生理前のイライラには、タンパク質+鉄&ビタミンB6を! 生理前後の悩み別、摂るべき栄養素

2023.11.5
生理前後の食生活を見直せば、気持ちも体も軽くなる。ホルモンバランスの乱れと食生活には大きな関係が。必要な栄養素や食品を参考に、悩みと向き合うのもオススメ。

まずは鉄とカルシウムを積極的に摂る習慣を。

「薬とは異なり、食事は即効性があるわけではありません。ですが、食生活を見直し、必要な栄養素を摂取することで、体を“底上げ”することは可能です」と語るのは、管理栄養士の浅野まみこさん。

「特に、若い女性は鉄とカルシウムが慢性的に足りていません。ヘモグロビンの値は正常値でも、体内の貯蔵鉄が減少し、フェリチンの値が低下している“隠れ貧血”になっている人も多くいます。『自分は貧血だ』と思って鉄を積極的に摂取するだけで、改善することはたくさんありますよ」

生理中は特に、鉄を多く含むレバーや赤身肉の他、大豆製品やタンパク質を意識して食べよう。

「体を温めることも大切なので、しょうがチューブを持ち歩いて外食時にスープなどに加えるのも◎。また、生理前に甘いものを食べたくなったら、タンパク質を摂ると満足感が上がり、爆発的な食欲を抑えられます。自炊をする時間がなくても、そういったことを知っておくだけで、不調とのつきあい方は変わるはずです」

お悩み別・オススメの摂るべき栄養素

【お悩み1】生理前のイライラ

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セロトニンを分泌するタンパク質+鉄&ビタミンB6を摂取
幸せホルモン=セロトニンの材料となるトリプトファンは、タンパク質に多く含まれるため、肉や魚、大豆、乳製品を摂ろう。「セロトニンを合成する過程で必要なのが、鉄やビタミンB6。鉄はレバーや牛ヒレ肉、ビタミンB6はマグロやサンマなどに豊富です」

【お悩み2】生理前の集中力低下

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炭水化物の摂取を見直し、血糖値の上昇を抑える
空腹時に炭水化物を一気に食べると血糖値が急上昇し、ボーッとするので、野菜から食べ始め、炭水化物は食物繊維の多い雑穀ご飯や玄米などに置き換えるのも◎。「甘いお菓子も最小限にとどめ、昆布や海苔のお菓子などで口寂しさを紛らわせて」

【お悩み3】生理前の頭痛

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血流の滞りを改善する鉄+マグネシウムを意識
血流が悪いと痛みの原因になるため、血流を改善する鉄や、体を温めるマグネシウムを積極的に摂ろう。「マグネシウムは、ナッツや魚類に豊富に含まれているので、小魚とナッツを組み合わせたスナックをおやつ代わりに食べるのもいいと思います」

◎痛みの原因になる要注意食品…チーズ、赤ワイン

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赤ワインやチーズには、頭痛を誘発しやすい成分・チラミンが入っているので、頭痛が出やすい人は避けるのがベター。

【お悩み4】生理痛による食欲低下

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おかゆ+亜鉛を摂って簡単にパワーチャージを
痛みで食べるのが億劫でもパワーチャージは忘れずに。「食べやすいおかゆにサバ缶や小松菜を加えれば、鉄や亜鉛を摂れます。買い物に行くのもつらい時のために、サバ缶やサンマ缶などを常備しておくと便利。納豆を冷凍保存しておくのもオススメです」

生理の時期にもやさしく寄り添うNEWフードが登場!

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浅野まみこさん 管理栄養士。病院やクリニック、企業カウンセリングで1万8000人以上の栄養相談を実施。現在は食育活動やレシピ開発を行う。『コンビニ・ダイエット』(星海社新書)など著書多数。

※『anan』2023年11月8日号より。イラスト・そばまる 取材、文・音部美穂

(by anan編集部)