使用済みタオルはバスタブに入れちゃダメ?【ホテルマナー】宿泊時のNG行動とは

文・能美黎子 — 2024.3.2 — Page 1/2
春は心躍る季節。少しずつ気候も良くなり、お出かけをする日も多くなるのではないでしょうか。旅行や出張などで宿泊をする際に利用をするホテル。いまさら聞けないけど本当はどうすればいいの? というマナーの疑問があるかたも多いはず。今回は、今さら聞けないホテルマナーについて、秘書歴約15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが説明します。

宿泊する際のホテルマナー

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【元社長秘書のマナー講座】vol. 26


ビジネスやプライベートなど様々なシーンでお世話になることの多いホテル。宿泊時のルールやマナーについて「なんとなく知っているけれど、いまさら聞けないことがある」「使用済みのタオルって本当はどこに置いておいたらいいの?」など、本当はどうしたらいいの? という疑問があるかたも多いのではないでしょうか。せっかくの滞在、より心地よく過ごしたいですよね。今回は、そんなちょっとした疑問や知っておきたいホテルのマナーについて、皆さんのご質問をQ&Aにてご紹介します。大人の振る舞いを身につけて、ホテルでのひとときを優雅に楽しんでみてくださいね。


お風呂マナー

Q. ユニットバスのシャワーカーテンは内側に入れる? 外側に出す?

A. 身体を洗うときは内側、湯船に浸かるときは外側にする
ホテルでは、お風呂がユニットバスの場合があります。「ユニットバスをあまり使ったことがないけど、どうやって使えばいいんだろう?」と思った経験があるかたもいるのではないでしょうか。シャワー使用時は、お湯を出す前に必ずシャワーカーテンを浴槽の内側に垂らし、水が飛び散ったり外に流れるのを防ぎます。シャワーカーテンが体に張り付いてくる場合の対処法は、カーテンの裾下にシャワーのお湯をかけるとバスタブ側にくっつき体にまとわりにくくなります。

Q. アメニティや部屋の備品は持ち帰ってもいいの?

A. 使い切りタイプのものは持ち帰ってもOK
基本的には、客室に用意されたシャンプーやリンス、化粧品類のうち使い切りタイプのものやティーバッグ、レターセットなどの消耗品なら持ち帰り可能です。大型ボトルに入った備え付けのものやタオル類を持ち帰るのはNG。品物によっては持ち帰ると請求されることもあるので注意しましょう。気に入ったグッズがある場合には、タオルやバスローブ、パジャマなどオリジナルグッズを販売しているところもあるので、ホテル内のショップやフロントスタッフに問い合わせてみましょう。

Q. 使用済みのタオルはどうすればいいの?

A. 「洗面台の上に軽く畳んで置いておく」もしくは「バスタブのふちに掛けておく」
使用済みのタオルは洗面台の上に軽く畳んで置いておくか、バスタブのふちに掛けておくと良いでしょう。ホテルによってはまとめてバスタブの中へという説明があるときもあるのでバスタブに入れるかたも多いですが、ホテルからの指示がなければ、浴室の前に敷いているバスマットの上にまとめて置いておきましょう。浴槽には水滴が残っていることが多いため、濡れた場所やバスタブ内に入れることもないからです。


ルームサービス

Q. 料理を受け取る際、バスローブで対応していいの?

A. バスローブやパジャマなどで対応しても問題ない
料理を受け取る際の身だしなみについて気になりますよね。客室はプライベート空間のため、レストランに入る時のようなドレスコードはなく、バスローブやパジャマなどで対応してもマナー違反ではありません。しかし、最低限のマナーは必要です。衣服の乱れや下着姿での対応などは避けましょう。

Q. 食べ終わった後の片付けはどうしたらいいの?

A. 食事が運ばれてきた時に受ける指示に従う
食事が終わった後の対応については、基本的には運ばれて来たときに指示があるためその指示に従いましょう。もし指示がない場合は、食事後の食器は部屋に置いたままでも廊下に出してもどちらでも構わないです。サービスワゴンを廊下に出しておく場合は、他のお客様に対する思いやりを忘れないように心がけましょう。汚れや食べ残しはナプキンで覆い、サービスワゴンは壁に沿って邪魔にならないように置いておくのが良いでしょう。トレイで運ばれてきたり、ワゴンが回収されてしまった場合は、ルームサービスの番号に連絡し食器を下げてもらいたい旨を伝えると、スムーズに食器を回収してもらうことが可能です。

おわりに

さまざまなシーンで利用をするホテルですが、最低限のマナーを知っていれば快適に過ごすことができます。ホテルは公共の場であることを忘れずに、他のお客様に迷惑がかからないように思いやりをもった行動を心がけましょう。春休みなどでこれから旅行に行かれるかたは、素敵な旅になるようぜひ参考にしてみてくださいね。

<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。


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