「一汁三菜」に舌鼓 食器店の二階にある食堂が気になる!

2018.5.16
フードライター・平野紗季子さんの「MY STANDARD GOURMET」。今回は『Meals(ミールズ)』の季節の一汁三菜ミールです。
フード

富ヶ谷エリアに突如現れた三階建てのビンテージ風一軒家。一体何屋さんだろう? と気になって足を踏み入れれば、一階は陶器がずらりと並ぶ食器屋さん、二階には食堂『Meals』が。可愛らしく広々とした空間はお茶にも良さそうだなあ、なんて思いながらオーダーした食事にはいい意味で期待を裏切られる。

そこで現れるのはカフェメニューというよりも、一汁三菜に即した真摯な家庭料理。筍や山菜など旬の素材がたっぷり活きたお料理は、その一口一口に季節の香りが滲んで心がじんわり温かくなる。それでいて見た目にもちゃんと華があるのは、盛られた食器と料理が引き立てあっているから。

一見使いこなすのが難しそうなブルーのプレートも「鮮やかなお料理がより一層映えるんですよ」と、店員さんからのさりげないアドバイスが。聞けばこちらは愛知県瀬戸市の食器デザインメーカー・マルミツポテリが営む館なのだそう。だから食堂で気にいった食器は一階で買って帰ることができるし、三階には料理教室があって、器と食を楽しむ講座も開催されている。作ることも、考えることも、食べることも、もてなすことも。食生活の全てがここから一層楽しくなっていくような予感に『MEALS ARE DELIGHTFUL』という建物名がすっかり腑に落ちたのだった。

4月のミールA¥1,800(税込み)。豚肉のトマト角煮に、セロリのごはん、お味噌汁には香ばしく焼いた筍が。季節の素材を活かして、一手間加えた家庭料理が自慢。他に、固めに焼き上げた手作りプリンも魅惑。

Meals 東京都渋谷区富ヶ谷1-17-5 MEALS ARE DELIGHTFUL2F TEL:03・5465・1772 11:30~18:30 水曜休

ひらの・さきこ 1991年生まれ。フードライター。著書にエッセイ集『生まれた時からアルデンテ』(平凡社)。

※『anan』2018年5月23日号より。写真・清水奈緒 取材、文・平野紗季子

(by anan編集部)


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