初のドラマ主題歌も! “心の居場所”を表現した、リーガルリリーのミニアルバム

2023.6.5
東京を拠点に活動するガールズスリーピースバンド、リーガルリリー。たかはしほのかさんの高潔な歌声と緻密に紡がれた歌詞、確固たるサウンドで一度聴くと脳裏から離れない、彼女たちのエッセンスが凝集したミニアルバム『where?』が完成。

体と心の居場所はどこにある? 探りながら作った5曲をお守りに。

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「タイトルには“居場所はどこ?”という気持ちを込め、収録する5曲が全て揃ってからつけました。ジャケットのイラストは、靴も履かずに、ゴミ箱に入って蓋をした女の子。居場所を見つけられずにいる気持ちや部屋にこもって葛藤する閉塞感などを表現できたらと思いました」(たかはしほのか・Vo/Gt)

「この居場所の捉え方は曲ごとに変わるのかなと。心の居場所、つまり相手への想いは明らかなのに蓋をしてしまう心境を歌う曲や、居場所は分からなくても前に進もうとする姿を描いた曲などさまざまです」(海・Ba)

「ハイキ」はリーガルリリーが初めてドラマ主題歌として手がけた曲。

「子供の頃から作品に触れる時は、作中で居場所のように感じられる、自分と“目が合ったもの”を見つけるのが好きで。原作『隣の男はよく食べる』を読んで浮かんだのが“廃棄処分寸前だった”というフレーズ。廃棄処分寸前の、腐る少し前に食材は一番おいしくなるそうじゃないですか。五感がめらめら燃えるように反応するからかもしれませんし、それは恋する感覚に近いんじゃないかなと。最近ずっとこの曲が私の中でグルーヴしてます」(たかはし)

「今の私は『ライナー』が気分。今回の収録曲は主人公が一人で、音像に静けさがあるのが共通点。なかでもこの曲は爽快でウキウキするようなサウンドなのに、他の曲にない静寂も感じます。電車に揺られながら聴いて気持ちよかった」(ゆきやま・Dr/Cho)

「最近『管制塔の退屈』が好き。先日ツアーが終わり、ライブモードを引きずってる中でこの曲は次のステージでやりたいなと」(海)

この夏にかけて、複数のフェスやイベントに出演、そして7月にはバンド史上初の日比谷野外大音楽堂での単独公演を控えている。

「公演ごとに曲を再解釈できる点が私が感じるライブの醍醐味。お客さんの反応を受けて“今、曲が膨らんだ!”と感じる瞬間も」(ゆきやま)

「確かに。同じ曲を演奏しても場所によってカルチャーや捉え方が違って、その地の特色が見えるのが面白い。今後は日本でも海外でも、どこでもライブしたいです」(たかはし)

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ミニアルバム『where?』。ドラマParavi『隣の男はよく食べる』主題歌「ハイキ」を含む5曲を収録。初回生産限定盤にはライブ映像を収録。【初回生産限定盤(CD+BD)】¥3,630 【通常盤(CD)】¥1,760(Sony Music Labels)

リーガルリリー 左から、海(Ba)、たかはしほのか(Vo/Gt)、ゆきやま(Dr/Cho)。高校在学時より注目を集め、国内の大型フェスにも出演。アメリカや中国など、海外でのライブも大盛況。7月2日には、日比谷野外大音楽堂単独公演を開催予定。

※『anan』2023年6月7日号より。写真・内山めぐみ 取材、文・門上奈央

(by anan編集部)