「遠距離の彼と結婚、でも仕事はやめたくない…」29歳女性の「葛藤と優先すべきこと」

文・安本由佳 イラスト・ELLEJOUR — 2023.8.19
婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!今回は、転勤族の彼と結婚したいが、仕事も辞めたくないという29歳女性のお悩み。

転勤族の彼と結婚したい。でも仕事も辞めたくない…


安本由佳 お悩み 相談 恋愛 年の差

『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!

さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。

お悩み:転勤族の彼と遠距離恋愛中です。そんななか、彼がまた別の地方に転勤することになり、このタイミングで結婚しようと言ってもらって話が進んでいます。私も彼と結婚したいし、結婚するなら彼の転勤先で一緒に生活するのがベストだと思っています。ただそれには私が今の仕事を辞める必要があります。

新卒からずっと勤めてきた会社だし、人間関係も収入も安定しているため、正直辞めたくありません…。結婚しても仕事は続けておいた方がいいのではとも思います。仕事も愛も諦めないためには、どうすればいいのでしょうか。(29歳・会社員)

両立し得ない選択肢は、優先順位をつけて選択を

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彼と結婚したい。結婚したら夫婦一緒に暮らしたい。だけど今の仕事も辞めたくない…。何一つ諦められない、すべてを手に入れたいという相談者さんの気持ちはもちろんわからなくありません。

ただ彼が転勤族で地方にいる以上、相談者さんが今の仕事をしながら彼と一緒に暮らすのは現実問題として不可能なわけです。どうしたって無理なことに対して「嫌だ」「諦めたくない」と駄々をこねても不毛でしかないし、両立し得ない選択肢は優先順位をつけて選び取る以外に方法はありません。

彼との結婚、夫婦一緒の生活、そして新卒から勤めてきて人間関係も収入も安定している会社。この3つのうち、どうしても代わりのきかないものはどれでしょう?ーー彼との結婚と、会社ではないですか。

困難を前向きに解決していくのが夫婦

結婚は縁とタイミングです。彼が「結婚しよう」と言ってくれた、この機会を逃したら、彼との結婚は実現しなくなる可能性が高いです。

一方、会社も代えがききませんよね。長年勤めてきたからこそのポジションも培ってきた信頼もストレスのない人間関係も、一度手放してしまったら一朝一夕には取り戻せません。また結婚しても仕事を続けていきたいと考える相談者さんにとって、キャリアの中断はできる限り避けたい選択です。

ーーとなると、彼と結婚し、会社も辞めないでおいて、最初は別居婚からスタートするのが現実的ではないですか。

夫婦一緒に生活できるのが一番だけれど、理想にこだわって取り返しのつかない犠牲を払うのはお勧めしません。また捉え方次第では、別居婚だからこそのメリット(新鮮さが保てる、お互いの土地を行き来する楽しみ等)だってあります。

ところで、彼はこの件についてどう考えているのでしょうか。今回のことに限らず、降り掛かってくる困難を一緒に解決していくのが夫婦です。どのような選択をするにしても独りで抱え込まず、互いに納得できるまでよく話し合ってくださいね。

筆者紹介

安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年~2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。

不機嫌な婚活(講談社文庫)
恋と友情のあいだで(集英社)


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