他人と自分を比べて落ち込んだり、失敗をいつまでも悔やんでしまったり…。ネガティブな気持ちをたちまち上向きにしてくれる、言葉のお守りを奉納。さまざまな分野の賢人に教えてもらいました。
言葉

ネガティブになって自己嫌悪に陥った時
【浮上守り】

いちばん凄ぇのはプロレスなんだよ!

中邑真輔/2004年3月28日 リング上でのマイクパフォーマンスより

「当時はオリンピックなど高視聴率の大会を担当する実況アナを羨ましく思っていましたが、この発言を聞き、プロレスというエンターテインメントは競技よりも奥が深いことに気づきました。大切なのは、お客さんをいかに楽しませるか。そう思うと、この仕事は自分にしかできないことだと考えるように」(フリーアナウンサー・清野茂樹さん)

他人に価値観預けて生きるの、しんどくない?

志穂子/伊藤朱里『緑の花と赤い芝生』(中央公論新社)

リケジョでバリキャリの志穂子が、自分と対照的な生き方の女性・杏梨に対して放った言葉。「世間体を気にしたり、他人と自分を比べてしまいがちな人に贈りたい言葉。他人や社会の評価基準なんて曖昧で勝手で流動的なのだから、そんなものにしたがったりせず、自分に素直な自分でいられますように」(フリーライター・瀧井朝世さん)

多くの人は根も葉も無いことを疑ったり、些細なことを深刻にとったりして、苦悶の種をわざわざ自分であつらえている。

セネカ/古代ローマの哲学者

「古代ローマの哲学者・セネカは『怒りや不安は向こうからやってくるのではなく、自分から不安の種を見つけ出し、苦悩に歩み寄ってしまう』と言っています。ネガティブな時は自分が不安散策をしているという自覚を持ち、意識的に他のことに取り組んでみるといいかもしれません」(作家、哲学ナビゲーター・原田まりるさん)

友だちに嫌いなとこあったらだめなの?

古屋 寿/いくえみ綾『潔く柔く』(集英社マーガレットコミックス)

女友達と絶交してしまい、表面上は平気な顔をしつつ気にしている女子・百加に、男友達の古屋がかけたひとこと。「“嫌いなとこ”がある=“その人自体”が嫌いではないし、自分がそう思えるのだから、相手にもきっと“嫌いなとこ”も含めて受け入れてもらえる……そう信じられて自己嫌悪から脱出できます」(フリーライター・門倉紫麻さん)

人は生まれて来る前に神サンに“君の運命はこうなって、いついつに死ぬ”っていうことを知らされて、それでも逢いに行きたい人がおるか?って聞かれて、“はい”って言うたヤツがこの世に生まれて来るんやて。ほんでこの世に生まれて来たらその記憶がなくなるんやて。

主人公・草太の父(奥田瑛二)/『ニワトリ★スター』

かつて生活を共にした友人の死を知った主人公の雨屋草太(井浦新)に対して、父親が言った言葉。「何をやっても楽しいと思えず、ちょっとマンネリを感じた時、私はこの言葉に出合って号泣してしまいました。やはり皆、望んで生まれてくる。素敵な出会いをさらに大切にしたくなります」(映画コメンテーター、タレント・LiLiCoさん)

原田まりるさん 作家、哲学ナビゲーター。著書に『ニーチェが京都にやってきて17歳の私に哲学のこと教えてくれた。』(ダイヤモンド社)など。2月28日に小説『ぴぷる』(KADOKAWA)が刊行。

清野茂樹さん フリーアナウンサー。プロレス実況の第一人者であり、バラエティ番組やラジオなどでも活躍。著書に『コブラツイストに愛をこめて実況アナが見たプロレスの不思議な世界』(立東舎)。

瀧井朝世さん フリーライター。小誌をはじめ数々の雑誌でインタビュー、書評、対談企画などを担当。著書に『偏愛読書トライアングル』(新潮社)など。「WEB本の雑誌」で「作家の読書道」を執筆。

LiLiCoさん 映画コメンテーター、タレント。『王様のブランチ』(TBS系)の映画コーナーを担当。俳優へのインタビューをはじめ、トークイベント、ナレーション、執筆など幅広く活躍する。

門倉紫麻さん フリーライター。雑誌や新聞などで、主に漫画に関する記事の企画・執筆を行う。新刊『2.5次元のトップランナーたち 松田 誠、茅野イサム、和田俊輔、佐藤流司』(集英社)が発売中。

※『anan』2019年2月13日号より。イラスト・黒猫まな子 文・瀬尾麻美

(by anan編集部)

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