結婚できても離婚しやすい…! 同棲を始めるときに「絶対忘れてはいけないこと」4つ #134

文・おおしまりえ — 2021.8.19
結婚の前に同棲をする人も多くいます。でも、ただなんとなく始めてしまうと、逆に結婚が遠のいたり、結婚後に大きな溝が見つかるケースも多いといいます。今回は結婚を考えるなら、スタート段階で気をつけるべき同棲の4つのポイントについてご紹介します。

スムーズな結婚に向け、同棲時に気をつけること

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【おおしまりえの恋愛道場】vol. 134


結婚を意識した時、「まずは同棲で相手との相性を確認したい」と考える人は多いのではないでしょうか。結婚生活の予行練習といえる同棲は、24時間大好きな人と一緒にいられるため、一見メリットが多いように感じます。しかし一方で、同棲をするとずるずると共同生活が続き、結婚への道が遠のくケースも多いといいます。

では、これから始める同棲を(もう始まっていてもOK)「結婚に向けた同棲」にするために、気をつけるべきこと、見直すべきことをご紹介します。

“結婚前のお試し”であることは必ず確認!

「この同棲は、あくまでも結婚前のお試し同棲である」。もしこれから彼と一緒に住もうとしている人は、この考えをいったんは自分の認識として伝えたほうがいいでしょう。

怖くて伝えられないという人もいるかもしれません。でも、最低限「自分はそういうスタンスだから」と、相手の返事を聞かずに伝えておくだけでも、きちんとした男性なら「それなら、自分も考えておかなきゃ」と思うものです。

同棲って擬似的な結婚生活だからこそ、「じゃあ本当に結婚しよう」という次のステップの機会を見逃しがちです。だからこそ、最初に「これは次への準備期間である」と明確にあなたから示すことは大切なのです。

もし、こういった確認をせずに同棲を始めてしまった人は、今から「私はダラダラ同棲するつもりはないから」というスタンスを、なるべく早いタイミングで伝えたほうがいいでしょう。

なるべく早くに伝える効果は、その後の結婚を早めるため…ではありません。自分のスタンスを伝えたうえで、相手にもきちんと考える時間をもってもらうためです。

女性からすると、「ある種のプロポーズに近い発言なのに返事がすぐにもらえないかもと思うと怖い」と思うかもしれません。でも男性側からすると、例えば部屋の更新時期になって「私は結婚しないなら同棲を続ける気はない」といきなり彼女から別れか結婚かの二択を迫られたら、驚きと迷いと覚悟とで、一度にいろいろな考えが巡り負担になってしまいます。

“結婚は勢い”とはいいますが、同棲するくらい勢いがあるのなら、その勢いを利用して、より2人がその後の結婚生活を健やかに過ごせるようなコミュニケーションを取ることが大切です。

お金の分け方を少しずつ話し合っておく

同棲が始まると、ついてまわるのがお金の話です。どのくらいの割合で分けるのか、何を誰がどう負担するのかなど、大体で分けることもできますし、細かい部分まできっちり分けることも可能です。

お金の話を深くすることは、苦手意識のある人がほとんどだと思います。かくいう筆者もその1人です。でも、苦手だからといってこれをどんぶり勘定で避けてしまうと、金銭感覚の違いに気づけず、結婚した後に「こんなハズでは」を引き起こすことになりかねません。

過去にあった事例をご紹介します。ある同棲カップルは生活費が折半なのに、買い物をすると全部買った人が負担というケースがありました。そして買い物はほとんど女性が行っていたため、実際の食費の多くは彼女が負担していたそうです。

女性は彼に対して不満は伝えたものの、じゃあと彼が買い物に行けば、安いプライベートブランドの商品ばかり買ってきたり、逆にビールなどはお店の中でも高額な製品を買うなど、彼女の金銭感覚とは差がある買い物をしていたそうです。

結局このカップルは別れてしまいましたが、こうしたお金の分け方は最初にきちんと話すのはもちろん、不満が出たタイミングで、常にお互いが納得するまで話し合うことが大切です。よく「金銭感覚の不一致」が離婚理由に上がりますが、早めの対話はこの不一致を一致に変えることができるのです。むしろそれができないと、結婚しても、何かしらの溝が後から見えてくるかもしれません。

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家事分担は早いうちからきちんと改善を

よく言われることかもしれませんが、家事分担は常にお互いに負担がないような話し合いと改善をしていくことが大切です。しかし、同棲スタート時って、女性は男性のために張り切って家事をしてしまうケースが多々あります。しかし最初に彼が家事をやらないスタイルで生活が定着すると、後からやってもらうというのは難しくなる場合もあります。

その先に待っているのは、結婚できても家事力の低い夫であり、子どもができた日には、その家事分担の割合が、大きな亀裂につながってしまうかもしれません。

女性の中には「彼に掃除とかやらせても雑だから、自分の思った通りにやりたくてやっちゃう」という人もいるでしょう。気持ちはわかりますが、だったら彼が自分の合格点まで家事ができるよう、導いてあげたほうが未来は明るいです。

もちろんこれは「家事は半々にしたい」という希望のある女性の場合の話です。同棲スタート時か、早い段階で家事の負担ややり方については、お互いの満足度を達成する歩み寄りが大切なのです。

コミュニケーションの取り方についてコミュニケートする

同棲は一緒の時間が増える行為です。だからこそ、“会話をするために会話する”ことを大事にしてみてください。って言っても意味がわからないですよね。詳しく説明していきます。

そもそも、ずーっと仲良しな夫婦は、1日の会話の量が多いといわれています。その目安は、1日合計1時間。何を話してもいいのですが、「1日1時間以上の会話をする」ということを、2人の目安目標として持ってほしいのです。

そして一緒に住むとわかるのですが、意外と1日1時間の会話って、難しいものです。だから、「いつ話すか」とか「気持ちがすれ違ったときに素早く会話するルール」とか、2人らしいコミュニケーションのリズムを見つけてほしいんです。そのための会話を、同棲の早い段階でしてほしいのです。

例えば、「ベッドにはなるべく一緒に入って10分くらい話してから寝る」とか、「夕飯時はなるべく一緒に話しながら食べ、その時テレビはつけない」など。会話時間の取り方にはいろんな方法があります。まずは2人がどう会話の時間を取っていくかを話し合う。言葉にすると変ですが、コミュニケーションするためのコミュニケートを大事にしてみてください。

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同棲時の大事なポイントを4つご紹介しました。同棲って楽しいですよね。でも楽しいからこそ、その楽しさを継続し、そして次のステップである結婚に向けた関係づくりをしていく努力も大切です。今日の内容を参考に、ぜひ素敵な同棲ライフを過ごしましょう!


おおしま りえ/恋愛ジャーナリスト

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。本音を見抜く観察眼と、男女のコミュニケーション術を研究し、恋愛ジャーナリストとして活動を開始。私生活では20代で結婚離婚を経験した後、現在「女性自身」「週刊SPA!」など大手メディアを中心にコラムを執筆中。


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