相手を不快にさせるNGワードとは?【ビジネスマナー】仕事ができる人はしない「損する話し方」

文・能美黎子 — 2024.1.20 — Page 1/2
会話の中で、「この人と話しているとなんだか疲れる」と感じたことはありませんか。それって実は、話し相手が、相手を不快にする損な話し方をしている可能性があるそうです。今回は、ビジネスに限らず役だつ「相手への印象を悪くする“損するNGな話し方”」について、秘書歴約15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが紹介します。新年、新期と、新たな対人関係ができる時にぜひ気をつけたいポイントです!

相手への印象を悪くする「損する話し方」

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【元社長秘書のマナー講座】vol. 20


人と会話をしている時に「なんだかすごく疲れる」「この人と話していると気分が滅入る」などと感じたことはありませんか? もしかすると、話し相手が“人を不快にさせるNGな話し方”をしている可能性があります。同じ目的の言葉を伝えるにしても、話し方や言い方ひとつで相手に与える印象は180度変わります。NGな話し方をしていると、人間関係がこじれる原因になりかねません。今回は、相手を不快にし損をしているNGな話し方についてご紹介します。相手への印象を変えることができるのは、自分次第です。当てはまっていないか、今一度確認してみてくださいね。


印象が悪くなる話し方3選

1. 「どうせ」「いや」「でも」を使っていたら危険信号! ネガティブな言葉が多い話し方はNG

よく使われがちなネガティブな言葉は、「どうせ」「いや」「でも」が挙げられます。これらの言葉は日常の会話で使いやすいため、無意識のうちに多くの方が会話の中で使ってしまっています。しかし、会話の内容自体もネガティブな方向へと進んでしまうことがあるため要注意です。マイナス要素が入っている否定的な言葉を会話の中でされると、そのときは気づかず、会話が終わった後に「なんだか今日は疲れたな」と感じるパターンが多いです。無意識のうちに相手を不快にしてしまったり、疲れさせてしまったりするため、普段から使わないよう意識していきましょう。

〈例文1〉
「あの人はどうせ、仕事のスピードも遅いよ」→「仕事が丁寧な人だよね」
〈例文2〉
でも、部下には甘いよね」→「部下を信頼している証拠だね」

同じ意味でも、言い方によって印象が全然違います。できるだけ好印象を与えるために、ポジティブな言葉に言い換えるように心がけてみてくださいね。


2. 強い口調で上から物事を指図するのはNG

会話の中で「高圧的な話し方をされているな」と感じたことはありませんか? 良かれと思い、友人などにアドバイスをしている人は要注意です。話し方が高圧的だったり、強めの口調だったりすると、アドバイスされている側は「指図されている」「怖い」「きついな」と感じてしまう恐れがあります。相手から、疲れるから話したくないという印象をもたれてしまうため、注意しましょう。

〈例文1〉
「その話し方、きついからやめてくれる?」
「その言葉、相手によっては悲しい気持ちになると思うよ」
〈例文2〉
「忙しいだろうから、この業務はしなくていいよ」
「今回は、○○さんの手を煩わせずに済みそうだよ」

伝えにくい内容をそのまま直球で表現すると、高圧的な印象になってしまいます。ポイントは、相手を思いやっていることが伝わる表現にすることです。相手の意見や気持ちを受け入れているということを含ませると、やんわりと伝えられ、相手からも自分を思っての言葉だなと感じてもらうことができます。


3. 助詞に気を遣わないのはNG

助詞とは、「~は」「~も」など自立語について関係を示したり、意味を添えたりする単語です。「てにをは」は言葉をつなぐ助詞の総称のことを意味します。日本語は繊細な言語なので、一文字違うだけで意味が大きく変わり相手への印象も大きく変化することがあります。

〈例文1〉
「仕事は、できるよね」→「仕事、できるよね」
「人を褒めるのが、上手だね」→「人を褒めるの、上手だね」

微妙に意味合いが異なってくるのが分かると思います。「は」と「も」の1文字の違いですが、「仕事は」と言ってしまうと、他の要素はダメだという意味に捉えられる可能性があります。しかし、「仕事も」と言えば、他の要素もよいという意味に捉えられます。こういった細かい点によって、無意識に他人を傷つけている可能性があるので気を付けましょう。


おわりに

もし、NGな話し方に心当たりのある方は、少しずつ意識的に改善するよう心がけていくことが大切です。意識するだけで印象が少しずつ変わり、周囲からの評価も変わり始めるはずです。しっかりと相手の言葉を聞き、相手の立場に立って考え、会話をしてみてください。ネガティブな言葉よりポジティブな言葉表現をすることで「この人と話していると明るい気分になる」「楽しいな」と好感を持ってもらうことができます。

<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。


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