知らないと恥ずかしい!【挨拶のマナー】元社長秘書が教える「初めて彼の両親に会う時」

文・能美黎子 — 2023.9.9 — Page 1/2
初めて彼の両親にご挨拶するとき、どんな服を着てどんな心遣いをすればいいのでしょうか。今さら聞けない身近なマナーを、秘書歴15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが説明します。

彼の親への挨拶の仕方

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【元社長秘書のマナー講座】vol. 2


彼の両親に初めてのご挨拶。そんな場面になったとき、みなさんはどんな気持ちになりますか? うれしい気持ちの反面、挨拶やマナー、服装などさまざまなことでどうしたらよいのか迷うかたも多いのではないでしょうか。「どんな会話をすればいいのかな?」「仲よくなれなかったらどうしよう…」と不安な気持ちもでてくるかと思います。今回は、そんな不安な気持ちを解決すべく、彼の両親に初めて会うときに気をつけたいポイントや好感をもたれるマナーについてQ&Aでご紹介をしたいと思います。
ぜひ、参考にしてみて下さいね。

彼の親に会うときのポイントQ&A

Q1. 当日、どんなメイクや服装で行けばいいの?

A. 力みすぎず、ナチュラルで自然なメイクとカジュアルすぎない清潔感のあるコーデがおすすめ

初対面の身なりは、あなたの第一印象を決定づける重要な要素となります。
また、身だしなみに気を配ることは相手への思いやりや好意的な表現を示す、礼儀でもあります。
メイクはナチュラル系が好ましいです。洋服で迷った場合には、「白ブラウス×ひざ丈スカート」「襟のついたひざ丈ワンピース」がおすすめです。色味は白か黒、ネイビーなどの落ち着いた色味のもので、柄のない無地のデザインのワンピースを選ぶとよいでしょう。
服装は、好みもありますから自分らしさを大切にしつつ、“露出が少なく上品で清潔感のある服装”を心がけてみてください。

Q2. 自己紹介をするベストなタイミングはいつ?

A. 玄関先で軽く自己紹介をし、客間(あるいはリビング)に通されたら改めてしっかりとするのがベストタイミング

彼の実家を訪れたらまず、彼のご両親が玄関先で出迎えてくれると思いますのでその時に軽く自己紹介をしましょう。

【玄関先でのあいさつ】
「初めまして、○○(彼の名前)さんとお付き合いさせていただいている○○(あなたの名前)と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます」

客間(あるいはリビング)に通され、全員が着席した後に改めて自己紹介をします。

【客間(あるいはリビング)でのあいさつ】
「改めてご挨拶させていただきます。○○(彼の名前)さんとお付き合いさせていただいております、○○(あなたの名前)と申します。本日はお忙しい中お時間を作っていただき、ありがとうございます。よろしくお願いいたします」

最後にお辞儀をすると好印象となります。相手の親と面識がある場合でも、「よろしくお願いいたします」としっかり伝えましょう。

Q3. 手土産を渡すタイミングはいつ?

A. 客間(あるいはリビング)に通され自己紹介が済んだ後に、持参した手土産を渡すのがベスト

自己紹介が済んだ後に、持参した手土産を渡しましょう。渡す際には、選んだ理由など一言付け加えて渡すと会話のきっかけにもなります。
紙袋の場合、取り出して正面を彼の親に向けて渡しましょう。また、お土産を風呂敷に包みお渡しすると好感度があがります。その場合には、渡す直前に風呂敷をほどいて渡します。

Q4. 彼のご両親の前で、彼のことを何と呼べばいいの?

A. ご両親の前では「さん」づけで呼ぶ

初対面の場合には、ご両親の前ではあらたまった呼び方をしましょう。ご両親にとっては大切な息子さんですから、「○○さん」と「さん」づけで呼ぶのが好印象です。

Q5. 彼のご両親を「お義父さん」「お義母さん」と呼んでいいの?

A.「◯◯さんのお父さま」「◯◯さんのお母さま」と呼ぶのが正解

まだ結婚していないのに「お義父さん」「お義母さん」と呼ぶと、違和感を覚える人もいるかと思います。「○○さんのお父さま」「○○さんのお母さま」と呼ぶのが良いでしょう。

Q6. ご両親とどんな話をすればいいの?

A. 会話の主導権は両親に委ねて、彼の子どもの頃のことを聞いたり、ご両親の趣味などについて聞いてみましょう

初対面では、自分のことを話すよりも話を聞くことを優先しましょう。目上の方と会話をするときは、聞き役に回った方が好印象の場合が多いです。自分のことは、聞かれたら答える程度にして、ネタが尽きたら彼の子ども時代の話を振ったりするとよいでしょう。事前に、彼からご両親の趣味などを教えてもらい、少し知識を持っていけばより話も盛り上がります。

いかがだったでしょうか?
非常に緊張してしまう場面ではありますが、意識しすぎて無理に繕うのはNGです。彼がご紹介をするということはあなたは十分に魅力的である証拠なので自信をもってくださいね。あなたらしさを大切にし、言葉遣いや所作は日常的に心掛けていくことが大事です。

<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。


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