美食の大地・北海道を代表する新千歳空港。その国内線ターミナルビルには、おいしいものが目白押し。北海道出身の料理人・山本千織さんが、ベストイート&バイをご紹介。昔から長く愛されている味と今注目のお土産、どちらも手に入るのがいい、と山本さん。
「『五十七番寿し』は到着後すぐ食べるのですが、そこで北海道に帰ってきたことを実感。本当にレベルが高いので、〈北海道の食〉全体への期待値が上がること間違いなし。誰かから北海道土産を尋ねられたら絶対推薦するのがパンロール。5本一気に食べられるくらい大好きです(笑)。家に必ずあるくらい道民的にはおなじみのノースマンに、生クリームがプラスされた生ノースマンは、パイ生地とあんこ、生クリームが本当にベストマッチ。また、道産乳製品の新鮮さに感動する銘品・焼きたてチーズタルトも、気がついたら5個食べているレベルで美味。びえいのコーンぱんとバターのいとこ あんバターは道民から評判を聞いているので、次回行ったらぜひ買いたい。そして搭乗直前に買うのがパン・オ・ショコラ。噛み締めるとバターとチョコレートが歯に食い込み、同時に広がるジュワ感…。食べごたえとクオリティの高さに、毎回感動させられます」(山本さん)
ちなみにターミナルビルには温泉施設「新千歳空港温泉」もあるので、湯に浸かってから繰り出すのもヨシ。荷物が増えることは必至なので、トランクと時間に余裕を持って向かいましょう~。
札幌魚河岸 五十七番寿しの「立ち食い寿し」
帰る前、北のおいしさを思い切り味わって!
山本さんが「空港に到着したら直行。そして帰りも搭乗前に必ず寄って、貝類は全種類食べます」と言うほど推しているこの鮨屋。立ち食いと侮るなかれ、並ぶネタは札幌市場から直送の活きの良さで、半分程度は道産の魚介。なかには北海道でしか食べられないレアな旬魚もあるとか。1貫食べればノックダウン、注文が止まらなくなること請け合いです。時間にかかわらず行列必至なので、搭乗時間に余裕を持って空港に行くのをおすすめします。※季節で食材は変わります。
左から時計回りに、秋鮭 銀聖¥500、生さんま¥450、炙りきんき¥950、ほっき¥450、いくら¥450
国内線ターミナル2F TEL:0123・45・6767 9:30~18:30(18:15LO)
かま栄 新千歳空港店の「パンロール」
おやつにおつまみに大人気、道外不出のローカルフード。
北海道ではすり身製品全般を“かまぼこ”というそうで、かま栄は明治時代に小樽で創業した“かまぼこ”の老舗。なかでも道民に強く推されているのがこのパンロール。豚ひき肉と玉ねぎと胡椒を加えたすり身を薄いパンで巻き、油で揚げたもので、表面はサクッ、内側はしっとりという極上の逸品。店舗で揚げているので、ホカホカの作りたてをお土産にもできます。幸せ! ¥237
国内線ターミナル2F TEL:0123・46・5894 8:00~20:00
札幌千秋庵 新千歳空港店の「生ノースマン」
半世紀続く人気のお菓子の新バージョン、人気大爆発。
大正10年創業、100年以上の歴史を持つ札幌のお菓子メーカー札幌千秋庵。その看板商品ノースマンが昨年リニューアル。新たに加わった生ノースマンは、500層以上に織り重ねたパイ生地の中に、あんこと新たに道産の生クリームをプラス。発売した途端瞬く間に人気商品に! パッケージの可愛らしさもたまりません。現在は新千歳空港と大丸札幌店でしか手に入らないレアなお菓子。4個入り¥980
国内線ターミナル2F TEL:0123・46・5892 9:00~19:00
きのとや新千歳空港店の「焼きたてチーズタルト」と「焼きたてブルーベリーチーズタルト」
焼きたてが並ぶお店の前は、甘く香ばしい香りが漂います。
行列が絶えないこちら、人気は二度焼きのクッキー生地に道産クリームチーズ使用のチーズムースを入れて焼いた、チーズタルト。タルトのサクッと感、ムースのしゅわっな食感、濃厚なチーズの味わいが魅力。さわやかなブルーベリータルトも人気。焼きたてチーズタルト6個入り¥1,320(単品¥220)、焼きたてブルーベリーチーズタルト(新千歳空港限定)6個入り¥1,440(単品¥240)
国内線ターミナル2F TEL:0123・29・6161 9:00~20:00
美瑛選果 新千歳空港店の「びえいのコーンぱん」
甘くてツヤツヤの美瑛のとうもろこしが、こぼれる~!
おいしい農産物が採れる、美しい町として知られている美瑛。昼夜の寒暖差が激しい美瑛で育てられた、糖度の高いコーンをたっぷり使ったこのパンは、生地とコーンが6:4の割合というだけあって、本当にコーンがぎっしり! 8時をスタートに、約1時間半ごとに40箱程度焼き上げるので、焼き上がりの時間に合わせて行列に並び購入するスタイル。1日1人2箱まで購入可能。5個入り¥1,500
国内線ターミナル2F TEL:0123・46・3300 8:00~19:00
サマンサタバサ スイーツ&トラベル 新千歳空港店 × バターのいとこの「バターのいとこ あんバター」
北海道育ちのおいしいあんことバターが、ひろがる~。
人気のサマンサタバサが、酪農を応援すべくスイーツ「バターのいとこ」とコラボ。その取り組みで生まれた、北海道でしか購入できないスペシャルフレーバー。150年種を繋いできた無肥料・無農薬栽培の大納言小豆を使ったあんことバターを、ワッフル生地でサンド。連日午前中に完売が続いているそう。欲しい人は朝を狙って。3枚入り(北海道 長沼・岩見沢産大納言小豆/数量限定)¥972
国内線ターミナル2F TEL:0123・45・6588 8:00~20:00
ショコラティエ マサール 新千歳空港ゲートラウンジ店の「パン・オ・ショコラ」
道産の小麦と発酵バターでひとつずつ手作りで焼き上げます。
北海道生まれのショコラ専門店が手掛けるパン・オ・ショコラ。空港には2店舗ありますが、こちらが買えるのは、搭乗手続きを済ませた制限エリアにあるゲートラウンジ店。ココアをたっぷり練り込んだ生地で厳選したチョコレートをたっぷり包んで折りたたみ、お店のオーブンでベイク。その味わいは、チョコレートを食べているような濃厚さ。この風味、絶品です。¥432(テイクアウトの場合)
国内線ターミナル2F TEL:0123・29・4461 10:00~20:00
◎新千歳空港ターミナルビル
国内線/開館5:00、閉館23:00 TEL:0123・23・0111 札幌ドームからのアクセス/空港連絡バスで、札幌ドームバス停、または福住3条2丁目バス停から乗車。所要時間はいずれも約45分。https://www.new-chitose-airport.jp/ja/
やまもと・ちおり 料理人。「チオベン」名義の弁当やケータリングが人気。弊誌の連載「Cooking chiobenさんのかんたん弁当」も好評です。
※『anan』2023年10月25日号より。写真・川尻亮一
(by anan編集部)