横澤夏子「第一子の時も甘えておけばよかった」 “頼る”大切さを語る
相談しやすい雰囲気作りをしておくことが大事。
第二子の出産で入院をしていた時のことです。私がいた病院は、出産後すぐに母子同室で生活をする方針。でも、新生児室に連れていくこともOKというシステムでした。病院のスタッフの方からは、「新生児室は、お母さんたちが回復する場所でもあるんです。体を休めて家に帰ってほしいので、限界だと思う前に、新生児室に連れてきてくださいね」と言われたのですが、その言葉が強く印象に残りました。“限界になる一歩手前で預けていいんだ”と救われた気持ちになり、なんて優しいのだろうと感動。私は第一子も同じ病院で産み、その時も同じことを言われたはずなのですが、甘えることができませんでした。自分で全て完ぺきにしなきゃいけないと思い込み、スタッフの方を頼れず、毎日泣いていたことも。それが、第二子ということもあり余裕ができたのか、今回は人の言葉に耳を傾けられるように。“しっかりと休まなきゃ!”と頭を切り替えられ、新生児室に預ける罪悪感もなくなり、頼れるようになりました。いろいろと手助けしてもらい、第一子の時も甘えておけばよかったとしみじみ思ったし、自分も、出産に限らず、友だちや周りの人が“頼っても大丈夫”と思えるような存在でありたいと思うようになったんです。それに、頼られる側としても、いっぱいいっぱいになってからではなく、その手前で言われたほうが助けるのが楽ですよね。辛い感情を溜めてから大爆発させるのではなく、そうなる前に相談するほうが、対処がしやすいということにも気づきました。
相手が限界を迎える前に手を差し伸べられる人になるには、日頃から声を掛けることが大事だと思うんです。「限界を迎えた時じゃなく、普段から頼ってね」「パニックじゃない時でも、いろいろお願いしてね」のように相手の心を軽くするような言葉を伝えることで、言われたほうは“このくらいでも頼っていいのかな”と感じ、話しやすくなるはずです!
よこさわ・なつこ 芸人。“ちょっとイラッとくる女”のモノマネで大ブレイク。婚活で培ったテクニックをまとめた著書『追い込み婚のすべて』(光文社)が発売中。昨年10月に第二子を出産。
※『anan』2022年1月26日号より。写真・中島慶子 文・重信 綾
(by anan編集部)