IUが12年ぶりに来日。合唱もコールも完璧な日本の観客に感激!

取材・文 尹秀姫 写真・Aaru Takahashi — 2024.3.29 — Page 1/2
IUが12年ぶりに日本で公演をした、神奈川・横浜アリーナでの「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」。3月24日(日)の様子をレポートします。

見るたびに一目惚れする気分! IUの魅力が爆発したステージ

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Photo by Aaru Takahashi

【ペンになってもいいですか!?】vol. 199

IUが3月23日、24日に神奈川・横浜アリーナで「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」を開催した。

IUが日本で公演を行うのは12年ぶりのことで、ファンはもちろん、IUも公演中に「日本で公演するのは久しぶり」と言及するほど待望だった日本でのコンサート。当日は来場者全員にIUのお母様が用意してくれたプレゼントが配られ、スペシャルな公演となった。

「2024 IU H.E.R. WORLD TOUR CONCERT IN YOKOHAMA」2日目の横浜は、あいにくの雨模様だったが、1曲目の「Holssi」が始まると、大型スクリーンには青空が広がった。

ステージ中央のリフトが上がると、その中から淡い色のジーンズに同色のクロップド丈のカットソー、ラインストーンでデコられた白いヘッドフォンという出で立ちのIUが登場。今年2月にリリースしたばかりの最新ミニアルバム『The Winning』のダブルタイトル曲の1つでもある「Holssi」は、ふわふわと空中を漂うたんぽぽの綿毛をモチーフにした曲。そんなイメージどおり、IUもステージでゆらゆら揺れながら歌い、そんな彼女をキッズダンサーたちが囲んで賑やかに踊る様子が印象的。

続く「Jam Jam」はジャムと砂糖と愛を並べたリフレインと甘くふわふわしたボーカルの裏に隠されたシニカルな歌詞がユニークな曲。真っ赤なペンライトがリズムに乗って揺れる中、IUもダンサーたちと共に軽やかに踊り、ラストには妖艶な投げキッスをしてみせた。


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Photo by Aaru Takahashi

2曲が終わったところで、IUは「お久しぶりですね」と挨拶。前日の公演では早くも涙が出そうだったと語り、「だけど、泣きませんでした! 今日もがんばってみます」とにっこり。

「私の母からみなさんに差し上げるプレゼントです」と紹介したプレゼントの中身はIUのトレーディングカードとカードケース、アクリルキーホルダーのセット。ちなみにこの前の週に行われた韓国公演で配られた座布団より「原価が高いと聞きました」とIUが冗談めかして教えてくれた。日本公演初日を終えた前日、お母様に「今日の公演は感動的だった」と送ったところ、「10年ぶりに会いに来た昔の友だちを覚えていてくれてありがたいね」とエピソードを語ってくれた。

今回のツアーは5つのテーマで構成されており、1つ目の「Hypnotic(催眠術をかけるような)」は冒頭の2曲以外にも「ご存知の方は一緒に歌ってください」というIUの言葉で始まった「Ah Puh」やステージの床に交通標識のようなデザインで歌詞が表示されるユニークなステージ「Bbibbi」など、ふわふわした曲が続く。「みなさんが私を見るたびに、一目惚れした気分になってほしいです」という願いから観客の記憶を消すために歌われた「Obliviate」では、ラテンのメロディに合わせたIUの豊かなハイトーンが会場を包み込んだ。

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2つ目のテーマ「Energetic」に移るインターミッションでは、1人の少女がステージに現れ、まるで森の中を彷徨うような物語が展開された。灯りひとつを手に持ち、激しい雷雨にさらされた少女はやがて明るい森に出る。そこで見つけたのは、猫耳姿のIU。「Celebrity」は客席も一体となって横浜アリーナに大合唱の声が鳴り響いた。

「次の曲はみなさんの練習の真価が問われる曲です」という紹介で始まった「Blueming」では、練習の成果なのかこれまでで一番大きく揃ったコールが響き渡り、IUも曲の合間に「上手!」とうれしそう。MCでは、12年前の日本での公演と比べて「当時は本当に静かだったんですよ。集中力が最高でした」と振り返り、「今はそれにプラスしてエネルギーが増しています。完全体になりました」と褒め称えた。

このテーマの最後に歌われた「観客になるよ」は、IUにとって特別な意味を持つ曲だそう。「私にとって観客とは、私という人間を完成させてくれる大きな一欠片です。そのことに感謝して、私は小さな人間ではありますが、みなさんの人生のうちの小さな一欠片になりたくて、私もみなさんにとっての観客になりたいという想いを込めて、この歌詞を書きました」と、この曲に込めたメッセージを伝えてくれた。

IUが手にペンライトを持ってこの曲を歌うのと同時に、スクリーンにはこの曲を一緒に歌う観客の姿が映し出され、まさにタイトルどおりIUが観客となる逆転現象を見せてくれた。


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3つ目のテーマは「Romantic」。そんなテーマにぴったりの桜色のシフォンワンピースで登場し、キューバの首都の名前を冠した「Havana」で爽やかな風を吹き込んだ。

実は2つ目と3つ目のテーマの間、スクリーンではIUが日本に到着した時の映像が流れていた。それは日本にやってきたIUのために用意した映像広告が街のビルの大型ビジョンに流れるのをIUが見守る様子を撮ったもので、この広告がとても感動的だったとIUは大興奮。

「思えば、私の感動はここから始まったんだと思います。日本には本当に久しぶりにきたので、みなさんが私のことを忘れてしまっていたとしても、私は何も言えないですよね。でも、みなさんが私の曲を聴きにこんなに来てくれるだなんて、私一人だけが知らなかったんです。もしみなさんがずっと片想いだと思っていたなら申し訳ないです。でも、私たちは両想いです。私もたくさん愛してます」と、日本のファンに愛をアピール。

「金曜日に会いましょう」では観客の見事な合唱に再び感動し、「他の歌手のコンサートに行くのは大丈夫だけど、この調子で(今日みたいに)一緒に歌うのは絶対ダメ。これだけは独占したい! 約束して?」と、意外に独占欲が強い一面をのぞかせた。


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4つ目のテーマ「Ecstatic」では真っ赤なドレスに着替えて、6thミニアルバム『The Winning』のダブルタイトル曲の1つ「Shopper」からスタート。これまではファルセットでの高音が多かったが、この曲ではIUの地声でのハイトーンが続く、華やかでありながら迫力も感じる曲。それだけに会場の雰囲気もより一層盛り上がり、クライマックスへ向けて熱気を帯びていく。

静かなピアノの旋律と絵本の読み聞かせのようなボーカルで始まる「above the time」、そしてIUの原点と言える「You & I 」では時計の針を13年ほど前に戻し、当時を思わせるハイトーンを横浜アリーナに響かせた。


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アンコール、この日5つ目のテーマは「Heroic」。「Shh..」、「23」、そして1曲目にも歌った「Holssi」までを歌い、感動のコンサートは終了かと思いきや、鳴り止まない拍手と客席の大合唱に応えて再びIUがステージに登場。ダブルアンコールでは、まさかの撮影OKとなり、「よく撮れたものだけSNSにアップしてくださいね」というIUのジョークの後、ドラマ「愛の不時着」から「Give You My Heart」をしっとりと聴かせてくれた。

さらにIUも主演したドラマ「ドリーム・ハイ」のOST「Someday」など、ダブルアンコールではセットリストにはない予定外の曲を自由に歌うコーナーとして、観客の希望を尋ねる場面も。最後にはIUが作詞した「Epilogue」でIUのコンサートは終了。「幸せな時間でした」というメッセージと笑顔を残して、ステージを後にした。

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Information

https://www.universal-music.co.jp/iu/