、それすらも超えていくのは、そうした「覚悟の純度の高さ」なのだと感じています。
── 配信を楽しみに待つ視聴者へのメッセージをお願いします。
どんな仕事でも、最初は誰もが「何者でもない」ところからスタートします。何者でもない誰かが、仲間と共に小さな仕事や努力を泥くさく積み重ね、一生懸命に向き合うことできっかけを掴み、「何者か」になっていく。そのプロセスは美しく、感動的で、胸がワクワクします。皆さんにとっても、候補者たちが何者かになっていく瞬間は、懸命にお仕事や人生に向き合う自分自身の姿を重ね合わせ、見つめ直すきっかけになるはずです。自分自身と向き合い、もがきながら積み重ねていく姿を通じて、「諦めずに自分自身の中にあるステージに立ち続けることの大切さ」を感じ取っていただけたら嬉しいです。ぜひ彼らの変化と覚醒の瞬間を見届けてください。
Profile
伊藤主税
いとう・ちから 1978年生まれ、愛知県出身。俳優活動を経て、映画プロデューサーとして活動。2020年には阿部進之介さん、山田孝之さんと短編映画プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」を立ち上げ、俳優やクリエイターを発掘している。
anan 2513号(2026年9月30日発売)より



































