飼い主の心を掌握!…賢すぎる犬さまがおねだりする時に絶対しないこととは

取材、文・Manabu Matsunaga — 2023.8.13
フランス在住のカメラマン、松永学さんによる、フランスの猫さま紹介番外編! 第161回目は犬さま、イタリアングレーハウンドのミント(Mint)さまとトマト(Tomate)さま。

仲良しでオシャレな犬さまたちの物語

【フレンチ猫さま】番外編 vol.161
猫(犬)さまの話をもっと聞かせて! 
ミント(白)さまは7歳。トマト(グレーベージュ)さまは1歳です。


犬 保護犬 フランス 犬のいる暮らし フランスの犬事情


ミントさまが語ります。

私たちはパリのアパルトマンの5階に住んでいます。犬用のお部屋はありませんが、犬用ベットがそこらじゅうにあるので気が向いたところで寝ています。日当たりがとてもいいので私たちは大満足です。


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朝は6時に起床して朝ごはん、その後なぜか飼い主のベットで2度寝(基本飼い主とは別の場所で寝ていますがこの時が至福の時)。7時に起床、そして散歩をし、午前中はベッドでダラダラします。ただ、最近はトマトがちょっかいを出してくるのでつられて遊ぶことも多いです。
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トマトは子犬なので1日3回ごはんを食べます。なので、なぜか私も一緒に昼ごはんをもらえます。犬用の生肉(鶏肉、鴨肉、野菜、ハーブの混ざったもの)をノルマンディの業者から毎月冷凍で送ってもらっています。ドライフードを食べていた時は抜け毛がひどかったけど、フレッシュなご飯に変えてからは毛も抜けなくなり毛質がとても柔らかくなりました。トマトは生肉のご飯に変えてからドライフードだけだった時より太れるようになったと思います。特別なご飯はありません。いつも同じものを食べるのが健康でいるための秘訣かと。犬用のジャーキーも好きだけど、一番好きなのはセロリ。冷蔵庫の扉を開けた時にセロリがあると盗みに行きます。
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午後、ご飯の後は少し家の中で走ってからまた昼寝。以前は毎日飼い主のアトリエまで一緒に通勤していましたが、最近は家で作業しているので、邪魔にならないように静かに遊ぶようにしています。
16時頃から、少しお腹がすいてくるのでおやつの催促を。この時のポイントは吠えないこと。ジーッと目線を送ったり、ちょんちょんちょんと飼い主の足を叩くのが効果的です。17時に夕方の散歩をし、19時ころ夕ご飯をいただきます。大抵は食後に少し遊んでから21時には2匹くっついて寝ています(寝る時は常にぴったりとくっついて寝ています)。


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夜に飼い主がお出かけするときにはたまに付いて行くことがあります。飼い主は『GRIG』というブランドを手掛けていて私たちがモデルになっているんですよ。なので写真慣れしています。
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日向が大好きで、どんな小さい陽だまりでも見つけて日光浴してます。おもちゃは赤ちゃんの時から持っている小さいパンダのぬいぐるみだけ。とても大事にしていたのに、最近これをトマトが乱暴に扱うからよく注意しています。
飼い主から見たミントさまとトマトさまとは。

初めての犬はシェルティー種で、私が10歳の時やってきました。念願の犬との生活だったので、学校が終わったら走って帰ってきて毎日散歩に行き、子どもながらに一生懸命面倒を見ました。そして2匹目はパリに引っ越してきてから。ブルゴーニュにあるイタリアングレーハウンド種のブリーダーのところまで行き、4時間の面接後やっと承諾を得て、1匹目として今は亡きコンテを迎え入れることができました。


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どうしてそんなに厳しい審査だったかというと、自分たちが外国人でなのでいつか犬を置いて日本に帰ってしまうのではないか、どんな仕事をしているのか、家の広さや生活スタイルなどについて細かいところまで話をする必要がありました。たまたま持参していた当時手掛けていたブランドのルックブックに有名スタイリストのクレジットがありました。その人の犬が同じブリーダー出身だったことで、やっと信用を得てコンテを迎え入れることができたのでした。それが私たちイタリアングレーハウンドライフの始まりです。
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9年後にミントをお願いした時は1回目のコンテの時とは大違い。すでに信頼も得ているのですんなり行きました。そして去年10月に、同じブリーダーから3匹目の子、トマトがやってきました。
ミントはとても優しくて、きっちりしています。ルールを作るのが好きで、周りに規律を乱す犬がいると怒ります(笑)。トマトは自由奔放。いつもお兄さんにくっついている甘えん坊です。特技といっても芸は教えていませんが、散歩中などに救急車が通るとそのサイレンにつられて歌うこと(笑)です。
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犬たちと一緒だと今まで行かなかった場所に行ったり、会わなかった人に会ったり、私の生活の質を豊かにしてくれます。犬と一緒に外に出ることで今まで以上に季節感を感じることもできるのです。
ーー飼い主はイタリアングレーハウンドとウィペット用のファッションブランドGRIGを立ち上げました。2006年からパリファッションウィーク中にコレクションを発表したことで知られ、自然と自分の犬さまのための服作りに携わるようになったそうです。シンプルで着心地が良く、洗練されたドッグウェアは、すべての製品を愛情を込めて手作業で制作していて人気です。犬さまを愛する気持ちが商品からも伝わってきますね。
instagram@grig.paris
著者情報

松永学
猫さま好きフォトグラファー。雑誌、webなど多くの媒体で活躍。猫歴、実家に通っていた野良を含めると10匹以上、パリには2匹の猫さまを連れて移住、現在は保護猫3匹と暮らす。どこへ行っても通りで見かけた猫さまに挨拶は忘れません!