コリをほぐせば骨や筋肉が際立つ体に。
「筋肉が硬く縮こまって『コリ』ができると、血流やリンパの流れがせき止められて、本来は体外に排出されるはずの老廃物が徐々に蓄積していきます。余分な水分も溜まってむくみを引き起こし、それによって体が冷え、脂肪がつきやすい状態に。ついた脂肪がガッチリ固まってセルライトになると、さらに老廃物や水分が溜まるという悪循環に陥ってしまうのです」
と言うのは、セルフケアエステティシャンのLilyさん。Lily式マッサージは、体の奥を通る深層リンパ管を刺激するのが大きなポイント。
「行うときは肌の滑りを良くするために、必ずクリームやオイルを塗りましょう。筋肉をほぐすときは手をグーにして指の関節を使うのがコツ。リンパを流すときは手のひら全体を密着させ、関節から関節までワンストロークで押し流すと効果的です」
効果を出すには、1日約15分を、10日間続けること。
「むくみが取れ、筋肉や骨が際立って、腕や脚のフォルムが変わってきます。さらに全身のシルエットが整って、効果が実感できるはずです」
Lily式マッサージの基本、鎖骨ほぐしをご紹介!
基本の鎖骨ほぐし
鎖骨下にあるリンパの最終出口「静脈角」が詰まっていることで全身が大渋滞を起こして太りやすくなっている可能性大。まずは元凶を徹底的に大掃除して、マッサージ効果をアップさせよう!
1. 首の横をほぐす。
人差し指と中指で「ピース」の形を作り、耳の前後に当てる。口を開けて「あー」と声を出し、指を当てた側に首を少し傾けながら、首の横の筋に沿って鎖骨の端まで押し流す。
2. 鎖骨まわりをほぐす。
鎖骨を人差し指と中指で挟み、体の中心から肩に向かって、やや強めに押し流す。痛みが強い場合や指が入りにくい場合は、そっとさする程度から始めて、少しずつ流していく。
3. 肩の“華奢骨”を出す。
肩の骨のいちばん外側で、腕の骨とつながっている部分のキワを指でよくほぐす。この骨が際立つと、肩がとがって上半身が華奢に見えるので、念入りに行おう。
4. デコルテをほぐす。
グーにした手でデコルテを左右にほぐす。リラックスして力を抜き、体を横にユラユラと揺らしながら、鎖骨下の板のような肋骨にへばりついた筋肉をはがすイメージで行って。
5. 二の腕をほぐす。
グーにした手で二の腕を掴むようにして、二の腕全体を上下にしごく。外側から内側にかけて、筋肉に近いところをグイグイと、全体をまんべんなくほぐすように意識しよう。
6. 体の横をほぐす。
胸の横からわきの下までの体側を、位置を変えながら、前から後ろに向かってグーで押し流す。老廃物をわきに集めるイメージで、痛気持ちいいくらいの強さで行おう。
7. わきに流す。
手のひらを肌にぴったりくっつけて、デコルテ→わき、二の腕→わき、わき腹→わきというように、なでるようにしながら、集めた老廃物をすべてわきに流す。
8. わきの下をほぐす。
わきの前と後ろをしっかりともみほぐす。皮膚をつまむのでなく、わきの下から肩甲骨の内側を触るイメージで深く指を入れるのがコツ。1~8を反対側も同様に。
Lilyさん セルフケアエステティシャン。2万人以上の施術経験と研究により、深層リンパマッサージメソッド「リリナージュ」を開発。商品開発や講師の育成も行う。著書に『10日間で、あなたの体はヤセたがる。』(KADOKAWA)がある。
※『anan』2021年5月5日-12日合併号より 写真・小笠原真紀 スタイリスト・白男川清美 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・イオリ(Vithmic Model Agency) 取材、文・古屋美枝
(by anan編集部)