文・椎原茜
エシカル消費で最も共感度が高いのは「食品ロス防止」
最近、食品ロスをはじめとした廃棄ロスなどが問題になっていることは、よく耳にするようになりました。
電通が全国10〜70代の男女2,500名を対象に行った「エシカル消費意識調査2022」では、「エシカル消費」について、「意味まで知っている」「名前は知っている/聞いたことがある」を合わせた名称の認知率は全体で41.1%と、前回の同調査の24.0%から大きく伸長しています。
またエシカル消費に関する認知度が最も高かったのは「食品ロス防止」で62.0%。さらに共感度でも「食品ロス防止」は61.0%で1位という結果でした。食品ロス防止は取り組みやすく、身近に感じやすいのかもしれません。
環境にいいことをしながら、さらに節約の観点から、安く購入できればありがたいですよね。
そこで今回は、廃棄ロスに貢献しながら安く買えるお店のうち、全国展開しているお店を3つご紹介します。ぜひ活用してみてくださいね。
お得に廃棄ロス防止に貢献できるお店3選
1. チョコ菓子・コーヒーの食品ロス削減に貢献!
売り場イメージ
2023年4月21日(金)から7月13日(木)まで、ネスレ日本と、総合リユースショップのセカンドストリートがコラボして、キャンペーンを開催中。
セカンドストリートの店舗の中でも特に規模が大きく商品数も多いのがスーパーセカンドストリートの16店舗(2023年5月末時点)。そのうち北海道、埼玉、神奈川、千葉、大阪の5店舗で、「エコアクションキャンペーン」と題して「未来にいいことを考えるきっかけづくり」をテーマに、専用売り場を用意していろんな商品を販売するキャンペーンを行っています。
販売されている商品例
ネスレ日本が出品しているのは、通常の流通ルートで販売が困難になった「キットカット」や「ネスカフェ」。メーカーから小売店へ納品する際には納品期限というものがあり、それを超過したことで、出荷される流通先が限定され、場合によっては廃棄される可能性がある商品です。
その分、販売価格は少しお得。例えば「キットカット」が約300円引き、コーヒーが約半額になることもあるんです。
セカンドストリートは、選りすぐったリユースのライフスタイル雑貨を出品。
お得に買い物をしながら、廃棄ロスに貢献できるのは嬉しいですね。
<店舗・キャンペーン情報>
セカンドストリート
全国800店舗以上を展開(2023年5月末時点)。
うち、スーパーセカンドストリートは
全国16店舗を展開(2023年5月末時点)。
「エコアクションキャンペーン」
2023年4月21日(金)から7月13日(木)まで
スーパーセカンドストリート 大谷地店、大宮日進店、LIVINよこすか店、柏沼南店、八尾店の5店舗で開催中。
2. 人気のベーカリーのパンが食品ロス削減アプリを通じて手に入る!
リトルマーメイドで人気のパン(「リトルマーメイドTABETEパンセット」とは異なります。)
リトルマーメイドは、全国に269店舗(2023年6月1日時点)を展開する人気のベーカリー。石窯で焼くパンやデニッシュペストリーなどの焼きたてパン、原材料に玉子や乳製品を使っていないパンや食塩を使っていないものなど、こだわりのパンを販売しています。
そんなリトルマーメイドの関東、関西、広島など約40店舗(2023年6月時点)では、食品ロス削減アプリTABETE(タベテ)を通じて当日余ってしまいそうなパンのセットを購入できます。
各店舗では、日頃からたくさんの種類のパンを用意しているものの、天候の変化などによっては余ってしまうことがあるのだそう。そこで食品ロスの軽減に努めるためにTABETEに出品しているそうです。TABETE出品の例として「リトルマーメイドTABETEパンセット」¥680(税込)などがあります。
利用方法は、TABETEのアプリを起動し、受け取りたいお店を検索した後、「レスキュー商品」の詳細から、受け取り時間や購入個数を入力してカード決済します。受け取り時間にお店に行けば、すぐに商品を受け取れます。
美味しいこだわりのパンが、少し安価に買えるうえに、食品ロス防止のアクションができます。
<店舗・サービス情報>
リトルマーメイド 関東、関西、広島など約40店舗(2023年6月時点)でTABETEに出品中。
3. 地域貢献! お店でいろんな食品に出合える
ecoeat 町田店
NPO法人日本もったいない食品センターが運営する食品ロス削減ショップ「ecoeat(エコイート)」は、まだ食べられるのに廃棄される可能性の高い食品を買い取って、もしくは無償で引き取って販売するお店。2023年6月現在、関西を中心に東京から沖縄まで17店舗を展開しています。
お店に並ぶ食品は、すべて安全かつ美味しく食べられるもの。これらを購入することで、より多くの食品ロスを減らし、生活に困窮する人を救うことができます。
ecoeatの目的は、食品の知識ともったいない意識を高めるための啓発のほか、食費の負担を減らす地域貢献をすることにもあります。そのため、ecoeatの売り上げは、食品ロス削減活動費と生活困窮者への寄贈にかかる費用として捻出されているそう。
ディスカウントストアではないものの、安く販売している商品が多いので、お得に利用することができます。
ぜひ食品を手軽に買える恩恵に預かりながら、食品ロス削減と地域貢献への活動に協力しましょう。
<店舗情報>
ecoeat(エコイート)
関西、東京、沖縄など17店舗を展開(2023年6月時点)。
今回紹介した3つの店舗は、どこもアイテムをお得に手に入れられると同時に、廃棄ロスに貢献できるお店です。この機会に利用してみてはいかがでしょうか。
Information
<筆者情報>
椎原茜
ライター。ライフスタイル、エコ、美容・健康、ビジネスなど幅広いジャンルで執筆中。最近では地球や環境に良いことを、ひとりひとりが実践することの大切さを感じており、記事でも発信していきたいと考えている。
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