素敵な先輩女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。5月のゲストはジュディ・オングさん。歌手としての印象が強いジュディ・オングさんですが、実は元子役で、デビューは映画でした。その活動を支えたご両親とのエピソードがユニーク!
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子役の私を送り迎えするのは、自由人の母。

友達から「スターに会えるよ」と誘われ劇団ひまわりに行ったことが、私が芸能界に入るきっかけに。厳格だった父、「芸能界? とんでもない!!」と聞く耳も持ってくれません。一方母は、「お習字習いに行ってきま~す」と言いながらダンスホールに行っちゃうような自由人。そんな母が父に、「娘が初めて何かをやりたいって言ったのよ? ここでダメって言ったら、一生自己主張できない子になっちゃうわよ?」と言ってくれ、学業をおろそかにしないことなどを条件に、9歳のとき、子役になることを許してもらいました。

子役になってからは母の車で移動していたのですが、’60年代、女性が運転するだけでも珍しいのに、母はハイヒールにタイトスカート、頭にはスカーフを巻き、しかも真っ赤な爪! 信号で停まるたび、横に並んだ男の人のびっくり顔を見るのが楽しかった(笑)。父の真面目さと母の自由さ、その両方を受け継ぐことができ、幸せに思います。

違いに出合ったら、“それもあり”の気持ちで理解を。

私は台湾出身なので、家では“絨毯に椅子”の生活。でもお隣のマサコちゃんのおうちでは、畳に座りお煎餅片手に火鉢にあたりお茶を飲む。つまり私にとっては日常が異文化交流。違いを見つけるたび、発見でした。その根底は、小さい頃母に言われた「それもあり、と思いなさい」の言葉があります。

’95年、世界の子供たちの平和を願うコンサートを北京で開催した際、日本から見に来てくださった私のファンの方から、感想のお手紙をいただいたんです。彼女は偶然隣に座った中国人の方と話が合って、コンサートの後その方のおうちに伺い、ごはんをご馳走になったそう。お手紙の中に、“日本ではお箸を横に置くけれど、中国では縦に置く。違うけれど、どちらも合ってるんですね”と書いてあった。その、“どちらも合ってる”とは、まさに母が言う「それもあり」。違いに出合ったら、拒絶せずに理解する。そのとき私は、一生その気持ちを持ち続けようと思いました。

ジュディ・オングさん 歌手、俳優、木版画家。1950年生まれ、台湾出身。3歳で来日し、11歳で映画デビュー。’79年にシングル『魅せられて』が200万枚の大ヒット。またさまざまなチャリティ活動も行っている。

※『anan』2022年5月18日号より。写真・中島慶子 ヘア&メイク・shizuka

(by anan編集部)

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