小越勇輝「舘ひろしさんの現場入りを見て“あのウワサは本当だったんだ”と」
「ほかの作品にはない楽しみ方ができます」
【イケメンで観るドラマ&映画】vol. 145
映画『札束と温泉』の舞台は、歴史ある温泉旅館。ある日、高校の修学旅行でこの宿を訪れた女子高生のリサ、ひかる、恵麻、美宇の4人が、札束の詰まったバッグを発見したことから混乱の物語が幕を開けます。
そのバッグは、ヤクザの愛人が持ち逃げしたもの。カネを取り戻すために現れる殺し屋、独り占めをもくろむ美宇。美宇と密かに交際していることが別の生徒にバレて口止め料を要求されている担任教師。複数の思惑が交錯していくさまを疑似ワンカットで描いています。
脚本・監督を担当したのは、映画『人狼ゲーム』シリーズ全作品の原作・脚本を手掛けた川上亮氏。『人狼ゲーム/デスゲームの運営人』で監督デビューし、本作が長編映画第二作目となります。
主演は、ミスマガジン2018で注目され、朝日放送連続ドラマ『彼女、お借りします』(2022年)にも出演した沢口愛華さん。映画『人狼ゲーム デスゲームの運営人』で主演を務めた小越勇輝さんのほか、SNS世代の若者らに人気の小浜桃奈さん、糸瀬七葉さん、大熊杏優さん、佐藤京さん、星れいらさんが登場し、物語を盛り上げています。
ーーオファーをいただいたときのお気持ちを教えてください。
小越さん 川上監督には僕が主演させていただいた、映画『人狼ゲーム デスゲームの運営人』でお世話になりました。そして、今回、監督が再び手掛けるオリジナルの作品に呼んでくださり、ご一緒できたことがうれしかったです。
ーーさわやかなルックスの小越さんが、教え子に手を出す高校教師を演じていらっしゃいます。
小越さん 教師でありながら、教え子と関係を持っている役なんですが、嫌な大人の男という感じではなく、甘やかされて育った憎めない男という雰囲気が少しでも出せたらいいなと思いました。最初から川上監督に「情けない役だから」と言われていたので、監督と話し合いながら、役を作っていきました。
ーー疑似ワンカットのカメラワークも見どころのひとつです。
小越さん 限られた時間の中で、監督とカメラマンさんが試行錯誤を重ねて作り上げていったものだと思います。演じる側としては、噛んだらどうしようと思うとドキドキでした。舞台は始まったら最後まで続けますが、稽古の間にしっかり覚えることができます。
映像作品で5~6ページの会話を、カメラワークと共演者の方々の動きを気にしながら、ワンカットで撮ったことはなかったので、難しかったですね。
ーー現在、小越さんは舘ひろしさんが立ち上げた事務所・舘プロに所属していらっしゃいます。ドラマでの共演経験もありますが、舘さんはどのような方ですか?
小越さん とても優しい方です。僕のことをすごく見て、「元気か?」と話しかけてくださいますし、撮影中は「小越、一緒に昼を食べるぞ」と誘ってくださいました。
ーー舘ひろしさんについて、印象に残っているエピソードを教えてください。
小越さん 初めてお仕事をご一緒したとき、朝、車で現場入りされた舘さんがバスローブ姿だったんです。「聞いていた話と同じだ、ウワサは本当だったんだ」と思いました。
ーーちなみに、そのときのバスローブの色は…。
小越さん 黒に近い、濃いグレーでした。
ーーさすが、かっこいいですね!
ーー生きる伝説のような存在である、舘ひろしさんに学びたいところは?
小越さん 舘ひろしさんは真の大スターです。僕は舘さんにはなれませんが、舘さんが周りへ気配りされている姿はとても素敵です。いつの日か、自分も周りを気にかける余裕を持った大人になりたいと思います。
ーー最後に、本作の見どころをお願いいたします。
小越さん 疑似ワンカットで撮った映像を観ると自分がその場にいるような感覚になれると思います。笑えるドタバタ劇もあって、ほかの作品にはない楽しみ方ができます。ぜひ気楽に観に来ていただきたいです。
インタビューのこぼれ話
ロケが行われた大分・別府での思い出について。「撮影した旅館に実際に泊まっていたので、時間を予約してひとりで露天風呂に入ったり、観光名所の別府地獄めぐりに行ったりしました。プライベートでは温泉に行く機会がほとんどないので、この作品のおかげで良い想い出ができました」(小越さん)。
Information
映画『札束と温泉』
6月30日より、シネマート新宿ほか全国公開
出演:沢口愛華/小浜桃奈、糸瀬七葉、大熊杏優、佐藤京、星れいら/小越勇輝
監督・脚本:川上亮
プロデューサー:岩淵規
主題歌:群青の世界「ハイライト・トワイライト」
製作・企画:コザイク
制作プロダクション:メディアンド
配給:渋谷プロダクション
@2023 cosaic Co., Ltd.
公式サイト:http://satsutabato-onsen.com/
写真・園山友基 文・田嶋真理 スタイリスト・小田優士(クリエイティブ・ギルド) ヘアメイク・小竹珠代