恥!「仕事を捜しています」は間違い! 使うのに迷う漢字3選

文・田中亜子 — 2020.8.11
「捜す」と「探す」、「船」と「舟」、「油」と「脂」。使い分けを迷ってしまう異字同訓。特にあるあるな漢字を例文と一緒に簡単解説します!

【漢字クイズ】vol. 9

使うのに迷う異字同訓3選!

捜す 探す 違い 漢字 クイズ

「子どもがうまれました」の「うまれ」は「産まれ」?「生まれ」? あれ、どっちだったっけ。そんなあるあるありますよね。ということで、使うのに迷いがちな漢字3選をお伝えします! これを読んでスッキリしましょう!

「子どもがうまれました」の正解はコチラをどうぞ。
https://ananweb.jp/anan/299031/

 

「仕事を捜しています」は間違い!

正解は、


「仕事を探しています」です。

「捜す」は、所在のわからない物や人をたずね求める時に使い、「探す」は、ほしいものをたずね求める場合に用います。前者は、もとはあったものが見えなくなったり、いた人がいなくなったケースで使うとよいでしょう(該当しない場合もあります)。ですから、警察官のお仕事のひとつ「さがす」は、「捜す」ですね。

「探す」の例文
貸家を探す
仕事を探す
講演の題材を探す
他人の粗を探す

「捜す」の例文
うちの中を捜す
犯人を捜す
紛失物を捜す
行方不明者を捜す

「海外から舟で帰国します」は間違い!

正解は、


「海外から船で帰国します」です。

「舟」を自分で用意して帰国することも考えられなくもないですが、命をかけた危険な航海になることは間違いないでしょう。なぜなら、「船」は比較的大型のもの、「舟」はおもに小型で簡単な作りのものを言うからです。また、「船」は「ふね」に関わるさまざまな語についても広く用いられていて、例文の船旅、船乗り、船会社などは大きさに関係なく「船」になります。ただし、釣り船、渡し船は、動力を使わない小型の「ふね」の場合は「釣り舟」「渡し舟」と表記することが多いとのこと。また、「助けぶね」は救助船の意で使う場合は「助け船」、比喩的に助けとなるものという意で使う場合は「助け舟」と表記することが多いようです。

「船」の例文
船で帰国する
船旅
船乗り
船会社
船酔い

「舟」の例文
舟をこぐ
小舟
ささ舟
丸木舟
助け舟(船)を出す

「牛肉の油がうまい」は間違い!

正解は、


「牛肉の脂がうまい」です。

「油」は、常温で液体状のもの(おもに植物性、鉱物性)、対して「脂」は常温で固体状のもの(おもに動物性)を言います。「脂」の例文にある、脂ぎった顔、脂汗が出る、脂が乗る年頃などは、固体状には当てはまりませんが、動物性であるからして「脂」を用いているんですね。何気なく使っていた漢字ひとつひとつにちゃんと意味がある。それを知ると迷うこともなくなるし、いろいろな漢字を調べたくもなりますね。

「油」の例文
事故で油が流出する
ごま油で揚げる
火に油を注ぐ
水と油

「脂」の例文
牛肉の脂
脂の多い切り身
脂ぎった顔
脂汗が出る
脂が乗る年頃

以上、使うのに迷う漢字あるある3選をお伝えしました。次回もお楽しみに。

参考資料:「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)(文化庁 文化審議会国語分科会)