岡田健史「たまらなく色っぽくて…」 思わずドキッとした女優は?

2019.10.18
衝撃のドラマデビューから、わずか1年。短期間で多くを吸収し、急速に俳優道を駆け上っていく岡田健史さん。少年から青年の顔つきへと変化する瞬間、二十歳の色香。
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岡田健史さんが『anan』本誌に初登場したのは、ドラマ『中学聖日記』の放送を目前に控えた約1年前。当時はまだどこかあどけなさが残る少年のような表情が印象的だった。その時の誌面を見せると、岡田さん自身も懐かしそうに微笑む。

「確かこれが初めての雑誌の取材だったんです。懐かしいなぁ。あれから本当にいろんなことがありました。嬉しいことや楽しいこと、苦しいことも辛いことも。いろんな場所に呼んでいただいて、いろんなお仕事を経験させていただく中で、お芝居への向き合い方や心境も大きく変わったと思います」

だからなのか、この1年で岡田さんの雰囲気もがらりと変貌。顔つきもより一層凛々しくなり、二十歳という年齢に似つかわしくない大人びた色気を纏っている。

「当時の僕ってきっと、“ただ真面目”という印象じゃありませんでしたか?(笑) 今まで“ちゃんとしなくちゃ”と思うあまり、どこか自分を取り繕っていたようなところがあったんです。当時はそれが正解だと思っていたんですけど、なんか違うなって。これは本当の自分じゃないなって。でも、いろいろなお芝居に挑戦させていただくうちに、人に迷惑をかけない範囲で自分の思ったことや感じたことをもっと表に出していかないと、面白くないなということに気がついたんです。例えば今日のような取材も、雑誌を読んでくださる方のためにするものだとは思うんですけど、僕はここにいるスタッフさんたちとの大事なコミュニケーションの時間でもあると思っていて。だから、事前にいただいた質問案も、ごめんなさい。見ていないんです。あらかじめ用意してきた言葉を話すのではなくて、今日この場で自分が思ったことを話したかったから。今はこの1年前の岡田健史に“よしよし”ってしてあげたい気分です(笑)」

心の枷を外し、自分自身を解放することによって滲み出る“人間味”こそが、岡田さんが考える色気のキーワードのひとつ。

「色気というと、もっと性的なものを思い浮かべるかもしれませんが、僕はそういうものより、人の欠点や短所を見た時のほうが愛おしく感じるんです。だから今日の撮影でも、人間味を意識して、苦しみや憤りみたいなものを表現しようと思いました。それが正解かどうかはわからないですけど」

岡田さん自身が男として憧れるのも、人間味あふれる人。

「正直、今はかっこよくなりたいとか、外見を磨くことに興味がないんです。それよりは、『人間味があって面白いよね』と言われるような人になりたい。イ・ビョンホンさん、ウォンビンさん、山田孝之さん、菅田将暉さんをはじめ、僕が目標としている俳優さんは、みんなそういう評価のされ方をしている人たちばかり。外見以上に内面から滲み出るものに魅力を感じるのは、女性も然りです」

では、「女性の外見や仕草に色気を感じることはない?」と尋ねると、深く考え込んでしまった。

「いや…。でもやっぱり自分も男なので、女性の体の曲線美とか柔らかさみたいなものには魅力を感じます。それって女性性の象徴ですし、そういう部分に惹かれるのは男として正常なことだとも思います。でもそれ以上に、もっと強く心惹かれるものがあって、それが色気というものだと思うんですけど……。その正体が何なのかうまく言葉にできないんです」

そしてまたしばらく考え込んだのち、岡田さんがこれまで強く惹かれた女性について語ってくれた。

「例えば、映画『そこのみにて光輝く』の中の池脇千鶴さん。主演の綾野剛さんと、しばらく抱き合っているシーンがあるんですけど、綾野さんを聖母のように包み込む池脇さんがたまらなく色っぽくて。あの母性はすごいなと思いました。あとは、漫画『シガレット&チェリー』の“先輩”。彼女はすごくきれいにタバコを吸う人なんです。その仕草もどこか色っぽいし、ミステリアスで自分の感情をあまり表に出さないところにも魅力を感じました。色気って、憂いや儚さのようなものでもあるのかなぁ…。でもやっぱり、僕のような二十歳の坊やに女性のことはよくわからないです(笑)」

今はとにかく仕事一筋。お芝居をしている時が一番楽しいと言う。

「お芝居は、苦しいから楽しい。この間初めて、いろんな俳優さんたちが口にする“自分を超える”という経験をしたんです。すごく苦しい思いをしても、それを乗り越えてしまうとまた新しい景色が見たくなる。これだけ自分に負荷をかけているのに、またやりたいと思うなんて、俺って変態だな、ドMだなと思います。ってことも、1年前は絶対に言えなかった(笑)。そう考えるとやっぱり、だいぶ成長したなと思います」

おかだ・けんし 1999年5月12日生まれ、福岡県出身。昨年放送された俳優デビュー作、ドラマ『中学聖日記』の黒岩くん役で大ブレイク。10月27日スタートのAbemaTVオリジナルドラマ『フォローされたら終わり』では、連ドラ初主演を務める。

ジャケット¥63,000 パンツ¥38,000(共にエトセンス/エトセンス オブ ホワイトソースTEL:03・6809・0470)シャツ¥25,000(アンバー/スタジオ ファブワークTEL:03・6438・9575)

※『anan』2019年10月23日号より。写真・森山将人(TRIVAL) スタイリスト・藤長祥平 ヘア&メイク・KOHEY 取材、文・菅野綾子

(by anan編集部)

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