この完全暦生活では、日ごとの意味や生活のヒントを記しています。覚えておいてほしいのは、その日の影響は1日限りではないということです。私たちが生年月日を使って一生を占うのと同じように、その日に始めたことが今後どうなるのか、その傾向や可能性が暦に書かれていると考えてください。そして吉の日・凶の日という単純な二元論で捉えるのではなく、内容に応じた活用を考えてみる。それが人としての知恵の使いどころであり、毎日をより意義深いものにするための秘訣なのです。
ここでは、4月の“今日の全体傾向”をご紹介します!
4月の指針
個人においては生活習慣や心構えを、社会や組織においては慣例を見直す必要がありそうです。新年度を機に惰性的な日々を改める。不要と思えることをやめる。特に自分だけ、一部の人だけが得をすることに関しては厳しい目を向けなくてはならないでしょう。目先の楽しみに溺れて散財してきた人や、誰かの言いなりのように過ごしてきた人は、ぜひ自分を変える勇気を持ってください。
【1日(土)】心と体、理性と感情のバランスを図ることがテーマの日です。例えば怒りや不満はいったん噴き出すと抑えることができませんから、そうなる前にその場を離れたりして頭を冷やさなくてはなりません。逆にポジティブな気持ちであれば、ためらわずに表情や口に出しましょう。自分だけでなく周りにもいい影響を与えられます。
【2日(日)】個人的な事情を公にすることの解放感とリスクを表す日です。やってみたことや体験したことを知ってもらいたくて、SNSでの発信に熱中する人もいるかもしれません。ただ、自分の行動記録を誰ともわからない人たちに晒しすぎるのは危険も伴います。本当にプライベートな内容は打ち明けてもいいと思える人に限定しましょう。
【3日(月)】夢や希望を見つけ、その実現に向けて地道に取り組むことがテーマの日。新年度が始まり、大勢の人たちに交ざって埋もれる日々が続くかもしれませんが、そこに多少なりとも意義を見出せるのなら、どんな経験も無駄にはなりません。怖がらずに、そして恥ずかしがらずに、あなたにできることを着実に積み上げていけばよいのです。
【4日(火)】「寄らば大樹の陰」――自分を守り、導いてくれそうな人の元に身を寄せる意味の日です。これは単なる逃げや保身ではなく、毎日を楽しめる環境や、自分の力を生かせる人たちの中に積極的に加わることを表します。そのために、これまでの対人関係や考え方を改める必要が出てきても、それは本人にとってむしろ喜ぶべきことです。
【5日(水)】「とばっちり」を暗示する日です。どこかの偉い人たちが決めたことで、その他大勢が割を食うなど。当然ながら反発もあるでしょう。社会的問題や個人的苦境に対して手をこまねいてはいられず、解決のための行動に出る人もいるはず。どんな事柄にも様々な見方や考え方がありますが、当事者の視点に立つことが最優先です。
【6日(木)】広い意味での「自己実現のための第一歩」を表す日です。これは、まだ具体的な活躍の場だとか世間の認知を得ているわけでない駆け出しの人に関係しています。ちょっとしたミスで落ち込んだりもするでしょう。でも、何か自分なりの目標やテーマが見つかれば、それを追求していくことで、いつかきっと日の目を見るはずです。
【7日(金)】未来の自分をリアルに想像しながら、その実現に向けて着々と準備を進めていくことがテーマの日です。はたから見て思いもよらない方法だとしても、それに意義や価値を置くのは自分自身です。あなたが良いと信じるやり方でコツコツと進んでいきましょう。やがて理解してくれる人も現れ、必要なときには支援してくれるでしょう。
【8日(土)】他の人はどう考え、どうするのかが気になって振り回されるときと、ふと我に返り、自分の心に正直になろうとするときとの間で揺れそうです。強く主張すればするほど、それを上書きするかのように別の主張をかぶせてくる人もいるかもしれません。賛否両論があり迷いが強いうちは、結論を急ぐのは避けたほうがいいでしょう。
【9日(日)】地元のお祭りなど、イベントを催したり主体的に関わったりする側と、積極的には参加しないけれどもその雰囲気を楽しんだり、外から眺めて感慨にふけったりする側という両面が描かれている日です。今までの鬱憤を晴らすかのように盛り上がる人と、そうした光景を一人静かに楽しむ人。どちらもこの日を有意義に過ごしています。
【10日(月)】生涯学習という言葉もあるように、大人だからこそ学ぶ意義や楽しさを感じる人も多いと思います。今日の暦もそうした学びに関係した日で、ある程度の人生経験を積んで初めて気づいた「やりたいこと」をするための勉強や、仕事に関わる資格取得、スキルアップなど、自分と本音で向き合って殻を破っていくことがテーマの日です。
【11日(火)】大事な決定や状況判断に関する日です。相談役やアドバイザーに意見を求めたり、占い師を訪ねてみたりと何らかの指針を求めるでしょう。統計や確率などの科学的データよりも、人生経験や人としての信頼性のほうを重んじる傾向もありそうです。自信があるなら、経験則や直感を信じて物事を決めるのも、もちろんありです。
【12日(水)】人生は人間関係がすべてだというのは言いすぎだとしても、生活の大半は周りの人との関係性にあることは真実だろうと思います。その中で自分の価値を感じられるほどに、自信を得られ生きやすくもなる。役立つことだけが意義や価値を生むわけではないにしても、自分を生かせるということはそれだけで嬉しいものであるはずです。
【13日(木)】行動あるのみで大胆に進むことが功を奏しそうです。余計なことに気を取られて肝心なことができない、なんてことにならないように意志をしっかり持っていましょう。やることを決めたのなら中途半端な気持ちでぐずついているよりも、ここぞというときに飛び込むほうが時間的にも精神的にもロスが少なく、得るものが多いでしょう。
【14日(金)】ミス一つ許さないような厳しさを秘めた日です。自分のキャリアに傷をつけたくないなどで、自分だけでなく周りの人にも要求がましくなる可能性もあります。また、お互いに心理戦を展開し、より良い成果を得るために相手を出し抜こうとするかもしれません。反論などの抵抗を受けても、自分の理屈や正当性を主張するでしょう。
【15日(土)】隠すことと晒すことに関係する日です。「能ある鷹は爪を隠す」というように、才能ある人がそのことを誇らず謙遜する場合もあれば、逆に、周りからおだてられたりして自分の能力をひけらかす場合もあるでしょう。新しい舞台へ進出するのが目的なら、嫉妬や邪魔をされないように才知は小出しにするほうがよさそうです。
【16日(日)】内に秘めた思い、希望、夢、抱え込んだ感情。それらを知ったり察したりしたときは、相手の事情や心情を考えて言葉を選びましょう。特に家族、友人、恋人、同僚など近しい間柄であればなおさらです。安易に否定したり、自分の目的にばかり執心して周りの人を軽んじたりしないよう「気遣いのできる大人」であってください。
【17日(月)】「一区切り」を意味する日です。ここしばらくの生活や、場合によっては生き方そのものを一度振り返ってみてください。何か反省すべきことや恥ずべきことがあるなら、前向きに変えていきましょう。ちょうど今日から春の土用で、土用は変化期間を表しますから、思考や感情、行動のあり方を見直すのには都合がいいはずです。
【18日(火)】一時的であれ心を休ませる時間や期間を作り、その中で気力や体力の回復を図ることを考えたい日です。日々溜め込んできたストレスや感情を解き放つ機会が必要で、静かに胸の内を聞いてくれるだけの人がいるとありがたいでしょう。人によっては秘密を吐露するようなシリアスな話になるかもしれませんが、それも必要なことです。
【19日(水)】高い目標を掲げて邁進することを表す日です。個人的な目標というよりはスポーツで団体優勝を目指すような感じで、そうした夢や理想に向かって同じ志の人たちと協力して頑張ることがテーマです。かなり無理をすることも予想されるためペース配分や体調管理には注意が必要ですが、それだけ目標に集中している証しともいえます。
【20日(木)】「人は見かけによらない」というように、自分勝手な思い込みで相手を判断してしまうのはよくないことです。今日の暦のテーマもそれで、この世の中、誰が味方になり敵になるかはわからないのですから、とりあえず独断や偏見は避けて、相手のことをちゃんと見て、よく知ることから始めましょう。深く関わるのはそれからです。
【21日(金)】専属的に知識や仕事を教える関係や、単なる知人以上の関係になっていく段階を表す日です。友達や恋人として他愛のない話題で笑い合うには、まだ堅苦しさがあるかもしれません。それでも共に過ごす時間が増えれば、それだけ親密さも増していくでしょうから、お互いに過不足を調整しながらうまくやっていくことが望まれます。
【22日(土)】地域のコミュニティや社交の場で、もしくはSNS上のつながりでもいいので、他の人たちと一緒になって何かを行ったり、共感の輪を広げたりするとよい日です。一人ではつい自分勝手なやり方をしてしまうことでも、みんなでやればお互いにチェックし合えるし、切磋琢磨していけます。人脈を生かすことを考えてみましょう。
【23日(日)】この春の期間において身体的・精神的に無理を避けたい日の一つです。人間関係でのストレスや仕事上の悩み、慢性的な体の痛みやうつ症状などを暗示しており、どんなことであれこの日にスタートさせるのは得策ではありません。できれば、ネガティブなループに陥る前に助言や助け舟を出してくれる人が欲しいところです。
【24日(月)】決められたルールの中でどんなふうに羽を伸ばすかがテーマの日です。一人一人の楽しみ方には個性が表れるはずなので、それぞれのあり方を尊重することが大切です。変わった趣味だなとか時代遅れだなと思えても、その人にとっては価値や意義のあること。理解や共感はしづらくても安易に否定しないようにしてください。
【25日(火)】家族をはじめ、同じ趣味の人たちや同じ職種の人たちなどとの間で同族意識が働きやすい日です。助ける・助けられるという相互依存的な関係が生まれる場合もあるでしょう。ただ、身内優先になるとだんだん視野が狭まってくるので、自分に関わる範囲だけ良ければいいとは考えず、周りへの影響も推し量るようにしたいものです。
【26日(水)】何をするにも一定の水準にまで達しないと一人前とは認められないのが世の常です。今日の暦は、まず「真似る、見習う」ことで基本的な力を付けることがテーマです。先達を見習わずに自分を過信して好き勝手していると、どこかで落とし穴にはまります。逆にいえば、そこで泣き叫ぶことにならないよう、まず基礎を作るのです。
【27日(木)】誰の人生にもスランプが訪れることがあります。そんなとき、休養期間を取れる人もいれば、日々を何とかやり過ごしながら復調するのを待つ人もいると思います。うまくいかないときは、変にあがくと深みにはまるので潔く受け止めて力を抜きましょう。そして、今できることを淡々とこなす。それで最低限の自信は保てます。
【28日(金)】今日の暦の影響力は、長く広くじわじわと伝わっていくでしょう。そのため、何を行うにしても短期ではなく中長期的な視野で考えておくことが大切です。物事は常に何かしら変化していますが、人は小さな変化にはなかなか気づけません。しかしそれが積み重なると、いつの間にか人生そのものを大きく変えていたりするのです。
【29日(土)】江戸時代の外様大名のような立場を象徴する日です。帰属関係の変化によりいったん白紙化され、上から指示された事柄や、できる範囲での貢献を行う。現代では同業他社との合併、転職、また法的に難しさもありますがヘッドハンティングにも関わりそうです。問題を最小にする、衝突を避けるといった才知が必要になるでしょう。
【30日(月)】再教育がテーマの日です。これは誰かにというよりは主として自分自身に対してであり、気持ちの切り替え、考え方や価値観の軌道修正が求められています。社会的な意味での再出発をする人や、組織人としての自分に重点を置く覚悟をする人もいるかもしれません。働くことの意義を改めて見つめ直す日であるともいえそうです。
お話を伺った方 C.I.さん 運命学研究家。易・四柱推命・西洋占星術・奇門遁甲・暦法などを学ぶ。運命学を人生のナビゲーション・システムとみなし、その活用方法を日々研究している。現在は6匹の愛猫たちと暮らす毎日。
※『anan』2023年3月22日号より。写真・中島慶子 写真の日めくりの情報はイメージです。
(by anan編集部)