毎日のかき混ぜ不要で超簡単! 初心者にもオススメ“お手軽ぬか床”5選

2022.3.19
野菜の捨て漬けや毎日のかき混ぜは不要の手軽なぬか床が続々発売され、自家製ぬか漬けにハマっている人が増加中。ぬか床生活のポイントと、今日からすぐ始められる、ぬか床&グッズをご紹介します。

こんなに簡単に! 最先端のぬか床事情。

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塩麹、甘酒に次ぐ、発酵食第3次ブームで、今人気のぬか床。コロナ禍のおこもり生活と健康志向の高まりから、ぬか漬け作りを始める人が増えているそう。人気の理由は、忙しい現代人でも続けられるようになった、ぬか床の進化。

「従来のぬか床は、自分でイチからぬか床を育てるので、毎日かき混ぜたりとお手入れが大変、ぬか床を置く場所が必要などハードルが高かったのですが、今のぬか床はストイックにならなくても大丈夫。あらかじめ発酵させているタイプを使えばすぐに漬けられて、冷蔵庫で保管すれば毎日混ぜなくてもいいので、気軽に始めて、ぬか床生活を楽しめるようになってきています」(管理栄養士、フードディレクター・安中千絵さん)

簡単とはいえ、何度か漬けるうちにぬか床が水分でゆるくなったり、匂いが変わってくることも…。

「ゆるくなったらぬかを足すか、水分を吸収して旨味もプラスしてくれる、干ししいたけや昆布を入れてみて。接着剤のようなニオイがしたら悪い菌が繁殖している証拠なので、処分してもいいけれど、植物性乳酸菌を含む食品などを足したり、よくかき混ぜたりと手をかければまた復活しますよ」

野菜だけでなくさまざまな食材を漬けて楽しめるのも魅力。

「ピクルスにして美味しい野菜はどれも、ぬか漬けにもよく合います。生で食べられる野菜はそのまま漬けて大丈夫。きのこはレンチンして少し火を通してから。玉ねぎなど香りが強いものは、ラップで包んで個別に漬けるとニオイ移りの防止に。ゆで卵やチーズも美味しいですし、意外なところではフルーツも合います。まだ熟していない青パパイアや、りんごなどの硬いフルーツは、水分が抜けて甘みが凝縮してとても美味。ぬか漬けは、野菜の皮や芯など普段食べない部分や、余った部分も無駄なく食べられるのもいいところ。皮ごと野菜を漬けてそのまま食べられてフードロスも減らせる、究極のサステナブルですね」

現代版ぬか床のココが新しい!

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1. 現代の暮らしに合った量を冷蔵庫で育てるスタイルに。

昔は大きな樽や素焼きの壺で漬けて常温保存していたので管理も大変だったが、今は冷蔵庫に入る大きさの容器やジッパー付きの保存袋などを使って、少量ずつ作れるように。

2. 基本はほったらかし。ストイックにならなくても大丈夫。

冷蔵保管すれば菌の働きが活発になりすぎないので、2~3日混ぜなくてもOK。もし失敗したとしても、また市販のぬか床を買い直してスタートすればいいので気楽にどうぞ。

3. サラダ感覚でぬか漬けを楽しむ人が増えてきた。

ぬか漬けの塩分が気になる人は、3~4時間くらいの浅漬けにしてサラダ感覚でいただくのもおすすめ。アスパラガスやカリフラワーも生のまま漬けられるので手間なし。

ライフスタイルに合わせて選べる、さまざまなぬか床&グッズをご紹介します。

スタンドパックタイプ

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すぐに野菜を漬けられてパックごと冷蔵庫に保管ができるので手軽。

パック型ぬか床ブームの火付け役!

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2018年の発売以来、気軽にぬか漬けを楽しめると大ヒット。材料は米ぬか、食塩、昆布、唐辛子、ビール酵母とシンプルで、あらかじめ発酵させているので、初めてでも失敗しない。抗菌性の高い乳酸菌を使って発酵させているため、週に1度のかき混ぜでいいのもラク。無印良品 発酵ぬかどこ1kg¥890(無印良品 銀座 TEL:03・3538・1311)

エゴマの栄養や風味が深みのある味わいに。

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明治6年創業の麹専門店から新発売。有効活用されていなかったエゴマ油を搾ったあとの種実をアップサイクルしたぬか床。エゴマのα‐リノレン酸などの栄養素も含まれるほか、ぬか漬け特有のツンとした香りが少なく、まろやかな味に仕上がるのが特徴。山口こうじ店 荏胡麻ぬか床1kg¥1,814(山口こうじ店 TEL:0248・34・2728)

ぬか床メーカーが冷蔵庫専用に商品開発。

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国産米ぬかを100%使用。冷蔵庫で美味しく漬かるよう、厳選した10億個の植物性乳酸菌を長時間熟成発酵させたことによる豊かな風味が魅力。16ページの詳細なガイドブックと無料メールサポート付き。3~4日に一度のかき混ぜでOK。こうじや里村冷蔵庫で育てる熟成ぬか床 800g¥1,000(コーセーフーズ TEL:0585・35・2118)

ぬか床セット

届いたその日から、すぐに本格的なぬか床生活が始められます。

ワンランク上のぬか床生活用スターターキット。

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水抜きの手間がいらない吉野杉の専用箱、奈良県産の伝統野菜・大和まななど季節の新鮮野菜4~6種(種類は季節により変わる)、有機栽培米で作った米ぬかや沖縄の塩「シママース」など厳選素材を使ったぬか床がセットに。Kii STYLE 今日から始める発酵ぬか漬け生活¥11,000(Kii STYLE https://kiistyle.shop-pro.jp

和歌山県の漬物屋発、プロの味を自宅でも。

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国産原料100%使用、添加物を一切使わず半年以上熟成させたぬか床、ぬか床容器、好みの味に調整できる専用調味料(昆布、唐辛子、みかんの皮)付き。長年ぬか漬けを作ってきた漬物屋にしか出せない絶妙な旨味と塩気、まろやかさと酸味を再現。樽の味 カンタンぬか床セット800g×2¥1,880(樽の味 TEL:0738・23・2156)

安中千絵さん 管理栄養士、フードディレクター。ヘルシー食品の企画開発プロデュースやレシピ開発などを手がける。現在使っているぬか床は、母親の友人のお母さんから種床を分けてもらった100年以上の歴史があるもの。

※『anan』2022年3月23日号より。写真・山口 明 中島慶子 取材、文・岡井美絹子

(by anan編集部)