志村 昌美

板垣瑞生「高橋文哉くんとはタイプは違うが、根本が似ている」と感じる理由

2023.7.5
シリーズ累計65万部を突破し、女性たちから高い支持を得ている青春小説「交換ウソ日記」がついに実写映画化。勘違いから始まった交換日記を中心に、学校イチのモテ男子・瀬戸山とつい空気を読みすぎてしまう不器用な女子高生・希美による切ないすれ違いラブストーリーが描かれています。そこで、本作で重要な役割を果たしているこちらの方にお話をうかがってきました。

板垣瑞生さん

【映画、ときどき私】 vol. 590

映画『HiGH&LOW THE WORST X』や大河ドラマ「麒麟がくる」、「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」など、ネクストブレイクの筆頭として幅広いフィールドで活躍中の板垣さん。劇中では、希美の先輩で元カレでもある矢野を演じて、複雑な三角関係を繰り広げています。今回は、共演者たちと過ごした現場の思い出や胸がキュンとする瞬間、そして今後の目標などについて語ってもらいました。

―まずは、作品に対してどのような印象をお持ちでしたか?

板垣さん お話をいただいたときにウソから始まる恋愛というのがいいなと感じました。というのも、僕の感覚ですと恋愛作品ではウソに対してネガティブなイメージがありますが、この作品では真正面から向き合っているので、そういうところがおもしろいなと感じました。また、ここでのウソは相手に対しての優しさからくるもの。たとえ交換日記がウソだとしても、そこに愛があるのは真実なので、そういうストーリーをみなさんにも伝えたくて、今回出演させていただけることになりうれしいです。

年齢や性別に関係なく、リスペクトしている

―ということは、物語の内容が出演の決め手になったと。

板垣さん 希美役の桜田ひよりさんとまたお仕事をしたいと思っていたので、桜田さんの存在も大きかったです。

―今回で3度目の共演ですが、板垣さんから見た桜田さんの魅力といえば?

板垣さん お芝居が上手で、愛嬌があり、トークも上手で、安心して一緒に仕事ができる安定感もあるので、とにかくいい俳優さんです。作品への取り組み方はもちろん、周りのために一生懸命になれるところも人として素敵だなと思います。年齢や性別に関係なく、リスペクトしています。「欠点なんてないんじゃないかな?」と思っているくらいです(笑)。

―では、初共演となった瀬戸山役の高橋文哉さんの印象についてもお聞かせください。

板垣さん 文哉くんと同じシーンはあまりなかったんですが、会ってすぐに仲良くなりました。一緒になったときには、一番話をしていたんじゃないかな。タイプは全然違うかもしれませんが、根本の部分が似ているのかなと感じました。

―おふたりがどんな話で盛り上がっていたのか気になるところです。

板垣さん 共通の友達がけっこういて、「え!? 知ってるの?」みたいなことが何回もありました。いまは、「今度一緒にご飯に行こう!」と誘っているところです。

お芝居ができることに幸せを感じる

―今回は久しぶりの高校生役でしたが、いかがでしたか?

板垣さん 高校は実生活で卒業したからもういいかなと思っていましたが、懐かしいし、やっぱりうれしいものですね。でも、それよりもこうしてお芝居ができることが幸せだなと感じています。

―ちなみに、ご自身はどんな高校生でしたか?

板垣さん 僕の学校は私服だったんですが、シャイだったこともあって1年目はずっとフードを被って過ごしていました(笑)。しゃべりたくてもしゃべれないみたいなところがあったので、最初は馴染むまでけっこう苦労した覚えがあります。でも、そのあとは次第にみんなと仲良くなりました。友達とタピオカを飲みに行ったり、ダーツやビリヤードをしたりというのが、青春真っ只中の思い出です。

他人に優しくできる女性はカッコイイと思う

―本作のように、学生時代のキュンとしたエピソードがあれば、教えていただきたいのですが…。

板垣さん 僕は、お芝居でそういうシチュエーションを生み出すのは得意なほうですから。やっぱり男ならキュンキュンさせないとね! といいつつ、思い当たらないので「キュン!」と書いておいてください(笑)。

―(笑)。ちなみに、瀬戸山のように思っていることを素直に言えるタイプですか?

板垣さん はい、伝えたいと思っていることなら言えます。

―では、ウソをつくのは得意なほう?

板垣さん そんなについたことはないですけど、もしウソをつくなら自分が明かすまでは、絶対にバレないようにウソをつき通すと思います。逆の立場でも、中途半端なのはやめてほしいので、ウソをつくならちゃんとついてほしいです(笑)。

―板垣さんが女性に対していいなと思う瞬間があれば、教えてください。

板垣さん 僕以外の人にも優しくしている姿を見たときです。もし自分と付き合っていたら、優しくしてくれると思うので、そうではない他人にも優しくできる人だとカッコイイなと思います。

共通の趣味があったら、一緒に楽しみたい

―劇中には、不器用で大人しい希美、生徒会長も務めるしっかり者の江里乃、元気でキャピキャピしている優子というタイプの違う女子が3人登場します。もし、全員と同じ学校だったら気になるのは?

板垣さん うーん、僕は希美ちゃんがいいかな。というのも、希美ちゃんと同じように僕も音楽が好きなので、一緒に音楽を聴きながら騒げたら楽しそうかなと思います。共通の趣味があるというのはいいことだと思います。

―確かに盛り上がりそうですね。希美は恋愛だけでなく、進路にも悩んでいる女の子でしたが、板垣さんは10代前半からお仕事をするなかで、進路に迷ったことはありませんでしたか?

板垣さん 僕はないですね。

―さすがですね。つまり、子どもの頃からこの道で行くと決めていたと。

板垣さん いやいや、そんなすごいことではないです。最初はハリー・ポッターになって、ホグワーツ魔法魔術学校に入りたかったくらいですから(笑)。でも、シリーズが終わってしまったので、行くところがなくなっちゃったんだとがっかりしていました。

そのときに「これは俳優さんが演じているんだよ」と教えられ、「俳優って何だろう?」と。そう考えていたときにいまの事務所さんに声をかけていただいたので、「俳優になればホグワーツに入れるんだ!」と思っていました(笑)。それが始まりです。

自分の気持ちにウソをつかずに行動してほしい

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―かわいいですね。では、いま目標としていることはありますか?

板垣さん 海外の作品に出てみたいなと考えています。『ハリー・ポッター』みたいなファンタジーでも、リアリズムな作品でも、何でもやってみたいです。あとは、逆に日本で出演した作品について海外の方から「自分の人生で一番いい作品。何回も観ているよ」と言ってもらえたら最高ですね。

―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。

板垣さん 真実から始まる恋愛もあれば、ウソから始まる恋愛もあるくらい、恋愛はいろいろあるので、これが正しい方法というのはないんじゃないかなと思います。なので、もし本当に相手のことが好きで付き合いたいと考えているなら、その愛は本物なので、その気持ちにウソをつかずに行動へと移したほうがいいと思います。

インタビューを終えてみて…。

端正な顔立ちと大人っぽい雰囲気が漂っていたのでクールな方かなと思いきや、話し始めるとお茶目でとても気さくな板垣さん。「高校生役はもうしないかも…」と明かしていたので、最後になるかもしれない板垣さんの高校生姿をぜひ堪能してください。

切なさとワクワクの波が押し寄せる!

共感と胸キュンが止まらない展開が次々と巻き起こる青春ラブストーリー。特に、最近トキメキ不足だと感じている人にとっては、恋愛でしか味わえないドキドキ感を思い出させてくれること間違いなしの1本です。


写真・園山友基(板垣瑞生) 取材、文・志村昌美

ストーリー

高校二年生の希美は、移動教室の机のなかに「好きだ!」とひと言だけ書かれた手紙を見つける。送り主は、なんと学校イチのモテ男子・瀬戸山だった。イタズラかなと戸惑いつつも、返事を靴箱に入れたことをきっかけに、ふたりのヒミツの交換日記が始まる。

ところが、実はその手紙と交換日記は希美の親友宛てのものだと判明。勘違いから始まった交換日記だったが、本当のことが言い出せないまま、ついやりとり続けてしまう。そして、希美は自分とは真逆の性格の瀬戸山に少しずつ惹かれていき、事態は思わぬ方向へと進んでいく。ウソから始まった切ない恋の行方は…。

一喜一憂しちゃう予告編はこちら!

作品情報

『交換ウソ日記』
7月7日(金)全国公開
配給:松竹
https://movies.shochiku.co.jp/koukan-usonikki/
(C)2023「交換ウソ日記」製作委員会