
全国の図書館を取材した、ライターの立野井さんが、斬新で美しいディスプレイ、そして自由にずっと過ごせる居心地のいい図書空間を紹介。
Profile
立野井一恵
フリーライター。著書に『新しい、美しい日本の図書館』『東京の美しい図書館』『日本の最も美しい図書館』(すべてエクスナレッジ)他。「夜の美術館の幻想的な雰囲気やアフタヌーンティーに癒されてます」
一日中ずっといられる。好きな本と自由に過ごす
図書館というと昔はどこか薄暗い場所で、勉強したり資料を探したり、話していたら白い目で見られてしまったり。そんな少しお堅いイメージがあったと思うんですが、今はおしゃべりOKなところも多いですし、カフェなどが併設されている館もたくさんあります。閲覧席もパソコンが持ち込めるところや、逆に音が気になる方のために静寂読書室のような場所が設けられていることも。そういう棲み分けがちゃんとされている中で、自分だけの居心地のいい空間や席を見つけて、好きなだけくつろぎながら過ごせる。そういった部分がご自愛にピッタリだと思いますし、職場や学校、自宅以外のサードプレースとしての役割にも最適な空間だと感じています。
東京都内でしたら、武蔵野市にある複合公共施設の武蔵野プレイスと、西東京市のまちライブラリー@MUFG PARKがおすすめです。武蔵野プレイスは夜22時まで開いているし、館内のカフェで、なんと昼間からビールも飲めちゃうんですよ(笑)。図書館の本を持ち込めるので午前中はカフェで過ごして、ランチを食べてから図書館に移動してまたのんびりと本を読んでと、一日中館内で楽しめます。まちライブラリーはドリンク販売だけですが、周囲が公園なのでお弁当を持参してピクニック気分で過ごすのもいいですし、キッチンカーが出ていることも。ライブラリー内で真剣に仕事をしている人がいて、芝生広場に面した席やテラスでは緑を眺めながら本を開いている人がいる…。そうしたいくつもの違った雰囲気を一か所で味わえるのも魅力です。
まちライブラリー@MUFG PARK(西東京)
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感想カードで交流も。寄贈された本の図書館
街の人々から寄贈された約1万冊がズラリ。各本には、これまでに読んだ人たちの感想が手書きされたメッセージカードが添えられている。

● 東京都西東京市柳沢4-4-40 10:00~17:30 月・火曜休 https://machi-library.org/where/detail/8096/
また本好きの方にとっては、埼玉県の角川武蔵野ミュージアムや石川県立図書館のような、本が一般的な分類法だけではなく独自のテーマでも配架されている図書館を眺めるだけでも、すごく感動できるのではないでしょうか。角川武蔵野ミュージアムは、8mの高さがある「本棚劇場」のインパクトがすごいですし、石川県立図書館は、円形劇場型の大閲覧空間がとても美しいです。どちらも都心からはやや行きにくいですが、最近は図書館を目的に旅をしたいという本好きの方も結構多いんですよ。
角川武蔵野ミュージアム(所沢)
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企画展やイベントも豊富。観光気分で一日過ごせる
図書館と美術館、博物館がひとつになった文化複合施設。約9.3万冊の本が並び、ライトノベルや漫画も充実している。レストランやカフェ、ショップも併設。

● 埼玉県所沢市東所沢和田3-31-3 TEL. 0570-017-396 10:00~18:00 火曜休
石川県立図書館(金沢)
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空間デザインに感動。世界の名作椅子で読む
外観は“本のページをめくる姿”を表現したパネルで覆われ、館内はまるで物語の世界のような壮大な空間が広がる。世界の名作椅子など約5000席の閲覧席を随所に配置。
● 石川県金沢市小立野2-43-1 TEL. 076-223-9565 9:00~19:00(土・日・祝日~18:00) 月曜休
特に石川県には、他にも金沢海みらい図書館や野々市市立図書館、隣の富山県には富山市立図書館本館など、建築的にも素敵な図書館があるので、北陸図書館巡りでご自愛するのもいいのでは。あと建築家の安藤忠雄さんが設計し寄贈された、大阪のこども本の森中之島は児童向けの図書館ではありますが、ここも壁面いっぱいに大きな本棚があったり、本棚の裏に隠れるようなスペースもあったりと、楽しく本と向き合えるスポットです。江戸川区にある魔法の文学館〈江戸川区角野栄子児童文学館〉も、『魔女の宅急便』が好きな方ならずっと何時間でもいられる場所だと思いますね。
思わず胸が高鳴る空間が広がる図書館で、ずっと読みたかった本を心ゆくまで読む。そんな贅沢な時間を、ぜひ過ごしてください。
ここもソロご自愛におすすめ!
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こども本の森中之島(大阪)
子供の頃の自分に戻れる絵本や童話などを多数所蔵。
● 大阪府大阪市北区中之島1-1-28 TEL. 06-6204-0808 9:30~17:00(特別夜間開館時は~19:00) 月曜休 事前予約または当日先着
武蔵野プレイス(武蔵境)
白い建物と丸みを帯びた窓が特徴。空間の仕切りが少なく、図書館の本を持ち込み、館内のカフェで読書も可能。
● 東京都武蔵野市境南町2-3-18 TEL. 0422-30-1905 9:30~22:00 水曜休
魔法の文学館〈江戸川区角野栄子児童文学館〉(南葛西)
『魔女の宅急便』の世界観を再現。作品にちなんだメニューを提供するカフェも。
● 東京都江戸川区南葛西7-3-1 なぎさ公園内 TEL. 03-6661-3911 9:30~17:30 火曜休 入館料 ¥700ほか
anan 2514号(2026年10月7日発売)より
































