運の流れを知ってその日の指針に! 暦から読み解く、7月の「今日の全体傾向」

2023.6.10
遥か昔から人々の生活に息づいていた暦。その古来の知恵を現代風に読み解き、生活の指針となるように解説します。教えてくれたのは、運命学研究家・C.I.さんです。
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暦を使うに当たって一つ覚えてほしいことがあります。それは、その日の影響は1日限りではなく、起点としての働きをしているということです。その日に始めたことが今後どうなるのか、その傾向や可能性が暦に書かれていると考えてください。そして、あまり吉凶にとらわれず、置かれた状況下で暦の指針をどう生かすかを考えてみる。それが人としての知恵の使いどころであり、毎日をより意義深いものにするための秘訣なのです。

ここでは7月の“全体傾向”をご紹介します。

7月の指針

節度を基本とすべき時期です。誰もが不公平を感じることなく、楽しんだり使ったりできるようなルール作りが目指されるでしょう。例えばAI生成。有用となり得る革新的技術が問題の温床になってしまわないように世界的ルールが必要です。それと同じく、日々の暮らしの中で誰ひとり嫌な思いをすることなく、穏やかに豊かさや便利さを享受できるように節度を守ることが大切です。

【1日(土)】世間に対する自分のキャラクターとか会社のイメージに関わりやすい日です。頑張って培ってきたブランド力を損なわないように気を使う場面があるかも。でも、自分のイメージに固執してしまうと、かえって自由度が下がってしまい苦しいこともあるでしょう。一度、等身大のあなたに立ち戻ってみることも大事かもしれません。

【2日(日)】新しい環境に自分という存在をねじ込もうとするさまを表す日です。最初は受け入れてもらえずに苦い経験をすることもあるでしょう。それでも「郷に入れば郷に従え」というように、アドバイスを受けたりして溶け込む方法を見つけられたら次第に認められてゆくでしょう。あまり自分を大きく見せないほうが気楽にやれるはず。

【3日(月)】誰にでも順調な時期とそうでない時期とがあるものです。ちょっとしたスランプに陥って、何も進展のない状況に焦りや苛立ちを感じることもあるでしょう。今日はそんな自分に失望することなく、今できることだけに力を注いで自信を取り戻すことに集中しましょう。しばらくすればまた元気な自分を見つけられます。

【4日(火)】足並みをそろえることがテーマの日です。周りの人たちと協調して物事を進めていくことの難しさを感じるかもしれませんが、それもまた経験のうち。今後のための勉強だと思って学んでいきましょう。考え方の違う人ともうまくやっていくには柔軟性を持つこと、適度な距離を保つこと、そして我を張りすぎないことが大切です。

【5日(水)】どっちつかずというのは時に面倒な結果を生むものです。今日の暦は、自分の立場やしたいことを明確にして、あなたにとって大事だと思うことに集中するように告げています。メリハリをつけ、迷いを断つことで、無駄なエネルギーを使わずに済むでしょう。価値を感じる方向や可能性を感じる方向へと歩みを進めましょう。

【6日(木)】あまたの無機質な情報が飛び交う現代にあっても、人間社会である以上はお互いの心と心、感情と感情とが交錯するところにあらゆる事柄の重心があります。今日は“お互いの気持ち”を感じ合うことを学ぶ日です。相手の事情や境遇、苦労、努力を推し量り、共感し、励まし合う。気恥ずかしくても相手の働きに対して感謝を伝えよう。

【7日(金)】働くことを通じて他の人たちや社会により深く関わることを表す日です。パフォーマンスを維持または回復させるために自ら気合を入れたり、生活のリズムを整えたりするのに向いています。上司などに叱られつつ同僚に励まされて立て直す人もいるかもしれません。自立した人たちとの関係の中で成長していく日ともいえます。

【8日(土)】先生と生徒、上司と部下のような上下関係に縁の深い日です。そして精神的な意味では、この両者の立場はふいに反転します。優位に立とうとした瞬間、人は聞く耳を持たなくなり、自ら成長の機会を潰してしまうのです。お互いに謙虚であれば、どっちが偉いというような考えにとらわれず共に向上してゆくことができるはずです。

【9日(日)】求心力を得るための通過儀礼の意味を持つ日です。特にリーダー的立場の人にとっては大事なタイミングといえます。舵取り役として周りの人たちの心の機微を捉えることが重要で、ネガティブな感情を振り払い、皆のモチベーションを高めることが求められるでしょう。一段落つけば成果を楽しむ余裕も出てくるはず。

【10日(月)】毎日同じ顔触れの人たちと過ごしていると、だんだんと内輪話が多くなり、精神的にも現実的にも閉じた状態になりがちです。今日はそうした状況に新風を吹き込むことに関係します。外部の人材を見つけるとか、年代や業種を超えた交流をして息苦しさを吹き飛ばすのです。ただ、身内の保守的な人には眉をひそめられるかもしれません。

【11日(火)】人間、時には度が過ぎてしまうことがあるものです。今日の暦はそんな危なっかしい状況にストップをかけたり、境界線を引いて注意を促したりすることに関係しています。ちょっとした悪ふざけのつもりが、された側に大きなショックを与えてしまうかもしれません。どんな理由があるにしても限度をわきまえておきたいものです。

【12日(水)】スタートの意味がある日ですが、詳しく言えば“新たに始めたいことの準備”のほうに力点が置かれています。ただ理想や個性の強さが表れやすく、それをダイレクトに打ち出すと他と衝突するかもしれません。ワンクッション置くために話の通じる人とのコネクションを探すか、小出しにして抵抗感を薄めるとよいでしょう。

【13日(木)】お互いの胸の内を隠したまま、あるいは問題の核心から目を背けたままでは進むものも進まない、だからちゃんと向き合う必要があるという意味の日です。心を開くことや問題と向き合うことは一種の冒険で、怖さやリスクもあります。しかし、それを通じて状況と真剣に向き合ったとき、はじめて前進できる地盤が生まれるのです。

【14日(金)】新しいアイデアなど、なかなか理解されないことをどうしたら理解してもらえるのか、その方法を模索することがテーマの日です。たとえ少人数でもわかってくれる人がいたら、まずはそこを足掛かりにして丁寧に進めていきましょう。最初は高評価を得るどころか誤解や批判を受けることがあるかもしれませんが、めげないことです。

【15日(土)】ビジネスを含め、自分の可能性を広い世界で試したい欲求が出てきやすい日です。特定の人との深いつながりや窮地を切り抜けた体験などから、想像すらしていなかった自分の潜在能力に気づくかもしれません。己の限界を定めてしまう先入観や誰かの否定的な意見に惑わされず、広い視野と展望を持って物事に取り組んでください。

【16日(日)】時代の移り変わりや運気の変わり目においては、これから重要になる事柄の“片鱗”が現れているものです。今日の暦はその片鱗、即ち前兆となる物事やキーパーソンを察知することに関係しています。これは個人や社会にとっての運命的な鍵となるものです。そして、それにいち早く気がつき育てた人が次の時代の立役者になります。

【17日(月)】今日の暦は仲間や絆がテーマです。「持つべきものは友」という言葉があるように、助けが必要なときに見捨てることなく力になってくれる、そんな存在が本当の友達だとよくいわれます。確かに、表面的な付き合いで終わらず、困ったときに親身になってくれる人(たち)というのは、何物にも代えがたい宝に違いありません。

【18日(火)】好きなことは人それぞれだとわかっていても、つい自分のおすすめを聞いてほしかったり、長時間のゲームや愚痴に付き合わせてしまったりすることもあるものです。それが行きすぎると面倒がられて距離を置かれてしまいますが、逆に言えばそんな人間関係を整理するのには良い日です。ただし、無下にするのではなく丁寧な対応を。

【19日(水)】周りから求められている役割(キャラクター)を演じることに関係した日です。あたかも役者のように期待されるあり方を表現することで成果を得るわけですが、誰かの言いなりになれという意味ではありません。もし演じることがストレスなら心身の不調として表れてくるので、その際はリトリートして回復を優先してください。

【20日(木)】友達と勉強するために集まったのに、おしゃべりに興じて思うように進まなかった経験はありませんか。今日の暦からはそんな印象を受けます。一人で黙々と取り組むほうがずっとはかどりそうです。ちなみに、勉強するなら今日は数学や物理、プログラミングのような理系に向いているでしょう。静かに集中できる環境があれば最高です。

【21日(金)】自分らしく生きるために責任を負うような面倒事を避けて、もっと日常的な楽しいことに時間を使いたくなる日。もちろん立場上そうできない人もいますが、友達との飲食やデートなど、心の滋養になるようなことを後のお楽しみにするとモチベーションが上がるでしょう。ちょっと甘えん坊の一面が出やすい日でもあります。

【22日(土)】持ち前の天分や才能を誰かのために生かすことを意味する日です。それが仕事として成立するかどうかはともかく、学んだことや培ってきたスキルを活用できる場を見つけられたら嬉しいでしょう。自分に合った場であれば、そこから自然と人間関係も広がりますし、自分自身にもっと価値を感じることができるようになるはずです。

【23日(日)】人それぞれ価値観が違うと普段はわかっていても、自分が好きなことや興味を持っていることに関しては、つい押し付けがましくなってしまうことが誰しもあると思います。今日の暦は、魅力などを語りたくなっても主張しすぎずほどほどで自制することが大事だと説いています。あまり熱く語るとかえって引かれてしまうものです。

【24日(月)】環境を変える決意に関わる日です。留学など新しい挑戦をするために自分から変わる人もいれば、会社や家族の事情など周囲の意向で変化に巻き込まれていく人もいるでしょう。適応力が高まる日ですので、偶然に思える出来事も必然の運命として受け止めてみてください。より前向きに変化を楽しむことができるはずです。

【25日(火)】感性が共鳴する文化や環境を探すことに関係する日です。身近にそうしたものがなくても、海外や過去の時代へと視野を広げてみれば見つかるかもしれません。例えば、なぜだか江戸時代に魅力を感じるとか、中世のヨーロッパに親近感を覚えるなどです。精神の共鳴・共感を通じて自分の好きなものと向き合ってみてください。

【26日(水)】長い時間をかけて編み物をするかのように、じっくりと人脈や友情を培い、知識や技術を蓄積していくことを表す日です。何年もの時を重ねて築かれたものはそれ相応の力を持ちますが、そこに至る前に謙虚さをなくしてしまうと意外にも簡単に崩れてしまいます。地道に丁寧に物事を進めていくことの大切さを説いている日です。

【27日(木)】溜め込んできた知識を実際の場で試していくことを表す日です。大学や専門学校で学んだことや趣味で続けてきたことを、普段の生活の中で生かせないか模索してみましょう。頭の中だけで完結して満足するのではなく、それが活躍する機会を与えてあげるのです。SNSなどで自分の思うところを定期的に表現してみるといいでしょう。

【28日(金)】影響を受けた本や先生などの話をいつでもどこでも思い出して反芻し、それに従って考えるというスタイルを意味する日です。見聞きしたことの全てというより印象に残った箇所を心に留め、何かを判断するときの指針にするという具合です。ただし、あくまでそれは個人の観点なので誰にでも通用するとは考えないほうがよいです。

【29日(土)】現実的に把握できているところと、裏側や死角、未知領域のような全く認識できていないところ、その両面を意識することが大切な日です。物質面と精神面とを表裏一体とみて、どちらかに過不足が生じないようにバランス調整することが求められています。片方の比重が大きくなりすぎたときには修正を促すサインが現れるでしょう。

【30日(日)】はじめて訪れた土地の見知らぬ人や、出会ったことのないタイプの人とも臆せずに話すコミュニケーション能力の高さが求められる日です。今日は土用の丑の日なのですが、丑の字は人と人、物と物とを結びつける紐から来ているとされます。そして土用は調整作用を表しますから、“間を取り持つ力”が試される日とも解釈できます。

【31日(月)】多くの人にとって重要なことが、案外あっさりと決められてしまう危なさを示す日です。管理やセキュリティにも関係していますが、守るべきものは何かを理解していないと、いつの間にか大事なものが奪われてしまっているなんてことになりかねません。防災や防犯を含め、守るべきものを守るために用心し、対策しておきましょう。

お話を伺った方 C.I.さん 運命学研究家。暦法を含め、易・四柱推命・西洋占星術など洋の東西の占術を学ぶ。運命学を人生のナビゲーションシステムとみなし、その活用法を研究している。現在、愛猫たちに囲まれた日々を送る。

写真の日めくりの情報はイメージです。

※『anan』2023年6月14日号より。写真・中島慶子

(by anan編集部)