
(左から)小林虎之介さん、奥智哉さん
俳優として活躍の場を広げ、まさに“上り坂”を駆けているかのような二人。そんな二人が感じる“箱根駅伝”、そして“オレハコ”のアツさとは。
Index
── 今作は箱根駅伝がテーマですが、各々にどのような役作りをされましたか?
小林虎之介(以下、小林) まずは減量、食事制限です。僕は選手の役で、タンクトップなど露出の多い衣装なので、ごまかしは利きません。元々が標準体型だったので、体重を極力落とせるようにヘルシー志向にして、添加物にも注意して。ジムで筋トレもしました。
奥智哉(以下、奥) 僕はマネージャーの役で、体作りは必要なかったんですけど、演じた矢野計図(やの・けいと)は元・駅伝選手という設定なので、ほかの俳優さんたちと走ったり、食事制限をしました。同じ時間に、同じ経験をしたかったんです。
小林 智哉はみんなのランニングフォームをスマホで撮影したり。プライベートでも、二人でランニングの練習をしていたんですけど、そのときも自転車で伴走してくれたんですよ。
地元・岡山県の高校球児を応援しています(小林)
── 学生連合のランナーを演じる俳優さんたちで、撮影前に1泊2日の合宿にも行かれたとか。
奥 実際の駅伝選手も行くような合宿所でした。ちょうど中央学院大学の選手も練習をしていたんです。本物の選手を見ると、実際にアスリートとして活躍するための壁は高いと知りました。
小林 みんなで夜中にコンビニへ行って「食べたいけど我慢しようか」と話して…青春でした。
奥 みんなの仲の良さが、より一層深まった感じがしました。
小林 2026年の箱根駅伝も勉強のために、移動しながら特等席で見せてもらったよな。
奥 選手の真後ろの位置で!
小林 関係者しか入れない大手町のスタート前の会場にも入れていただいたんですけど、実際にドラマの撮影が始まったら…。
奥 再現度がすごかったです。撮影してみてから分かったんですけど、箱根駅伝の魅力は選手だけではなく、監督、家族、友人、マネージャーと色々な人のサポートがあってこそなんですよね。あとは日テレさんの中継でカメラを設置する場所を許可してくださる、現地の方たちの協力とか。みんなで支え合っているんだと感じましたね。
── 箱根駅伝は具体的にどんなシーンがグッときますか?
小林 (考えて)…給水とか?
奥 僕も給水所のシーンです。来年のお正月に見たら、今までとは見え方が変わりそう。
── 小林さんが演じた青葉隼斗(あおば・はやと)は陸上競技部のキャプテン。撮影現場でも、実際にチームを牽引する意識はありましたか?
小林 ありました。隼斗は「俺についてこい」というタイプではないので、キャプテンとしてちょうどいい塩梅の振る舞いを探しつつ、ですかね。
奥 隼斗の少し不器用なところは、虎さんと似ているかも。その不器用さについていきたくなるし、後ろから支えたいと思いますよね。
── 「虎さん」「智哉」と呼んで、とても仲が良さそうです。
小林 出会ったのが昨年の春頃で、もう1年以上過ぎました。
奥 クランクアップの日、二人で飲みに行ったら、虎さんがごちそうしてくれたんですよ。
小林 二人ともワインが好きだし、撮影中は控えていたからね。
いただくファンレターに愛を感じます(奥)
── 今作、主演の大泉洋さんをはじめ、そうそうたる俳優の先輩たちとの共演でした。
小林 監督役の山下智久さんとご一緒するシーンでは、山下さんがセリフをまったく間違えなくて(笑)。改めてプロだなと感じました。
奥 ただ、僕らの役柄は甲斐監督とは微妙な距離感があるんですよ。
小林 だから撮影中は敢えて、僕らと距離を取っていたとか。
奥 撮影が終わってから「もっとクルーとコミュニケーションをとりたかった」とおっしゃっていました。撮影現場で、ギャラリーからの山下さんの人気、すごかったよね。
小林 僕ら選手チームで、山下さんがバレないように、大きめの板で隠したりしていました。
── 今回共演された大先輩の山下さんのようになるためには、ファンからの応援は必須。どんな人物像がたくさんの人から応援されると思いますか?
小林 やっぱり一生懸命な人です。僕、野球経験があるからか、甲子園の時期になると必死に頑張る地元の岡山県の高校球児たちを応援したくなります。
奥 あとは、愛のある人じゃないですかね。僕は応援してくれているファンの方からいただく手紙を読むと、愛も感じるけど、身が引き締まる思いにもなるんです。そのおかげで、毎日の仕事が頑張れているというか。
── お二人とも俳優として、箱根駅伝に例えるなら、今どの区間を走っていると思いますか?
小林 どこだろう? 絶対に「10区」とは言えないですね(笑)。じゃあ「5区」です!
奥 なるほどね。
小林 ここを頑張ったら順位が変わる区間です。
奥 僕は「2区」で、歯を食いしばりながら、ずっと権太坂を上っている気分です(笑)。
小林 僕ら、まだ上り坂ですね。
Profile
小林虎之介
こばやし・とらのすけ 1998年2月12日生まれ、岡山県出身。2021年に俳優デビュー後、ドラマ『下剋上球児』『ひだまりが聴こえる』、連続テレビ小説『風、薫る』などに出演。映画『星の教室』が11月6日に公開。
奥智哉
おく・ともや 2004年7月18日生まれ、神奈川県出身。'20年の俳優デビュー後、映画『ラーゲリより愛を込めて』、大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』などに出演。映画『八つ墓村』が公開中。
奥さん・ニット ¥102,300(HERILL) タートルネック ¥9,900(DRESS) 共ににしのや TEL. 03-6434-0983 パンツ ¥39,600(Tangent/タンジェント TEL. 050-7110-1773) その他はスタイリスト私物
写真・須田卓馬 スタイリスト・青木紀一郎(小林さん) 佐々木悠介(奥さん) ヘア&メイク・堤紗也香(小林さん) 八十島優吾(奥さん) 取材、文・小林久乃
anan 2513号(2026年9月30日発売)より

































