エッセイスト犬山紙子さんと「キッチンパンチ」に行ってきた。私をオムライスに連れてって! vol.3
第3回「オムパートナー」は!
今回オムライスに連れてってくれたのは、作家、コラムニストの犬山紙子さん。anan本誌での連載『SanPaKuちゃんのわがまま 気まま愛のRoom』や、『地雷手帖』(¥650、文集文庫)、『SNS盛り 恋と仕事で差をつける秘密テク』(¥1,200、Gakken)が大人気です。
犬山 中村さん、ここです、ここ!
中村 わ〜、かわいいドア。「キッチパンチ」、連れてきていただいてありがとうございます!
犬山 私も小さい頃からオムライスが大好きだったから、今日は楽しみです。
中村 このお店、昭和41年創業という長い歴史があるとか。
犬山 そうなんです。わたし、お母さんがつくってくれたような、昔ながらのオムライスが好きで。
中村 洋食屋のオムライスって、あたたかみがあっていいですよね。
昔ながらの味を、いただきます!
犬山 中村さんは、オムライス作ったりします?
中村 この連載をしていると、よく聞かれます。女子力が低くて大変申し訳ないのですが、食べる専門です。
犬山 私も一緒です。料理については苦手というか、もう苦痛でしかない。できるだけやりたくない。
中村 松尾スズキさんが書かれた『地雷手帖』の解説には、卵焼きを作らされた話が出てきましたよね。
犬山 そうなんです。松尾さんには『お前の卵焼きは『風の谷のナウシカ』のオームに、もしくは『ハウルの動く城』そのものの見てくれ。味はアンチョビと思えばどうにかいけるが、しょっぱすぎる!』と酷評されました(笑)。
中村 家事ができる旦那を養いたい!という宣言も。
犬山 できないことをやらない分、お仕事や得意なことに精を出したいと思ってます。
中村 でも現在はご結婚されて、幸せそうで憧れます。
犬山 本にも書かせているのですが、「愛される」ってハードルが非常に高いと思うんですよ。たとえば中村さんだったら、オムライスを作れるようになろうと頑張ったり、絶品オムライスをあえて半分残して小食アピールしてみたり。
中村 うう…それは面倒ですね。
犬山 ですよね。それよりも自由気ままに力を抜いて、「愛される」じゃなくて「地雷踏まなかったらまあいっか」くらいに力を抜いていた方が、結果として素の自分に合う人と仲良くなりやすいと思います。
中村 たしかに、頑張りすぎちゃう女子って多いのかもしれませんね。
犬山 そんな思いで書いたのが、『地雷手帖 嫌われ女子50の秘密』です。
オムランチに潜む”地雷”を解説!
『地雷手帖 嫌われ女子50の秘密』では、犬山さん自身の体験や周辺取材によって集められた「こんな女子は嫌われる!」というネタが、50のシーンごとにまとめられています。今回は、この本をもとに「オムライスランチ(オムランチ)でやったら嫌われる行動」を犬山さんに解説していだくことに。
お店の評論をしだす女
犬山 まず、聞いてもないのにお店の評論をはじめる女子ですね。
中村 げ、やりがちだ。気をつけよう。
犬山 いえ、中村さんはお仕事だから大丈夫ですよ。でも、特にデートで来たときとかに勝手に評論をはじめて、しまいにはよく分からない点数をつけたりすると、それはもう地雷踏んでます。
中村 連れてきてくれた人のプライドもズタボロになりそう…。
犬山 見栄なのか知りませんが、点数つけるってすごく上から目線な行為。やめておくが吉です。
携帯で料理写真を撮りまくる女
犬山 男性にとっては「携帯で食べ物の写真を撮りまくる」行為が地雷になるケースもあるようで。
中村 最近、論議になってますよね。
犬山 でもこれ、「何も言わずに撮りまくる」がダメであって、写真を撮ること自体はNGじゃなかったりするんです。
中村 じゃあ、何か一言あれば、オムライスを撮るのはOKに?
犬山 「このオムライス、卵がふわふわで美味しそう。ちょっと行儀悪いけど、撮ってもいい?」とか。
中村 そんなこと言われたら、イヤな気はしませんね。
犬山 高級店での撮影はマナー違反になることもありますが、オムライスにはしゃいで写真を撮る行為は、むしろ庶民派な感じでかわいいと思います。一言さえ、忘れなければ!
SNSでのキラキラ自慢が激しい女
犬山 これは『SNS盛り』という本にも書いたのですが、SNSにおいしい料理をアップする際には「キラキラ自慢」で終わらせない工夫が大切。
中村 NGな「キラキラ自慢」投稿って、たとえばどんなものですか。
犬山 『六本木の○○ホテルの超人気オムライス、オーナーさんのお知り合いってことで予約なしで入れました☆ 超おいしい〜!」とか。
中村 「いいね」押してたまるかって思いますね(笑)。
犬山 でもここに、『お店の住所とHPはここです!』『◎◎っていう新作オムライスがボリュームの割には安くておトク!』などお役立ち情報をプラスすれば、投稿に意味が生まれるし、グルメ通には喜ばれます。
中村 自慢したくなったら、価値ある具体的な情報をプラスですね。覚えておきます!
オムモテ、できちゃうかも!
中村 オムランチに潜む地雷だけでなく、地雷を逆手に好感度まで上げるヒントまでいただけて…すごく勉強になりました。ありがとうございます。
犬山 連載、気構えずに頑張ってください!
中村 はい、今日はありがとうございました。
以上、第3回「わたしをオムライスに連れてって!」でした。
Information
今日のオムライス
キッチンパンチ オムライス 900円
創業 昭和41年からの味。表面を薄めに焼き上げた卵を開くと、中からぎっしりとしたケチャップライスが顔を出す。ケチャップと卵のハーモニーがまろやかにやさしくマッチして、どこかなつかしさを感じさせる味でした。オムライスへのこだわりを店主に聞くと、『ない』と即答。『普通のオムライスをつくっているだけ。何も考えないで、気軽に食べてほしい』。
以前、テレビ収録で訪れた小山薫堂さんは、父から息子に引き継がれたこの店の味について『正直・誠実という名の調味料。それが、「キッチンパンチ」のふくあじ』と表現したそう。ほかには真似ができないスペシャルな調味料がはいった、「キッチンパンチ」のやさしなつかしオムライス、ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
店舗名:キッチンパンチ
東京都目黒区上目黒2-7-10
電話:03-3712-1084
営業時間:
[月〜金]11:30〜14:30、18:00〜21:30(L.O 20:50)
[土]11:30〜15:00(L.O 14:30)
定休日:日曜、祝日、第三土曜日
「地雷手帖 嫌われ女子50の秘密」
『地雷手帖 嫌われ女子50の秘密』(¥650、文春文庫)
「嫌われたっていいや、愛され女子じゃなくたっていいやと思うことでグッと楽になり、大事な人にだけ嫌われたくないし、愛されたいと思うことでグッと気持ちが引き締まります」と犬山さん。文庫本のために書き下ろされた16ページカラーのマンガも必見です!
出演者大募集!
私をオムライスに連れて行ってくれる方を募集しています。ランチをご一緒させていただいた方へのお礼は、商品やイベントのPRでお返しさせていただきます。ご応募はこちらから! (出演をお願いしたい方には、編集部よりメールにてご連絡差し上げます。)「わたしをオムライスに連れてって!」応募フォーム
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「わたしをオムライスに連れてって!」まとめ
中村 朝紗子(もに)
Morning Labo代表。フリーライター、撮影女子会プロデューサー。「3度の飯よりオムライス」をモットーに、日々おいしいオムライス店を開拓中。
http://morninglabo.com/