“優しさ”あふれる? 男女混合バンドSaucy Dogが支持されるワケ

エンタメ
2019.09.25
高校生~20代に圧倒的な共感を得ている男女混合3ピース・バンドSaucy Dog。このたびリリースされるミニアルバム『ブルーピリオド』は、実話に基づいた歌詞をはじめ、リアリティをこまやかな表現に落とし込んだ一枚になっている。
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「ウィンドチャイムなど新しい音を生の楽器で取り入れました」(せとゆいか・Dr、Cho)

「ギターも、『Humming』のエフェクターは1個だけで、同じ音も指先で表現を変えました」(石原慎也・Vo、Gt)

今の時代、ロックバンドでも打ち込みを使うライブが多い中で、彼らは生音を大切にする貴重な存在だ。

「今は生音が楽しいんです。テンポやノリも、自分たちで突き詰めたい。まだ固まりたくないんです」(せと)

その全てに貫かれているのは、体温を感じるような“彼ららしさ”。

「『Saucy Dogの武器って何やろ?』って3人で話した時に、優しさをのっけて音楽を届けられるところじゃないかな、って」(せと)

「今回の『雀ノ欠伸』は、(リズムを)3拍子にしたり、ハーフにしたり、一番やりたいアレンジにしました。MVでも髭を生やしっぱなしにして、“ありのままでいいんだよ”っていうことを、細かいところでも伝えたかったんです」(石原)

また石原さんは、自身の父に宛てた手紙のような「Humming」について「この曲では、メンバーの2人が便箋と封筒で、僕が筆に見えたらいいな」と語る。3人は音楽のルーツも性格も様々だが、このように熱い信頼で結ばれているからこそ、見事なグルーブが生まれているのだ。

7月には、04 Limited Sazabys、クリープハイプ、SUPER BEAVERという先輩たちとの2マン・ツアーも開催。

「三者三様なので、それぞれから、自分たちが吸収したいところを明確に見せてもらえましたね」(秋澤和貴・Ba)

そんな経験を積んで、10月からはワンマンツアーで全国をまわる。

「『ブルーピリオド』は、ピカソの初期の作風を示す言葉。自分たちも、青い時代の気持ちを忘れないままで有名になっていきたいという思いを込めて、このタイトルを付けました」(石原)

その日は、きっと遠くないはず。芸術や文学の匂いも高まった今作は、より多くの人を魅了するに違いない。

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3rd Mini Album『ブルーピリオド』¥1,800 「サントリー天然水 GREEN TEA」のプロモーション企画“徒然なるトリビュート”への参加楽曲「雀ノ欠伸」などを含む全7曲を収録(CDにはボーナストラックあり)。10月2日発売。(A‐Sketch)

サウシードッグ 左から、秋澤和貴(Ba)、石原慎也(Vo、Gt)、せとゆいか(Dr、Cho)。2013年、大阪で結成。2016年度MASH A&RのオーディションでGP受賞。「いつか」のMVが再生回数1000万回を突破した、ロックシーンの注目株。

※『anan』2019年10月2日号より。写真・井手野下貴弘 取材、文・高橋美穂

(by anan編集部)

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