岩間 歩

「どうせ私なんか…」 心の荒れ模様を軌道修正する方法とは? メンタルケアで、いい女。#13

2017.1.31
“こころケア” プランナーの岩間歩による、メンタルケア連載。溜まったこころの疲れを一気に癒すのは難しいけれど、日常的にケアすることでだんだん楽になっていく。今日からできるメンタルケア、始めませんか。いつもは前向きに日々を過ごしていても、誰にでも自暴自棄になってしまうときってあるもの。そんな「どうせ私なんか」状態を「いつもの私」に軌道修正するために必要なこととはなんでしょう。

どんなに頑張っても認めてくれない。

【メンタルケアで、いい女】vol. 13

「どんなに頑張っても、上司が全然認めてくれない。自分よりも仕事ができないのに、愛嬌がある同期はかわいがられている。仕事をどんなに頑張っても評価されないなんて。もうどうでも良くなって、あらゆることにやる気が出ない。」と話すのは、普段はポジティブで愚痴も吐かない女友だちAちゃん。

日頃、前向きでバイタリティ溢れる彼女でさえ、「どうせ私なんか」と自暴自棄になることもあるのか、と思ったけれど、わたし自身も年に1回ほど「どうせ私なんか」期が確かにある。誰にでも、そんな背中を向けてしまうタイミングがあるのではないでしょうか?

こころが「もういいもん!」と拗ねている。

「どうせ私なんか」状態は、言わば「認めてほしかったけど、認めてもらえなかった」「期待していたけど、叶わなかった」などの自分の本意ではない状況に、失望して拗ねている状態のこと。

「(本当は褒めて欲しかったけれど)評価してくれないなら、もういいもん!」となっているわけですね。悲しかったり、辛かったり、不安だったり…、ネガティブな感情がそうさせてしまうんですよね。この状態になると、「もうどうにでもなれ!」と、やけになったり、何もやる気が出ずに廃人化したり。自暴自棄に陥ると、「自暴自棄」という言葉の通りに、自分のことを棄てて大切にできなくなってしまいます。

一生懸命やった自分を誇ること。

そんな「どうせ私なんか」状態の時に大切にしてほしいのは、周りの評価はどうあれ、頑張っている自分を褒めて認めてあげることです。

学生時代、大好きな彼氏に二度浮気されても、なお彼を信じ続ける友人がいました。わたしは、「なぜ彼のことを信じられるの?」と聞きました。普通だったら、それこそ失望して立ち直れなかったり、自分も浮気してやろう!くらい思うのではないかと思ったからです。
その時の彼女の返答は、「好きなら一緒にいる、一緒にいるなら疑わない。もし彼にまた裏切られたとしても、本気で彼を信じた自分自身を褒めてあげられるから」というシンプルなものでした。浮気をされて拗ねるのではなく、自分の心の声を信じて大切にすること。

恋愛と仕事。事は違えど、相手から十分に認められなかった状況は同じ。そのなかで、自暴自棄になるのか、凛と自分を貫くのか。「どうせ私なんか」と思ってしまう気持ち、よくわかります。でも、自分を粗雑に扱うと、あとで虚無感や罪悪感とともに後悔が必ず襲うはず。それよりも、一生懸命に頑張った自分を褒めてあげてはどうでしょうか。真摯な姿勢はきっと誰かが見ているはずです。今の経験は、必ずあなたの糧になる。

自分自身が自分のことを認めて信じてあげられることこそ、「どうせ私なんか」状態から卒業する一手なのかもしれません。簡単なことではありませんが、自暴自棄になりそうなときには思い出してみてくださいね。

日常からできるこころケア

たとえ周りに評価されなかったとしても、頑張った自分を誇りに思って褒めてあげましょう。