福原遥「密子という役をもっと遊びたい」 ドラマ『マル秘の密子さん』現場の様子を明かす
謎多き密子が問題だらけの大企業に挑む。オシャレなファッションにも注目!
「密子は自分をしっかり持った女性なので、シンプルなものよりもこだわりを感じられる個性的なコーディネートが密子らしいのでは、ということはスタッフのみなさんとお話しさせていただきました。それで用意していただいたお洋服がどれもかわいくて! アクセントとしてスカーフを巻いたり、パンプスにルーズソックスを合わせたり、どのコーディネートもすごく攻めているんですけど、すごく密子らしいんです。キャラクターが立つ衣装を着せていただけるおかげで、すっと役に入っていけるので助かっています」
貧乏な今井家の母である今井夏を大企業の次期社長候補として変身させ、大富豪の九条家に立ち向かう密子。裏工作で不都合な事実を揉み消すクレバーな策略家な面もある。
「淡々としてクールなキャラクターだと思っていたんですけど、演じていくうちにお茶目で天真爛漫な面もあるんだなって感じてきました。密子という役をもっと遊びたいです。ただ、密子はすごく頭の回転が速くて、ついていくのが大変! 頭がキレる人って、こんなにもエネルギーを使っているのかと思うと、本当に尊敬します」
エンジン全開で演じる福原さんにパワーチャージしてくれるのが共演者たち。夏を演じる松雪泰子さん、夏が対立する九条家の長男・遥人役の上杉柊平さん、夏の長男・智役の清水尋也さんらが、明るく楽しい現場にしてくれているのだとか。
「松雪さんの作品はたくさん見させていただいてきたので、あの方と共演できるなんて…と緊張していたのですが、とにかくお優しい方でした。『私、ゲラなのよ』とフレンドリーに接してくださって、すぐに緊張がほどけました。上杉さんは同じ事務所で昔から知っていて、お兄ちゃんのような安心感があります。清水さんは初めましてですが、まったく壁がないフラットな方で、すぐに打ち解けられました。清水さんのマイペースさにみんな癒されています。九条家も今井家も家族として出来上がっているというか、変に気を遣うこともなく自然体。ドラマの中では敵対してますけど、笑いの絶えない、面白い現場です」
外見だけでなく、内面まで変えるメンターのような力も持つ密子。依頼者を成功に導く彼女の言葉の数々に、福原さんも勇気をもらうそう。
「台本を読み、まず刺さったのが“あなたが変われば、世界は変わる”というセリフでした。その言葉がそのままストーリーの軸になっているんですが、背中を押してもらえたように感じたんです。人の気持ちを優先させて遠慮がちになる夏さんに“あなたはどう思ったの”と迫るセリフもあったのですが、シンプルながらとても深くて。人のためというのも大事だけど、一番は“自分がどう思うか”。そこから本当にしたいことが見つかっていくのだから、まずは自分自身を大切に、愛してあげてという密子の想いを感じました。密子の言葉にはどれも強さがあるんですよね。私にもできるかもしれない、そう考えたらいいんだと、前向きにさせてくれます。勇気を持てる言葉がたくさん出てくるので、ドラマを見てくださる方々にも一つひとつ感じてもらえたら嬉しいです」
物語も中盤に入り、今後の展開が気になるところ。福原さんが期待しているのは…。
「ラブストーリー展開! まだあの強い密子が恋するイメージが湧いていないんですけど、役として早くドキドキしたいです」
『マル秘の密子さん』 貧しいシングルマザーの今井夏を変身させ、同族経営企業の九条開発に乗り込んだ密子。底辺から大逆転を狙う二人だが、やがて謎多き女・密子の真の目的が明らかになっていく。密子の公式Instagram(@motomiyamitsuko)にも注目を。毎週土曜22時~日本テレビ系にて放送中。
ふくはら・はるか 1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。小学生の頃から芸能活動を始める。2022年、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』に主演。’25年放送予定のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』に出演が決定。
※『anan』2024年8月28日号より。写真・Marco Perboni インタビュー、文・小泉咲子
(by anan編集部)